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Sat 08
台風直撃後のパラオのおかしな状態、なぜ何種類もの魚が群れるのか?
2012.12.08


12月7日からパラオのブルーマーリンさんで、パラオロケを開始した。

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2日にパラオを直撃した台風24号(Bopha)は、パラオの東岸と南のペリリュー島やアンガウル島などのライフラインに大きな被害をもたらし、国家非常事態宣言が出されたが、人的被害は無かったようだ。

台風直後の海は、ブルーコーナーでさえ、まるでロックアイランドのミルキーウエイのような透明度だったそうだ。
しかし、7日、ブルーコーナーに潜ったが、通常より多少悪いかな、くらいで、いつものパラオの海に戻ってきているようだった。
浅場のサンゴの被害も見受けられなかった。

ただ、おかしな現象が一つ。
これは台風直後からの事なのだけど、ブルーコーナーの先端などに、今の時期は群れないはずの、ツノダシやミヤコテングハギなどが大きな群れを作っていたり、その他にも、サザナミハギ、ツマリテングハギ、ヒレナガハギなどのハギ系や、ヤシャベラやヒメブダイなどのべラ、ブダイ系、そしてセグロチョウチョウウオ、ニセフウライチョウチョウウオ、スダレチョウチョウウオ、トゲチョウチョウウオなどのチョウチョウウオ系の魚たちも群れを形成して泳ぎ回っていた。

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「こんなに一度に、何種類も群れを形成するなんておかしいですよ」とガイドの富永君。

捕食のために集まっているというよりは、明らかに産卵行動のために、群れを形成しているかのよう。

自分は見ていないのだけど、6日には、ツノダシの群れの数が数百匹程になっているのが目撃され、その日も、7日にもミヤコテングハギの群れと一緒に見ることができた。

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ツノダシが産卵のために群れるのは、通常は1月と2月の満月の頃という期間限定。
そしてミヤコテングハギは、1月、2月、3月の新月周りが普通だ。
だから、この2つの群れが、年も明けないうちから同時に見れてしまう事自体が相当に珍しいわけだ。

参照:ペリリュー発 期間限定! 群れBIG5 by Day Dream Peleliu Dtation

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ミヤコテングハギの群れにしても、通常産卵のために群れを形成している場合には、その種だけなのに、今回は、サザナミハギ、ツマリテングハギ、ヒレナガハギなどが一緒に群れていた。

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グレーリーフシャークやホワイトチップシャークがアタックをしかけるその群れには、時にニセフウライチョウチョウウオやスダレチョウチョウウオの群れが混在していた。

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何故、台風直後にこのような現象が起きたのか?
パラオに台風が直撃したのは、今から何十年も前のことで、そのときに同じような現象が起きたかどうかなんて到底記録も無いだろう。

で、富永君と二人、色々な仮説を立ててみた。

台風という危機的状況にあって、魚たちがストレスを感じ、急ぎ子孫を残さなければいけないという本能が働いたのか?

もし、そうだとしたら、頻繁に台風が直撃する沖縄などでも、そのような現象が起きていて、目撃されているのだろうか?だがあまり聞いた事は無い。
沖縄ではそういう状況が目撃されたという話を聞かないのは、単に魚の個体数が少ないだけだからだろうか?

台風直後、ブルーコーナーでは、激流が続いていた。
それが数日間続いている。
ラグーンの中に普段より多く流れ込んだ海水が一気に外に押し出されているために、このような激流が発生しているのだろうか?

で、思ったのが、バリアリーフによって守られたラグーンの中から吐き出される大量の海水のよって、沖だしの流れが長く続き、ある種の魚たちにとって、通常の生活パターンを崩してまで、産卵行動に走ってしまう程の「格好の産卵条件」がそろってしまったのではないか?ということだ。

ブルーコーナーでは、時に激流は発生するものではないかと思う人もいるだろう。
しかし、それは単発的な発生であって、今回のように長時間に渡って激流が続いているわけではない。
その流れを察知した魚たちが、ここぞ、とばかりに集まってきてしまったのだろうか?

沖縄には、バリアリーフで守られたパラオのような環境が無いから、台風後にこのような激流が発生することも無いために、「絶好の産卵条件」というものが発生しないだけなのかもしれない。

とまあ、こんな感じ。

色々書いてみたけど、あくまで想像の域を越えない。

しかし、もし今回の激流で、産卵を済ませてしまったとしたら、年明けにツノダシやミヤコテングハギは、通常のパターンで群れを形成するのだろうか?

パラオにいる、全ての個体が集まったわけではないだろうから、来月には集まるのだろけど、もし集まらなければ、それはそれで、また面白い。

Wed 05
セブでのフォトツアーを終えて、反省したこと。コンデジのサンプル画像
2012.12.05

先日、セブのBLUE CORALさんのところで、ocean+αとの共催でフォトツアーを開催した。おかげさまで、3回に分けたフォトツアーは全て満席。・・・ではあったのだけど、終わってみてからの反省点を一つ。

それは、参加者の方の1/3以上が、コンデジでの参加者だったこと。今まで、フォトツアーなんてしたことほとんど無かった(10年以上前にマーシャル諸島で一度だけ開催したことがある)ので、自分の中では、単純に、光学一眼デジタルカメラを持っていて、より水中写真に関して興味のある人の参加が大半だと思っていた。

だから、レクチャーで皆に見せた写真は100%光学一眼デジタルカメラで撮影した写真だった。「そりゃあ、良い機材使えば、良い写真が撮れるよな〜」と思っていた人もいたと思う。はっきり言えば、「その通り」なんです。

でも、多くの人が、ダイビングだけでもお金がかかるし、水中カメラにお金をかけられない。だから、「コンデジでどれだけ素敵な写真が撮れるようになるか教えて欲しい」という願望が、プロカメラマンに対してはあるのだと感じました。

1年の大半を取材に費やしている自分としては、プロの仕事をこなさなければいけないし、プロとして、趣味で写真を楽しんでいる人たちと同じレベルのもので満足してはいけないと常々思ってはいるのだけど、事フォトツアーに関しては、それではハードルが高過ぎるのだなと反省。

ということで、以前からコンパクトデジタルカメラのサンプル撮影を依頼されている、Panasonic のLUMIXシリーズで撮影した過去の画像を色々見直してみた。これも、通常の撮影の合間に時間をもらって撮影しているものばかりで、十分に満足行く写真とは言いがたいのだけど、ワイコンや外付けストロボなどの周辺機器を付けないで、コンデジでもこんな感じで撮影ができます。というサンプルとして見てもらえればと思い、ここに数カットアップしてみました。

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一つ付け加えるとしたら、セブのフォトツアーでも参加者の皆さんにお伝えした、「撮影後の画像処理は、悪いことでは無いのですよ」ということ。

もちろん、ここにあげた写真も、色補正はしています。トリミングはしていません。それを踏まえた上で、お見せする写真です。

次回、セブでのフォトツアーは、ゴールデンウィーク後の5月頃を予定しています。そのときには、光学一眼レフでのサンプル写真や撮影テクだけでなく、コンデジ、ミラーレス一眼でのサンプル撮影や、撮影方法などに関しても、お話できればと思っています。

それまでに、自分もちゃんと説明できるようにしておかないとな〜。大丈夫かな(笑)。

Tue 27
セブでのフォトツアーで開催された、フォトコンの結果発表
2012.11.27

今回、フィリピン・セブのBLUE CORALで開催された、BLUE CORAL & ocean+αスペシャル企画、「越智隆治と行くセブフォトツアー」。

大変遅くなりましたが、この開催期間中に行なわれた、リアルタイム投票により選ばれた写真とBLUE CORAL賞、ocean+α賞を越智のコメント付きで発表していきたいと思います。
また、各回ごと事に選出した、各回賞の1位から3位も同時に発表させて頂きます。

たった2日間という短い、それもほとんどの人が初めて訪れた海。
その上、コンディションも決して良くは無い中で撮影した写真を前に、皆さんフォトコンに出していいのかって悩んでいる方も多かったのですが、僕個人としては、一つのイベントとして楽しんで頂き、水中のみならず、写真撮影というものに、より興味、親しみを持って頂けたら幸いです。

まずは、リアルタイム投票ですが、日本時間午後6時から午後8時の2時間という短い時間帯でのインターネット上での投票数のみで順位を決定しました。
投票総数は236。
出展作品総数48でした。
出展数が多かったために、投票がかなり分散する形になりました。
1位から3位も、それぞれ一票違いの僅差。

まずはリアルタイム投票、栄えある第1位の作品は!

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「ジンベエランチタイム」撮影者:佐野亜梨沙さん

構図もしっかりしていて、奥行きもあります。メインの被写体となっている、手前のジンベエザメがこちらに迫って来る事だけに気を取られ過ぎず、後方のジンベエザメ、ダイバーの位置取りもしっかり考えてシャッターを切った冷静さが感じられます。特に、オスロブでは、ジンベエを見上げる写真が多くなってしまう中、俯瞰して、しかも順光側からの撮影なので、全てがクリアーに見えるのもいいですね。プロから見ても秀逸な作品です。撮影機材は、レンタル機材のPanasonic LUMIX GX1 + プロモ・ファクトリーGX1ハウジングでした。

リアルタイム投票第2位!

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「パープルビューティー」撮影:吉山綾子さん

スミロン島では沢山のパープルビューティーが群れているのですが、なかなか奇麗に紫を出して撮影するのが難しい魚でもあります。それを、上手に斜めの対角線を利用して、ソフトコーラル上に奇麗にまとめたために、紫色がつぶれずに表現できているのが良いのと、ダイバーの配置も見事です。こちらも撮影機材は、レンタルのPanasonic LUMIX GX1 + プロモ・ファクトリーGX1ハウジング。リアルタイム投票1位、2位の作品が両方ともレンタル機材というのが意外でした。この写真は、各回賞・第2回目の2位も受賞しました。

リアルタイム投票第3位!

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「UFO襲来!」撮影:岡本晋さん

今回、下げ潮で透明度の悪かったヒルトゥガン島で撮影したイボクラゲ。フィリピンでは良く見かけるクラゲで、色も奇麗なので、自分も良く被写体にします。ドロップオフのシルエットに被らないようにしながら、太陽光に傘の先端部分を上手く合わせて、映画のワンシーンでUFOが光の中から飛来してくるイメージになっていて、タイトルとも合っています。触手の揺らめき具合も、UFOでありながら、それそのものが、宇宙人でもある雰囲気になっているし、ストロボの光も奇麗に回っていて、自分もとても好きな作品です。この写真は、各回賞・第2回目の1位も受賞しました。

BLUE CORAL賞

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「♡型バブルリング」撮影:原田一正さん

こちらは、BLUE CORALのヒロさんが選出。水平方向バブルリング練習中のヒロさんが出したバブルリングをタイミング良く♡型に撮影した写真。出展写真を見て「BLUE CORAL賞って言ったら、やっぱ、これしか無いやろ!」と何の迷いも無く選出されました。

そして、ocean+α賞は!

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「アチョー!」撮影:大久保正昭さん

BLUE CORAL賞のモデルがヒロさんなら、じゃあ、ocean+αは、編集長の寺山で。
と単純に選出しましたけど、まあ、それだけの理由ではなくて、水中での楽し気な雰囲気が十分に伝わってくる写真だったのと、構図もしっかりしてるので選びました。
モデル役の寺山と、撮影者の大久保さんの仲の良さも伺える写真ですね。水中のワイド撮影で、毎ダイブ良い被写体を探すのってなかなか難しいですけど、友だちと一緒に潜りに行った場合とかには、こんな楽し気な写真を撮影するのも悪く無いと思います。何も撮影せずにワンダイブ終わってしまうよりは、構図取りの練習にもなるし。
とにかく沢山撮影をして、水中での撮影に慣れるのが重要ですね。

そして、以下は各回賞。
今回、3回に分けてフォトツアーを行ない、その回ごとに越智が単独で、上手な作品、気になった作品などをセレクトして、レクチャーしたり、賞を決めたりしました。その受賞作品、計9作品が以下になります。

第1回各回賞、第1位

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「海画」撮影:吉野三千代さん

色彩が奇麗なのと、ミノカサゴの配置が絶妙。少しくぼんだ場所にミノカサゴがいて陰になっているために、同色の背景につぶれずに浮き立っているところもいいですね。秀逸な作品です。

第2位

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「目指せフォトコン」撮影:原田一正さん

こちらも仲の良さが伺える写真です。カップルで参加されていたので、これだけ遠慮しないで接近して撮影できてると思います。斜めの対角線を上手く利用した構図取りも良いし、真剣に撮影するモデルの表情も上手に捉えてます。

第3位

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「スパインチークアネモネフィッシュ」撮影:小松弓さん

コンデジから、初めてレンタルでミラーレスを使用して撮影した写真。フィッシュアイでありながら、しっかり被写体に寄り切れているし、光の回り具合も悪く無いです。被写体になっているスパインチークの体色のカラフルさが良くでています。

第2回各回賞、第1位

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「UFO襲来!」撮影:岡本晋さん

第2位

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「パープルビューティー」撮影:吉山綾子さん

第3位

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「みつめるさきに」撮影:横川裕美さん

ビーチに上陸したときとかに、ヤドカリなど見つけてこうした写真を撮るのも悪くないですよね。いくつか撮影されていましたけど、この写真が一番物語性を感じさせてくれる写真でした。願わくば、バックが青空で抜けていたら、さらに良かったかな。

第3回各回賞、第1位

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「ちょいと失礼!」撮影者:佐野亜梨沙さん

ジンベエザメというダイバー憧れの生き物なのに、奥にいるダイバーは、ぼ〜っと見送る感じだし、「ちょいと失礼!」って言ってる感じのダイバーも、特に興奮するでもなくて、普通に道ばたで人とすれ違うときにぶつかりそうになって、軽く除けてるみたいな冷静さが面白いですね。

第2位

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「まいう〜」撮影:大久保正昭さん

ジンベエザメ捕食のシーンを水面下で捉えた写真。なんか可愛い。ジンベエの間抜けな感じが、タイトルにも写真にも出ていてほのぼのさせられます。

第3位

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「ほぁ?」撮影:加藤優子さん

今回唯一のマクロ写真。本人は、このスポンジの中に隠れた魚が出て来るのを待っていたそうですが、この構図は崩さすにいたそうです。ぼ〜っと惚けたような顔みたいに見えるスポンジ。そのほぁっと開けた口から、魚が出てきた瞬間が撮影できてたら、1位になってたかもしれないですね。残念ながら、出来て来てくれなかったそうですが、被写体となる魚に夢中になり過ぎず、バックの構図もしっかり考えた上で、撮影をしようとしているところなんか、撮影慣れしている感じがあります。加藤さんは相対的に撮影している全ての写真の構図がしっかりしていて、上手さを感じました。

以上が、今回のセブでのBLUE CORAL & ocean+αフォトツアーで開催されたフォトコンの入賞作品になります。

各賞にはそれぞれ、賞品が送られます。
リアルタイム投票1位
Panasonic LUMIX FT4+マリンケース

リアルタイム投票2位
INONストロボS-2000

リアルタイム投票3位
TUSA マスク Freedom One M-211 SQB
TUSA スノーケル PALTINA SP-175QB

また、投票して頂いた方から、抽選で1名の方にもocean+αより景品をお送りします。

フォトツアーにご参加頂いた皆さん。お疲れさまでした&ありがとうございました。
また、フォトツアーを開催予定ですので、是非また参加して下さい。
参加されていなかった皆さんも、次回は是非、参加して下さいね。
よろしくお願いいたします。

Fri 16
セブでのフォトツアースタートです。
2012.11.16

昨日、セブに到着。今日からBLUE CORALさんでの、越智隆治フォトツアーがスタートです。

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イルカやクジラなどと泳ぐスペシャルトリップは、特にフォトレッスンとかしてるわけではなくて、「聞かれたら、答える」くらいの感じです。なので、はっきり、フォトツアーと銘打ってレッスンを行なうのは、もう10年以上前、マーシャル諸島のマジュロで一回開催して以来です。

人に物を教えるのが苦手なので、10年前に開催したときにも、ちゃんとできていないと反省することばかりで、参加した人に申し訳ないなと思い、「もう一生やらない」くらいに思ってました。

BLUE CORALのヒロさんから、取材で何度もお伺いする度に、「やりましょうよ」と言って頂いていたのですが、なかなかその気になれずにいました。

何でやる気になったのか、今となってははっきり覚えてないんですけど、参加して下さる皆さんが楽しめるようなフォトツアーになればいいなと思っています。

まあ、今回も「セブ島男子旅」ロケで一緒だった寺山が、しっかりフォローしてくれることになったし、「セブ島女子旅」のモデルのマリちゃんは、過去に何度もロケで一緒になったので、気心も知れているので、ヒロさん始め、スタッフやそういうメンバーに助けてもらいながら、開催できればと思っています。

今回、フォトツアーを開催するにあたり、ゲストへのカメラ&ハウジングレンタルにご協力頂いたのが、Panasonicさん、INONさん、そしてアンサーさんです。Panasonicさんが、カメラ(LUMIX GF3 & LIMIX GX1)4台とレンズ。

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INONさんがストロボ(S2000)計8台や水中ライト、アーム類。アンサーさんが、ハウジング4台。

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セッティング、初めてだし、4台なので時間かかりましたけど、ハウジング、コンパクトでセッティングも楽です。前々から使い易そうだな〜と思っていたけど、実際に手に取ってみて、やはり一台欲しいなと思いました。

自分がロケ続きで、全て取材先からのメールのみで、対応して頂いた事、本当に感謝しています。大切に使用させて頂きます(使用してもらいます)。


Sun 11
岩手で、鮭の産卵撮影
2012.11.11

ニューカレドニア&バヌアツでのロケを終了して、帰国。同日に車で岩手へと移動。

久しぶりに、岩手県の大船渡市へ出かけた。海外ロケが続き、なかなかガレキ撤去作業のボランティア活動に参加することができなかったのだけど、この時期だけは、随分前から岩手に来るためのスケジュールを組んでいた。

それは、ボランティアダイバーズたちが奇麗に清掃した河川に、鮭たちが遡上してくるシーズンでもあるからだ。

三陸ボランティアダイバーズの理事長のくまちゃんは、地元でダイビングショップRiasも経営している。元々花巻出身のくまちゃん、震災以前は、内陸の河川一カ所で許可をもらい一般のダイバーなどを中心に、「サーモンスイム」を開催していた。

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サーモンスイムとは、産卵のために遡上してくる鮭の様子を水中で観察するプログラムのことだ。スイムとは言っても、実際の川の水深は、せいぜい腰くらまでしかなく、浅い場所では、足首くらいまでの深さしかない。当然川底に這いつくばり、じっと動かないようにしながら、鮭を観察することになる。

今回取材を行なったocean+αで、サーモンスイムの方法を記載しているので、興味のある方は参考までに。

津波後の海中や河川でのガレキ撤去作業で、大船渡市の漁業関係者との信頼関係が深まった事から、今では、花巻市の内陸の河川以外に、大船渡市にある河口付近の河川4カ所でのサーモンスイムを行なう許可ももらうことができた。

「河川の数が増えたことで、その日のベストの川で観察、撮影をすることが容易になりました」とくまちゃん。

しかし、今年は、川の水量が少なく、その上水温がなかなか下がらなくて、シーズン前半は、「もしかしたら、あまり鮭が戻って来ないのでは」と懸念していたそうだ。

撮影日前日には、大雨が降った。そういう状況を理解していない僕は、雨が降って、河川が濁り、撮影が難しいのではないかと懸念しながら現地に向かった。しかしくまちゃんは、「雨が降ったおかげで、川の水量が、鮭の遡上に最適な環境になった感じです。鮭も多いし、今年一番のコンディションですよ!!」と大喜び。

今回鮭を撮影しに出かけた、川幅の狭い綾里川のそこかしこで、鮭たちが固まって泳いでいる姿が道の上からでも確認できた。メスが尾ヒレで卵を産むためのマウンドを掘り、そのメスを数匹のオスが奪い合う。そしてタイミングを見計らって、放精、放卵を行なうのだという。

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奇麗なマウンドが出来上がり、そろそろ臨戦態勢の鮭の集団に目星を付けて、静かに接近してアプローチする。水温は12度。ドライスーツにフードベストとグローブで身を固めているので、最初はさほど気にならない水温も、産卵待ちで這いつくばっている時間が徐々に経過していくに連れて、辛くなってくる。しかも、身体は流されないように、全部で、22キロのウエイトを身体全体に分散して装着していた。水深はおそらく30センチほどしかないだろう。

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そこに鮭に極力ストレスを与えないように、微動だにせずに何時間もうずくまっているのだ。上から仲間が様子を見ていなければ、間違いなく、死体状態で、すぐに警察に通報されそうだ。

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そんなに粘りながらも、結局産卵をしてくれない場合もある。自分もそれまでに、マウンドを掘るシーンや、オス同士の争うシーンなど様々な撮影をしていたために、カメラのバッテリーが点滅しはじめていた。

「頼むから、早く産卵してくれ」と心に願いながら、同じ体勢を続ける。2日目の事でもあったので、変な体勢をしていた首が痛くなり、おまけに、手からはドライスーツに浸水を始めていた。

産卵までの、ほとんどの雑感シーンは撮影していた。バッテリーを交換しようかどうしようか悩んでいたその次の瞬間、動きの激しくなった鮭たちが、急に大きく口を開け始めた。産卵の合図だ。

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「始まった!」自分は、無我夢中でシャッターを切り続けた。何度かファインダー越しに、放出された精子らしき白濁は確認できたのだけど、卵が生まれているかどうかまでは確認できなかった。ライブビュー撮影にしてみたところで、反射で構図もわからない。だから、ファインダーでせめて構図だけでもしっかり決めて撮影するしかない。おまけにバッテリーも残り僅かだし。

「どうか写っていてくれ!」そう願わずにはいられない。あとは運を天に任せて、口を開ける鮭のタイミングに合わせて、闇雲にシャッターを切り続けるだけだった。

結果、精子も卵も写っている写真を撮影することができた。

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「精子で白濁してる写真は見たことありますけど、卵までこんなにしっかり写っている写真は見たことないですよ」とくまちゃんも感心していた。

産卵を終えて、弱り切った鮭たちは、川底で力つきる。産卵は、生命のバトンタッチが行なわれる、感動的な瞬間でもあるわけだ。

このサーモンスイム、今年は12月頭くらいまで、続きそうだと予測している。
もし、この命をかけた感動的な産卵シーンに興味のある方は、ダイビングショップRiasの佐藤寛さん(くまちゃん)に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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    現在は被災地への物資支援はされておられないでし...

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PICK UP

2018.02.02
ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた ワープフィンの先端をカットした遠藤学オリジナル形状ワープフィンを使ってみた

長くワープフィンを愛用している。クジラやバショウカジキ、シャークダイビングなどは黒の一番硬いワープを使用。イルカ、アシカなど、一緒に泳いだり、回転したりする場合には、少し柔らかめの白のワープを使用している。フィンソックスを使わず、素足で履くので、かなり足にフィットしないと激痛が走ることもあり、なかなか他のフィンに移行できない。 黒を使う理由は、様々で 1/スキューバダイビングの場合は、撮影時にどこかに足をかけたりする場合に汚れたり、傷がつきやすい。なので、白はすぐ汚れてしまうから黒を使用。 2/クジラやバショウカジキなどは、直線で横に泳ぐ場合が多いので堅めの黒を使用。 3/タイガーシャークやスリランカでは、黒いフィンを使用することを奨励しているために黒を使用。 などあるため、黒のフィンを使用する頻度が一番高い。 あとはブレードの長さが、個人的には撮影時にフィンが映り込みにくい長さという感じ。 以前は、フィンのパワーに負けないように、走り込んだり、色々とトレーニングもしていたが、最近は忙しさもあり、ほとんどトレーニングができていない。それに、年齢的にも当然脚力も落ちて来ているんじゃないかな〜と思うところもあった。 そんなとき、以前パラオのデイドリーム取材でお世話になったガイドの遠藤学さんから連絡をもらい、「越智さんには是非使ってみて欲しい」というので、使ってみたのが、このワープフィンの先端を遠藤さん自らがカットしたオリジナルフィン。 遠藤学オリジナル形状フィンとでも言えばいいのか。正直、カットした部分は手作り感満載で、決して綺麗とは言えない。しかし、実際に、タイロケでのダイビングや、その後の奄美でのホエールスイムでも使用してみたところ、これがかなり使いやすかった。 どこが違うのかというと、説明は、以下のブログから https://sandwave.jp/2017/04/5379/ つまり、自分が使用してもこの記事で書いてあることと同じ感覚になるということです。感覚というか、実際に、ブレが無くなり、より自然にスムーズにフィンキックができます。これ、遠藤さんがガイド現役時代に、すっごくお世話になったから言っているわけではありません。「良いものは使う、悪いものは使えない」昔からはっきり物を言ってしまう僕なので、いくらお世話になったからって、お愛想で「これは使えます!」とは言いません。だって、下手したら、命に関わることでもありますからね。 ということで、僕は、白のワープフィンも、この形状にしてもらおうと思っています。 それにこれはあくまで噂でしかないですが、この形状で評判が上がれば、この形状のニューワープフィンが作られる可能性もあるみたいです。あくまで噂ですけど。遠藤学オリジナル形状ワープフィンがプロトタイプのガンダムだとしたら、ジムが量産されるってことですね(古い)。 従来のワープフィンに、プラスカット代で5000円ほど必要になりますが、今までワープフィンを使っていて、少しブレが発生すると感じている皆さまは、是非、新宿のサンドウェーブで遠藤さんにフィンをカットしてもらってください。 僕以外にも、激流の海を潜るガイドの人たちの間でも徐々に噂になってきてる、ある意味「プロ」が認めるフィンになりつつあるのかもしれません。 そのうち、「お、あなたも遠藤学モデルですね。通ですね〜」って海でやり取りするようになるかもですね。 P.S. この記事を書いた直後に遠藤さんから白のワープフィンをカットしたものが送られて来ました。次のアシカスイムで使用してみたいと思います。

参加者の声

スペシャルトリップに参加いただいたゲストの皆様からご感想をいただきました。
>>参加者の声

What's NITO THE BLUE?

INTO THE BLUEとは?

INTO THE BLUE では、写真家・越智隆治 が、バハマ、トンガ、フロリダ、マーシャル 、 タイ、フィリピン、南アフリカなどなど、取 材で訪れた各国での体験談や変り種情 報などを、写真や動画と一緒にブログ形 式でつづっています。

越智隆治プロフィール

世界中の海を自然環境をテーマに取材を続ける水中写真家。イルカと人の関係に興味を持ち、国内外の多くの海でイルカの撮影を行っている。
>>越智隆治プロフィール

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