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タイに家族で取材に行ったときも、滞在したリゾートのリポートを書いたのだけど、今回もちょっとだけ、滞在した家族向けのリゾートの紹介をしたいと思う。
ムヘーレス島に滞在して、ジンベエスイムを行なった後、菊池家共々、家族でカンクンに移動して滞在したのが、クラウンパラダイスリゾート。カンクンのリゾートとしては定番のオールインクルーシブで、リゾート内でほとんどお金を持つ必要がない。
まあ、それはそれとして、最初に家族で滞在するに当たって、どのリゾートがいいかな〜と悩んでいたときに、カンクンに家族で訪れた事のある、長男の友だちのお母さんから、妻が「リーゾナブルで家族連れにはおすすめ」と情報を聞きつけてきたのが、このリゾート。
カップル中心のオールインクルーシブリゾートが多い中、ここは、完全にファミリーをターゲットにしたリゾート。タイのカオラックで滞在したシービューリゾート同様に、大騒ぎする子どもたちがいても、周囲に気をつかわなくていいし、子ども向けのアトラクションやイベントも多い。
チェックイン時に、スタッフが、VIPブレックファーストを食べて、施設の案内をしてくれて、買い物とアトラクションのクーポンをくれるって言われるのだけど、これはバケーションクラブへの勧誘。興味ある人は聞いてもいいけど、興味無ければはっきり断ったら、あまりしつこくはされなかった。
「キッヅパラダイス」というプールでは、スタッフが見守っている間に、夫婦でリゾートの外にあるショッピングモールに出かけることもできた。中では、スタッフが子どもたちを集めて、ダンスしたり、ゲームしたり、ピザ作りなんていうのもあったし、映画も上映していた。
<ディズニーキャラにはかなわないけど、子ども向けにこんな着ぐるみたちがたま〜にフラフラと姿を見せる>
<他の国の子どもたちと一緒にバスケやフットサルの試合をすることも>
プールは、ビーチに面したメインプールが3カ所。
今回子どもたちが一番利用していた、4歳〜12歳までが利用できるキッズパラダイスプールと、その横には屋内プール。
<キッズパラダイスプール。ここには、アトラクションスタッフがいて、しっかり子どもたちの面倒を見てくれた>
<キッズパラダイスプールの横には、子どもが中で遊ぶ親たちがくつろげる屋内プールが>
ティーン向けウォータースライダーのあるプールに、大人専用プール、3歳以下の子を預かる託児所の中にもプールがある。など、リゾートのあちこちにプールがある。パターゴルフもあって、息子たちは、毎日のように利用していた。
特徴としては、とにかく子どもが多い事。今の僕らにとっては、はしゃぎ回る息子たちの行動をいちいち気にする事なく、過ごすことができるのが何よりも嬉しい。
大人がカクテルをオーダーするバーカウンターも、時には子どもたちが半数を占めていて、ノンアルコールのカクテルを飲んでいたり。カクテルの名前も、「ウィニー・ザ・プーとか、ロビンフッド、ファインディングニモ、ピカチュースペシャル、スポンジ・ボブなど、子どもが好きそうな、色々なキャラクターの名前がついたノンアルコールカクテルが用意されている。
お酒を飲んでいる大人たちも、カウンターチェアーの横に子どもたちが陣取っても、それが当たり前な感じで、笑顔で接してくれることがほとんどだった。
<子どもたちにとっては、ちょっと大人になった気分が味わえる?カウンターの上には、キッズ用カクテルメニューが>
バッフェ用のレストランの他、メキシカン、フレンチ、イタリアン、シーフード、ステーキハウスなどのレストランがあり、2日前から予約可能。今回は、バッフェ、イタリアン、ステーキハウス、シーフードレストランに行ってみた。味は、まあ、こんな感じかな〜というところだけど、「外に出て食べよう」と思うことは無かった。
<ステーキハウスでディナー。各レストランにはちょっとした、ドレスコードがあるけど、ほとんどが、リゾートカジュアルでオッケー>
<ステーキハウスには、ロデオマシーンがあり、大人たちがチャレンジできる>
日本人ゲストリレーションはいないけど、スタッフは皆子どもの扱いに慣れているからか、子どもがちょっとした粗相をしても、おおらかに対応してくれる。他のゲストも「お互い様」と思ってくれるので、親としては、本当に居心地が良かった。
<夜のキッズオンリーのイベントは、要予約。昼間キッズパラダイスプールで働いていたスタッフたちが仮装して対応してくれるので、すでに顔を覚えてくれているから助かる>
部屋には、子ども向けの3段ベッドがある部屋もある。高級感のある大人向けのリゾートを求めてる人には、まったくおすすめできないリゾートだけど、子どもにとって、特に水の大好きな子にとっては、まさに天国のような場所。息子たちも、1日8時間もプール付けになっていた日もあった。
数有るカンクンのリゾートの中で、「小さな子どものいるフェミリー向けで、リーゾナブルなオールインクルーシブリゾート」を求めている、という極限られた人への情報でした〜。
ちなみに、常に息子たちを追いかけながら撮影したので、使用機材はLUMIXの防水カメラ。サーフパンツのポケットに鍵と一緒に入れてられて、プールにも入れるから便利です。なので、写真のクオリティは多めに見て下さい。
今回のジンベエスイムスペシャルトリップには、今年3月のタイのediveの企画したファミリークルーズで一緒だった、菊池ファミリーも参加した。
お父さんの暁君は、以前タイのタオ島にある、ブッダビューというダイビングサービスで日本人マネージャーをしていて、取材で何度かお世話になったことがある。
彼等の子どもたちは、小学校4年生の長女、海ちゃん、2年生の遥君、そして、3歳の空君。僕らの息子の海友が4年生で、二男の颯友が1年生なので、タイのファミリークルーズでも意気投合していたことから、話が盛り上がり、丁度お互いに、こちらの方面に来る機会があったので、スケジュールを合わせて、ムヘーレス島で合流した。
INTO THE BLUE +ocean+αでチャーターするジンベエザメのスペシャルトリップ。結構ファミリーからの参加の問い合わせもあったのだけど、ほんのちょっと見たいだけなら、デイトリップの船が沢山出てますよ。とアドヴァイスしていた。
何故なら、僕らのチャーターは、長く泳ぎたい人、沢山撮影したい人をメインのゲストにと考えていたからだ。
どの船よりも早く出港して、どの船よりも遅くまでいてくれる。だから、ジンベエと泳げる時間は、1日で長くて6時間以上になる。それだけ撮影に集中できるし、沢山泳げるわけだ。
デイトリップの船だと、現場に2時間もいない場合も多い。しかも、泳ぎ慣れていない人の参加が多いから、ガイドと2〜3名のゲストが一緒に入っている間は、他のゲストは船上で待っていなければいけない船が多い。
こちらは、基本的にプロフェッショナルな人を中心にしているから、自己責任ではあるけど、ほとんどの場合、皆、好きにエントリーして泳いでもらっている。
たまたま、現地で仲良くなった日本人ファミリー(上の子が4年生、下の子が1年生)が、「参加させて欲しい」と言ってくれたのだけど、どうしても人数的に無理があったので、デイトリップの会社に参加してジンベエザメを見に行ったのだけど、やはり、順番で入らなくてはいけなくて、しかも、入れるチャンスが2回だけだったとか。それに、ガイドが付きっきりで手を引いているから、思うように動けなくて、下の子はかなり海水を飲んで大変だったそうだ。
海に慣れていない子どもだと、船酔いの心配もあるから、早く帰れるデイトリップの方がおすすめかと思っていた。しかし、今回、自分の子どもや、暁君たちの子どもを乗船させてみて感じたのは、船酔いなどしているのに、少ないチャンスで、順番が来たからと言って無理矢理入れて、ぱっと見ておしまい。
みたいな感じより、長く現場にいて、船酔いが回復したり、僕らや周囲の人が泳いでいるのを見て、徐々に泳ぐ決心をしたり。そういう意味で、子どものペースに合わせられる事は、チャーターのメリットだと感じたこと。
あとは、一人で躊躇していたのに、友だちが入っていると、競争心と安心感が芽生えるのか、結構平気で泳げるようになっていたりとか。
同じ海域で、冬の時期泳ぐバショウカジキは、海が荒れていることが多いからできないけど、このジンベエスイムの夏の時期は、海も穏やかな日が多いから、それも可能だなと感じた。
そして、今回3歳の空君が、ジンベエスイムに初挑戦。4日間のうち、空君が乗船したのは、最後の1日だけ。しかし、その前にお兄ちゃん、お姉ちゃんがジンベエやマンタと泳いだ話を聞いたからか、「僕も泳ぐ」と決意も固く、最終日に船に乗り込んだ。でも、前夜には、「サメが大きいし、ソラは小さいから食べられちゃうかも・・・」と若干弱気になっていたらしいのだけど、いざ船に乗ると、その顔は3歳ながら、「ボク、がんばるぞ!」という気合いで満ちあふれているようだった。
まずは、ボートの上からお父さんに抱っこされて、世界最大の魚、ジンベエザメがどれくらい大きいかを確認。びびるかと思ったけど、意外と平気。
最初は両腕にフロート、ライフジャケット、それにゴーグルを付けて、お父さんに連れられてエントリー。
でも、お父さんが気合い入れて速く泳ぐものだから、呼吸のタイミングが合わず、海水を沢山飲み、鼻からも海水がいっぱい入ってしまって。しばらくダウン。
途中、海に入るのを嫌がっていたけど、他の皆が泳いでいるのを見て、再度入ることを決意。
今度はお姉ちゃんのマスクとスノーケルを借りて、再び、お父さんに抱っこされながら、やって来るジンベエザメにアプローチ。そして、念願のジンベエザメとマンタに遭遇!といっても、3歳で念願だから、贅沢だけど。でも、親としては、そんな小さな息子が、なかなかできない体験をできるは嬉しいもの。僕もなんとか好ポジションに回り込んで撮影を試みた。最初のアプローチでは、暁君が邪魔で空君が見えない。「もう1回!」とチャレンジ、今度は良いタイミングで、ジンベエとそれを水中で見る空君を撮影できた。
「やったね!」とお父さんと空君がハイタッチ。しかも、今まで使った事のなかっらスノーケルもその時に、何も教えていないのに使えるようになっていた。
「空君、ジンベエ、どんなだった?」の質問に
「おおきかった!でも怖くなかったよ」と満面の笑み。
ジンベエザメを見終わって、島に戻ってからの空君、なんかちょっと大人っぽくなった感じだったな。いっつもお姉ちゃんの海ちゃんに、「赤ちゃん」と呼ばれてるのに対しても、「赤ちゃんじゃない!」と抵抗してみたり、遥君や颯友に闘いを挑んでみたり。それまでは、一人マイペースで遊んでいたのに、お兄ちゃん、お姉ちゃんたちの走り回るのに、一緒について行くようになったり。
ジンベエと泳いだ経験は、3歳の空君にとっては、ちょっとお兄ちゃんになった事への大きなステップだったのではないかと感じた。
こういう経験を通して、子どもの心が成長していくのを目の当たりにするのは、大人である自分にしても、本当に嬉しくて、何ものにも代え難い経験だと思った出来事だった。
今年もメキシコ・ムヘーレス島沖に300匹以上と言われるジンベエザメの大集結が始まった。自分が、この驚異的な状況を目の当たりにしたのは今年で3年目になる。
初めてこの300匹ジンベエザメを見たときには、ただ、ただ、呆れて笑うしかなかった。1匹でも見れたら嬉しいジンベエザメが、まるで生け簀の中で飼われているかのように、目の前でうじゃうじゃと蠢いているのだから、「なんなの?この贅沢な状況は!?」と思わずにはいられなかった。
しかし、今年はさらにその上を行く驚くべき状況に!
なんと、300匹ジンベエの群れに、マンタの群れが一緒になって、捕食を行なっていたのだ。
彼等が捕食しているのは、この時期、近海で無数のカツオが大産卵を行い、海に放たれ、海面を覆い尽くすその卵。泳いでいると、髪の毛の中やウエットスルーツの中に卵が沢山付着しているのがわかる。
これまで、このジンベエの群れにたまに単体のマンタや複数個体のモブラが姿を見せるとそれだけでラッキーだったのに、今年に関しては、これにマンタの群れがずっと加わっている。
ジンベエ+マンタのコラボ、これにダイバーを絡める事も不可能ではない。そんなチャンスが、一度でなく、1日中続いているわけだ。
今回は、INTO THE BLUE + ocean+αのスペシャルトリップで、ゲストの他に家族も、ドルフィンクルーズに引き続いて、一緒にジンベエ+マンタスイムを経験した。特に小学校4年生になる長男の海友は、イルカと泳いでいたよりもさらに深く潜れるようになって、マンタやジンベエへのアプローチを繰り返していた。
<海友は、今回で2回目となるジンベエスイム。素潜りも様になってきて、ジンベエザメバックにピースサイン>
小学校1年の二男、颯友は、まだフロートをつけてのトライだけど、底の見えない海でも臆することなく、兄や母親について泳いでいた。
<兄海友がマンタにアプローチするために、素潜りするのを、水面で見守る、二男颯友>
で、僕はというと、去年は、結構お気に入りのジンベエザメとの自分撮りができたので、今回は、マンタとの自分撮りにトライ。
来年のベストシーズンも、ジンベエスペシャルトリップを開催予定です。
期間は、7月6日(日)出発〜7月12日(土)帰国の最短7日間。
ご興味のある方は、お問い合わせ下さい。
今は家族でメキシコのカンクン沖にあるムヘーレス島に滞在して、ジンベエスイムを行なっている。
昨日は、ゲストと家族一緒にセノーテとマヤ遺跡を訪れた。
セノーテでは、海友とミナの良い感じの写真が撮れた。
遺跡は、海岸にあるトゥルム遺跡。ガイドから海で泳げると聞いて、あまりに暑いので、遺跡に入るなり、「海行くぞ〜!!」と駆け出した二人。
「おい!一緒に行くぞ!」という僕の声を振り切って海の方へ。
妻も仕方無く付いて行く。
僕は、ゲストと一緒にメインの遺跡の方へ。
その海側に、唯一、海に降りれる階段が・・・。
先走った海友と颯友は、海にたどりつけず、しばらくの間茫然自失。
やっと自分が見つけて海に連れて行くと、狂喜乱舞。
本当に単純で分かり易い。
そして、その日の夜・・・・・。
相変わらず暴れ回る海友と颯友。
「お〜い!」
「え?な〜に?」
・・・・・・、ひ、一人増えている・・・・。
「カ、カートに乗って帰るぞ!」「オレたち、荷台に乗る〜!」
・・・・・、も、もう一人増えている・・・・。
翌日、「海で遊ぶぞ〜!!」
父「その前に記念写真撮ろう!」
子どもたち「は〜い!」
・・・・・・、さ、さらにもう一人増えている・・・・。
ということで、今年の春休み、タイで一緒に遊んだ菊池ファミリーの子どもたちが合流。
増々騒がしくなりそうだ。
それにしても、海友色黒過ぎるぞ。
・・・・・あ、人のこと言えないか。
バハマのドルフィンクルーズ下船後、ウエストパームビーチでレンタカーをして、車で約2時間半。フロリダ半島中央部にあるオーランドへと向かった。
ほぼ毎回、家族でドルフィンクルーズに乗船した後には、このオーランドを訪れる。目的はもちろん、ディズニーワールド。
今回は、色々な事があったので、どれだけブログに書けるかわからない。
まずは、子どもたちに買ってあげるおもちゃに関して。
毎回、特にディズニーキャラクターのおみやげは買わない。奴ら自身、それほど興味を示さない。日本でも買えるからってのもあるみたいだ。その息子たちが、毎回必ず買うことに決めているのが、Build a Dinoという、恐竜のぬいぐるみ。中に何も詰まっていない外側に綿を詰めてもらって、♡を入れて完成させる。日本でもBuild a Bearっていうお店がお台場かどこかにあるらしいのだけど、それの恐竜版で、ダウンタウンディズニーのT-REX cafeの中で販売している。
これは、舞浜のイクスピアリ内にある、Rain forest cafeの恐竜版のレストラン。
そこの恐竜のぬいぐるみは、二人ともかなり好きならしく、海友は今回で3匹目、颯友は2匹目を購入した。
それ以外には、「あれが欲しい、これが欲しい」と言われても、どうせすぐに飽きるだろうし、基本的には「高いからダメ」と拒絶する。
ただ、もう一つ、購入を認めているのが、LEGO ブロックの詰め合わせ?
最初にこれを見つけたのは、ハワイのアラモアナショッピングセンターの中にあった、LEGO ショップ。
透明の容器に、自分が欲しいLEGOブロックを詰めれるだけ詰めれるというもの。
すでに、何を作るか決まっている高いLEGO商品を買うよりも、色々なブロックを自分で選んで、好きなものを作れるので、創造性を養うにもとても良いと思う。何より、子どもたちが、設計図のある商品を作るよりも、そっちの方が楽しいというので、今回も、それを購入することはオッケーした。
フロリダのLEGOランドでは、透明の容器に詰めるだけ詰めるのではなくて、ジップロックに詰める重さによって値段が決まってしまうスタイルだったから、あまり詰める楽しさは無かった。
でも、ダウンタウンディズニーのLEGOショップでは、このハワイのスタイルと同じで、透明の容器にいくらでも好きなだけ詰めて同じ値段。
Largeで15ドルくらい、Smallで8ドルくらい。子どもたちは、自分が欲しいものを選んで詰めていくのだけど、見てると容器に空間が結構できてて、親としては「この空間がもったいない」と思い、そこに入る小さなブロックなどをさらに詰めていく。
結局最終的には、僕と妻とで必死になって、ギリギリまで詰める。締めるフタの方にも詰める。僕は、ちゃんとフタが絞まる程度しか詰めないけど、妻はフタがしまらない状態まで詰める。
「それ、大丈夫なの?」と聞くと、「あとは笑顔でお願いするよ」と妻。
こういうときって、やっぱり女性の方が良い意味で図々しくなれると思う。
まあ、そんな事はともかく、日本のLEGOショップやLEGOランドでは、こういうバラ売りブロックの詰め合わせってのは、まだ無いらしい。日本でもこういうスタイルのものがあればいいのにと思う。
ホテルの部屋に戻るなり、早速二人で買ってきたブロックで、色々なオリジナルの乗り物などを作っていた。
Week4には、日本から家族が合流して乗船、息子たちは、ゲストやクルーとの船上生活を体験して、野生のイルカたちと泳いだ。
乗船するDOLPHIN DREAM号の柱には、海友と颯友が乗船した年の身長を計った印が刻まれている。海友が最初に乗船したのは、生後6ヶ月、まだ前の船、DREAM TOO号のときだ。DOLPHIN DREAM号のサロンにある棚の側面には、海友が生後18ヶ月、颯友が生後20ヶ月のときに初乗船したときの身長から、9歳と6歳になった今年の身長までが刻まれている。最初はこんなに何年も連れて来れるとは思っていなかったけど、すでに10年も経って、まだ家族一緒にこの海に帰って来れる事は、本当に幸せな事だと思う。
2年前には、僕が浮き輪とカメラを持って、浮き輪の周囲をちょろちょろしながらイルカと泳いでいた長男の海友(9歳)は、もう他のゲストと同じように、マスクとスノーケル、フィンを装着して、普通にイルカの群れを追いかけるようになった。そんなに深くは潜れないけど、たまに、素潜りしてアプローチを試みることも。瞬発力はそれなりにあるけど、まだ自力ではなかなか追いつけないので、イルカが移動を始めると、すぐに僕の手に捕まってくる。だから、やっぱりまだまだ完全に自由に撮影に集中できるわけではない。
手をつないでいれば、当然僕の泳ぐスピードは落ちるし、かなりパワーがいるので、イルカに追いついた時には、もう潜る気力が失せている。まあ、4週間もドルフィンクルーズ船に乗って泳ぎ続けていれば、それだけで相当に疲労がたまっていて、足首は痛むし、足はパンパンになっているから、息子のせいだけではないのだけど。
<ゲストがイルカたちと泳いでいるのを見て、素潜りで接近を試みる海友>
撮影には、正直邪魔になるけど、それ以上に息子たちになかなかできない体験をさせたい。そういう思いがあるから、シャッターチャンスを逃す結果になっても、しょうがないと諦められる。それが、「写真に対しての情熱の無さ」を感じさせてしまうのかもしれないのだけど、写真に対して情熱が無ければ、最初からこんな生活は続けていない。
これでも、5歳くらいのとき、今の颯友(6歳)が身につけていたライフジャケット入りのスーツを着て背中に乗っかられていた時の事を考えると、本当に楽になった。
二男の颯友は、妻が担当して一緒に泳いだ。目の前で一人で泳ぐ兄を見ているからか、奴は妻に手を引かれながらも、基本的にはその手を振りほどき、自力で泳ごうとする。妻が潜ってイルカと泳いでいて少しはぐれたときに、僕が手をつなごうとしても、すぐにその手を振りほどいて、イルカに向かって行った。もちろん泳ぎは遅いけど、誰にも頼らずに自力でイルカに追いつこうと懸命になっている姿は、見ていてちょっと滑稽だけど、感動させられた。
今回のクルーズ乗船で、颯友は、自分がやりたい事をいくつか決めていたようだ。
イルカと泳ぐことはもちろんの事だけど、「釣りがしたい」、「操船したい」、「イルカに触りたい」そして、「トップデッキから飛び込みたい」などなど。
操船は、タイミングを見計らって、スコット船長にお願いしてほんの少しだけさせてもらった。最初は、真剣にやっていたのだけど、「最終的には足で操船できるようにしなとね」とまたノーテンキな妻が笑いながら言うものだから、元来が悪戯好きの颯友、早速足で操船を始めてしまった。
<念願の船の操船をさせてもらい、ご満悦の颯友。後ろはスコットキャプテンとロビンキャプテン>
一番難しいと思っていた、「トップデッキから飛び込みたい」という願望。多分船のトップデッキに登ったら、高過ぎて躊躇するのではないかと思っていた。大人でも少し躊躇する高さだ。しかし、長男の海友が「恐え〜恐え〜、高過ぎ!」とか言いながらも嬉しそうに何度も飛び込む(本人曰く10回)のを見たせいか、ほとんど躊躇することなく、飛び込んだのには、驚いた。
<ランチ休憩の度に、トップデッキから何度も海に飛び込んだ海友>
船上結婚式では、二人とも皆と一緒に船内の飾り付けをしたり、お祝いの絵を描いたり。颯友は、「飾り付けしてる間は、二人に気づかれないように、僕が二人に満天の星を見せて時間かせぎするからね」と作戦を立てて気合いを入れていたけど、明るい間に飾り付けをする事になり、二人にも最初からバレバレだったので、ちょっとがっかりしていた。
ウエディングパーティーでは、自らケーキに顔を押し付けて、ケーキまみれに。
ビミニ島に上陸して、ゴルフカートをレンタルして妻の思い出の場所を巡った。ここは、17年前に妻が数ヶ月住んでいた島。僕はその頃に取材で2週間程訪れた。撮影が終わると、夜な夜なバーに繰り出して、地元の人たちや、観光客と仲良くなり、いつまでも飲み続けた。
そんな二人の思い出の場所の一つが、END OF THE WORLDという名前のバー。別名サンドバー、アンダーウェアバーとも呼ばれていた。掘っ建て小屋のようなバーの中は床が無くて、ビーチの砂がそのまま敷き詰められている感じで、バハマビールのカリックを飲みながら、いっつも素足になって、砂の中に足を埋めていた。ひんやりして気持ちよかった。
でも、昼間なので開いていなくて、たまたま隣のバーのおじさんが顔を出したので、話をしていたら、そちらも閉まっているにも関わらず僕らだけのために店を開けてくれて、ビールとコーラを出してくれた。
<20年髪を切って無いという、レゲエのお兄ちゃんの髪を触らせてもらう母子>
自分で取ったというコンク貝(カリブ海周辺の人にとっては主食のような貝)で新鮮なコンクサラダとコンクフリッターを作ってくれた。息子たちには、釣りをさせてくれて、釣った魚をフライにして食べさせてくれた。おかげで、念願の釣りができて、颯友も大喜びだった。
以前、「老人と海」や「海流の中の島々」の著者、アーネスト・ヘミングウェイの小さなムージーアムがあった、コンプリートアングラーという小さなホテルは、かなり前に全焼して無くなってしまっていた。そのことは日本の新聞記事で読んで知っていたのだけど、実際に訪れてその渋いホテルが暖炉の煉瓦だけを残して無くなっていた。
妻のミナが住み込みでベビーシッターをしていたダイビングサービスのオーナー家族は数年前にフィジーに引っ越していた事もfacebookで知っていた。住んでいた家を訪れると、空き家になっていた。ピンク色の可愛らしい家だったその家が廃墟になっているのを見た妻は、時の流れの早さを感じていたようだった。
クルーズ下船後、長男海友の書く旅行日記を読んでみた。「〜した。楽しかった」「〜した。嬉しかった」「〜した。面白かった」・・・う〜んボキャブラリーが少ない。「〜した。楽しかった」「〜した。嬉しかった」「〜した。面白かった」「〜した。楽しかった」「楽しかった」「楽しかった」・・・。
まあ、何をしても楽しんでいるようなので、良し。そう、子どもたちには旅を通して、世界には色々な出会いがあって、色々な人が生きているということ。地球上には、人間だけじゃなく、多くの生き物たちが住んでいることを実感しててもらえれば、といつも思っている。
それが彼らの世界感を広げる学びの場になれば、それで充分と感じている。人間として、面白い大人に成長してくれるきっかけになれば良いと思っている。