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INTO THE BLUE

Photographer`s Diary Kingdom of TongaWhale Swim

2008年09月04日

4週目、最終日・ヒートランとシンガー

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4週目最終日は大型の4人乗りに乗船して、8時に出港。しかし、空には厚い雲がかかり、雨も降っていて風も強い。これでは、外洋にも出づらいし、クジラを探すことは困難だった。

しかし、大型の4人乗りのおかげで、通常では出れないような、荒れている海でも遠くまで行くことが可能で、外洋で見つけたブローに何度か接近してみる。しかし、あまり泳げそうにないペアばかりだった。

今日は見つからないかもという不安もあったが、「多少透明度悪くても、外洋よりも、島の中のリーフを探した方がいい」とスキッパーに伝えて、探してもらう。一通り探してみたが、やはりなかなか見つからない。リーフ内にいなかったら、ノースベイに行こうと言われていたので、そちらに向かうことにして、最初に探していた湾内を通過してノースベイに向かおうとしたところで、数頭のブローを発見した。

どうやら、親子とエスコートのようだった。他にも船は出ているのに、こんなに湾口に近い場所で親子を発見できたのは、ラッキーだった。それに、今年に入ってからは、これほど湾口に近い場所までクジラが入ってきたのを見るのも初めてだった。クジラたちの側を、セールボートや、現地人を乗せたタクシー船が行きかう。

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透明度は悪いけど、荒れた外洋で泳ぐよりはマシだった。タイミングを見計らって、1度入水。見れたことはみれたけど、親子とエスコートはなかなか止まってくれない。それどころか、他にも数頭のオスが加わって、最高で7頭の激しいヒートランが始まってしまった。

同じエリアをぐるぐると回り激しくメスを奪い合うのをしばらく船上で眺めていた。シュボボボボ!と、まるで恐竜のような呼吸音を出しながら、オスたちが何度も激しくぶつかり合っている。状況からして、かなり激しく、海に入るのは危険だった。普段は僕やトニーだけでも入らないで様子を見ているような状況が続いていたのだけど、頼んで、タイミングを見計らってエントリーさせてもらうことにした。

自分だけならともかく、4人の女性ゲストをこの状況に一緒に入れるのはかなり迷ったのだけど、水中でバラバラにならないようにと注意をして、スキッパーのロリーの「今だ!入れ!」という掛け声に合わせて、一斉にエントリー。

透明度の悪い海中で、激しく泳ぐ親子を先頭に、次から次へとクジラたちが視界の中に飛び出してきた。親子を追う、優先権のあるオスは、他のオスを威嚇するかのように、バブルを延々と吐き出して、海中にバブルカーテンを作り、移動してく。ヒートランを水中で見るとき、ほとんどの場合、優先権のあるオスが同じようにバブルカーテンを作っているのを頻繁に目撃する。クジラたちの間では「このメスは自分のものだ!」と主張するためのサインとして使われているのかもしれない。

ちなみに、そのバブルは、片側の鼻孔からのみ出されていた。これも、今まで見たクジラも全て同じだったように思う。

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普段ののんびりした印象とは違う、猛スピードでの追いかけっこが海中で繰り広げられて、おまけに、同じエリアをグルグル回っているものだから、透明度も悪いし、どこからクジラが飛び出してくるかわからないような状況だった。それでも、親子から目を離さないようにしてついて泳いだ。自分自身、これだけの激しいヒートランに入るのは久しぶりのことだったために、猛スピードで飛び出してくるクジラたちの様子を見ながら、興奮してしまった。

その後も2度ほどこのヒートランにエントリーして、別の船に譲り、ノースベイ方面へと移動した。他のショップの船からの無線で、ノースベイにはクジラはいないと連絡を受けていたので、その湾のさらに北に位置する湾まで移動する。

普通の船だと、なかなかここまでは足を伸ばさない。自分自身5年間で、ここまで来たのは、かなりコンディションの良い日に一度きただけだった。そこまで来ると、南西から強く吹く今日の風も、島の高い崖に阻まれて、まったく気にならないくらい穏やかな状況だった。

そこで、シングルのクジラを発見。ロリーが、「ここは海底が見えるくらい浅いから、下にいても見えると思うので、クジラが沈んでから探してみよう」ということで、まず僕だけエントリーすると、すぐに鳴き声が聞えてきた。シンガーだ。海底もはっきり見える。これなら簡単に見つかりそうだった。船上からロリーの指し示す方向に向かってしばらく泳ぐと、浅い海底に顔をくっつけるように、逆さまに垂直に直立した状態で歌っているクジラを発見。皆を呼んで、歌っているクジラを見ながら、ホエールソングに聞き入っていた。

潜れば、撮影は可能そうな深さだが、一度目は様子を見て浮上し、また潜行して歌いだしたところで、潜って撮影をしてみた。姿が見えるとはいっても、おそらくテールの部分で20メートルより深いくらいの深さ。この日は寒かったので、ウエットの下に5ミリのフードベストも着ていて、ウエイトも付けていなかったので、潜るのに苦労したが、なんとか撮影することができた。

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この日は風が強くて、他の船はほとんどクジラを見つけることなく終わった中では、大型船の強みで、このようなコンディションの悪い状況でも遠くまでクジラを探しに行けたことは大きなメリットだった。


 


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