数日前の土砂降りの雨に濁りきっていた、スリーシスターズも、1度潮が引き、森から流れ込んだ濁った水が外へ放出されると、湧水によって、また透明度を取り戻した。27日は、天候も良くて、コンディションは最高だった。
しかし、潮の引き時間が早朝だったために、マナティは、ほとんどスリーシスターズの外に出てしまいっていた。外には50頭以上のマナティがひしめき合っていたので、多くの人が、そこでマナティとの触れ合いを楽しんでいた。
僕は、透明度の高いスリーシスターズで、ほんの数頭がのんびりと寝ているシチュエーションが結構好きだったりする。数が少ないから、人も入って来なくて、まるで、マナティの聖地のようで、なんだか神秘的だ。残念なのは、私有地から、市や州が買い取ったせいで、鬱蒼としていた森林が伐採されて、少し周囲の景色がスカスカになってしまって、その神秘性が薄れてしまったことだ。
それでも、水中に顔をつけると、とても幻想的な世界が広がっている。最後に残って眠っていたマナティが目を覚まして、ゆっくりとスリーシスターズから抜け出していった。
午後は、清流の流れるレインボーリバーへと向かった。ここも、僕の好きな場所。清流で川一面に広がる緑の水草のたなびく様子が、燃える緑の炎みたいだから。
その緑の炎の上を、皆が流れに身を任せて、流されて行くのを見るのが好きだから。