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子育て日記

Sat 27
自宅水中出産
2003.09.27

息子の海友は自宅水中出産で誕生した。初めて息子の出産の話しをすると、「水中出産?しかも自宅で?どうして?どうやって?」と驚かれる事が多いのだが、要するに自分たちの家に助産師さんに来てもらって、バースプールと呼ばれる、ビニールシートをピンと張った、お風呂よりちょっと大きめのプールの中で出産するのだ。

水中出産自体、日本では1%未満と聞いた。ましてや自宅でとなると、さらにその確率は低くなるのだろう。しかし、水中出産は、ヨーロッパでは約30%の妊婦が選択している出産方法であって、決して珍しい事ではない。レンタルしたバースプールも、日本には存在しないので、助産師の方が英国製のものを輸入して、使用しているそうだ。

何故この出産方法を選んだかも、よく聞かれるが、はっきり言って、僕は妻が妊娠中も海外ロケに一人で出続けていたので、相談する機会もほとんど無く、ほぼ妻の独断で決定した。その決定に、僕は反論する理由も権限もなかった。「少しでも自然の状態で産みたい」というのが妻の考えだった。

よく考えれば、助産師さんの助けを借りて自宅で産む事自体、昔は普通の事だっただろうし、今でもミクロネシアなどの南の島に行くと、普通に行われていたりする。チュークに取材に行った時、お世話になった現地人ガイドなどは、子供が産まれる時は、誰の手も借りず、いつも父親である彼自身で赤ん坊を取り上げたと聞いた時には、さすがに「それは僕には無理だな」と思ったが、どこかに行くにつけ、そんな話しばかり聞いていると、ある意味日本人の常識的感覚から麻痺してくるのだろう。僕たち夫婦の間には「何をしても、何があっても平気」みたいな気持が知らない間に芽生えてしまっていたようだ。もちろん産むのは僕では無いから、初産である妻はそれなりの決心が必要だったと思うが。それに助産師さんから、何かあった時のための産婦人科も紹介してもらって、定期検診はそこで受けていた。病院以外で産むという選択に対して冷たい対応をする病院もまだ少なく無く、自宅近くの病院からは定期検診を断られ、かなり離れた病院まで行かなければならなかった。

いざ、出産、陣痛から18時間。僕は妻の横で息子が産まれるまで見届けた。へその尾も僕が切ったのだ。ただ、産まれた直後は、まるでエイリアンのか布袋様のように後頭部が長かったので、感動して産まれたばかりの息子を胸に抱きしめて泣く妻の横で、「頭が変だ、頭が、頭が..」とうなされるように言っていて、感動が冷めた、と後で妻に言われた。翌日には普通の頭になっていたので安心したのだけど。

そんな出産方法で産まれたからかは分からないが、今のところ、息子は海や水が大好きで、将来が思いやられる。頼むから水中カメラマンだけにはならないようにと願っている。

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