自然分娩の場合、赤ちゃんは大潮前後のときに生まれることが多いって言われる。これは、野生動物の撮影をしていると、別に当たり前のことのように実感することができる。

特に最近はトンガでのクジラの撮影をしてるのだけど、大潮前後で新たな子クジラを目にすることが多かった。もちろん、出産シーンはなかなか見ることはできないのだけど、エスコートに伴われ、お腹を大きくして、不安定な泳ぎ方をしているクジラに遭遇したことはある。定かではないけど、ガイドに「満月だな。今晩生まれるよ」と何度か教えてもらい、できることなら、1日中そのクジラについていたいと思ったこともある。その反面、そっとしておいた方がいいよなと思ったりもしていたのだけど。
　
生まれたばかりの子クジラは、まだ生まれるときにできる、横じまの線がはっきり身体に残っていて、生々しい。可愛いっていうよりはちょっと不細工な感じ。これは、人間の子供も一緒で、生まれたばかりの赤ちゃんを「可愛い｣とは僕は到底思えない。海友も、生まれた直後は、狭い産道を通過してきたので、布袋様かエイリアンのような細長いいびつな頭していて、僕はそれが妙に気になった。
　
今度生まれてくる子も大潮辺りにということであれば、11月4日、5日、6日、7日が大潮に当たる。それで、ちょっと気になって海友のときはどうだったか、調べてみたくなった。2003年9月27日。そんな前の潮が調べられるかなと思ったら、以下のようなHPを見つけた。
http://www.h7.dion.ne.jp/~kyaa-net/fc/tide/tide.html

ここでは、かなり昔（1900年以前まで調べられたが、面倒なのでどれくらい過去まで遡れるかを調べるのは途中で諦めた）のものまでチェックできる。海友が生まれた日は・・・、大潮！（う～ん、自然の神秘を感じるな～）と思いつつ、自分たちの誕生日も調べてみることにした・・・（ミナのは～、あれ、小潮・・、自分のは～、こ、小潮・・・）。確か二人は自然分娩のはず・・・。自然の神秘を感じるどころか、がっかりしてしまった。
　
まあ、それもそうだよな。自然分娩の人がいつも大潮に生まれていたら、毎月、大潮の3~4日の間に全員の誕生日が集中するわけだから、そりゃあ、大変だ。[なんかがっかりだね～」とミナに言うと
　
「そんなの調べてるより、他にすることあるでしょ！」とたしなめられた。