INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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メキシコ セールフィッシュスイム

セールフィッシュスイム7日目、5時間、100匹超え

2012.01.06 / Author.

7日目、朝雲が空を覆っていたが、そこから漏れる朝日の光が美しく、幻想的だった。
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海は徐々に穏やかになってきた。とは言っても、船に弱い人にしてみれば、まだまだ辛いコンディションのようだ。しかし、6日目に続き、この日も泳ぐことができた。
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朝8時過ぎにルアーに着いて来たバショウカジキ10匹ほどと泳いだ直後、フィッシングボートに着いていた群れを譲ってもらい、エントリー。
まだイワシ玉が大きくて、移動が激しい。2度ほどトライしたが、追いつけないので、諦めてしばらく様子を見ることにした。
今日は至るところで、鳥山が立っていたので、別の鳥山にトライしてみた。まだ激しく移動はしていたが、水中にいて、ダッシュで泳ぎ続ければ、何とか追いつけるくらいのスピード。バショウカジキの数は100は超えていた。中には、フィッシャーマンと格闘して、逃れたばかりの、痕跡、長い釣り糸を引きずりながら群れに着いて行くバショウカジキの姿も。
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ダッシュで泳ぎ、群れがしばらく同じ場所で留まっては撮影、また動き始めるとダッシュで追いかけてまた止まったら撮影を繰り返した。
泳力の無い人には、辛いかもしれないが、これくらいのイワシの群れの大きさの方が、アタックの仕方も迫力があり、興奮する。問題なのは、追いつけるか、追いつけないかだ。
他のゲストも必死になって、泳ぐが、やはり波酔いもあるらしく、何度も船にピックアップされては、前に回り込んで落としてもらう行動を繰り返していた。自分はその間泳ぎ続けっ放し。結局2時間、ダッシュで泳ぎ続けてその群れが海中に沈んで行ったので、終了したのが、11時過ぎ。しかし、今日はまだまだ鳥山が立っていた。
つかの間の休息を取って、さらに別の群れにエントリーを繰り返す。しかし、やはりまだイワシ玉が大きくて、留まらない。今日は昨日に比べて、ダッシュで泳ぎ続けるハードな日になったが、これもまた留まっての観察とは違う激しさがあって、面白い。
最後の群れへのトライは、1時頃。エントリーしてみると、イワシの群れも相当に食い尽くされて、数十匹になり、身体はすでにボロボロ、60匹ほどのバショウカジキに取り囲まれて逃げ場を失い、水面下でグルグルと回転を続ける空しい抵抗を続けるのみ。
上からは、グンカンドリたちがここぞとばかりに捕食を繰り返し、下からはバショウカジキたちに、1匹、また1匹と襲われて行く。僕らはその光景を目と鼻の先で撮影し続ける。ある意味、相当に残酷なシーンだ。
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時折、他のイワシたちについていけないほど、よれよれになった個体が、すがるように、僕らにまとわりついてくる。そんなイワシにも容赦無くプレデターたちは、空から、海中から襲いかかってくるわけだ。
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数匹のバショウカジキの身体が激しく自分にぶつかってくる。空からはグンカンドリの足らしきものが、自分の頭をかすめる。普通に考えたら、恐くてそこにいるのも絶えられない状況も、すでに感覚が麻痺しているからか、まったく恐怖心は感じなくなってきている。
結局この日は、5時間のハードスイムを行い、午後2時過ぎ、早めに港に引き上げた。
これで、7日間で、4日間、バショウカジキと泳げている。シーズン始めでこの確率は、相当に運が良いと思う。明日からも徐々に海のコンディションは良くなっていく予報。しかし、アンソニーに言わせると、「荒れてる方が船が少ないから良い」のだそうだ。まあ、確かに、今日は昨日より船は多かった。

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