「写真撮って～、撮ったらむして～（見せて～）」と変なポーズをとっていた颯友が、最近は撮影することにも興味を持つようになってきた。

僕のコンパクトデジタルカメラを奪い、撮影しようとする。ポーズは様になっているけど・・・・、でも普段、僕が一眼レフで撮影しているのを見ているせいか、見えもしないのに、モニター部分に顔を押し付けている。

それじゃあ、撮影できないって。おまけに、上下逆だし。

「え？なんで～？」なんで～？と言いながら不思議そうにカメラを眺め回し、しばらくすると、またファインダーに目を押し当てて撮影しようとする。

だから、それじゃあ、撮影できないって、おまけに、指がレンズにくっついてるし。

おかげで、指の油がレンズにつきまくり。かんべんしてくれよ、ベイビ～。

そして、別の話。

お昼ねを一緒にしようとした日のこと。颯友は、ベッドまでミネラルウォーターのペットボトルを持ってきた。そして先にうとうとしていた僕に馬乗りになった。

「パパおみずのむ～？」

「いらな～い」

「パパおみずのむ～？」

「いらな～い」

「パパおみずのむ～？」

「いらな～い」

「パパおみずのむ～？」

「いらない～い」

「パパおみずのむ～？」

「だからいらな～・・・・」

がん！がん！

「いって！何するんだよ！」

馬乗りになったまま、水の入ったペットボトルの底で、僕の顔面を強打する颯友。

「パパおみずのむ～？」

とまた同じ質問をしながら、さらにペットボトルを振り上げる颯友。

「だからいらな～・・・」

がん！

「いって」

「パパおみずのむ～？」

「すみません、いただきます」

そういって、ペットボトルのふたを開けて、飲もうとすると、ボトルを奪い取り、ごくごくと水を飲み

「は～」と満足気に大きく一息ついて「ふたしめて」と僕に手渡し、僕の横で嬉しそうに横になる颯友。

・・・・・、自分が飲みたいのなら、最初からいつもみたいに、かわいく「あ～け～て～」と言ってくれればいいのに・・・・。