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子育て日記

2013年3月のエントリー

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Sat 30
タイのカオラック、家族で過ごす春休み 2004年の津波の事
2013.03.30

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カオラックで、僕たちが忘れられない事、忘れてならない事。それは、2004年12月26日に、この地を襲った津波。カオラックではで4000人以上の犠牲者を出し、当時建設ラッシュが続いていた多くのリゾートホテルを津波が飲み込んだ。水中カメラマンとして、頻繁にタイロケに訪れていた自分にとっては、東北に被害をもたらした津波以上に、とても身近に感じた出来事だった。

自分も理事をつとめる三陸ボタンティアダイバーズの代表理事、佐藤寛志さん(くまちゃん)は、タオとカオラックにあるダイビングサービス、BIG BLUEのスタッフとして、この津波のときにも、ボランティア活動に尽力していた。

今回泊まっているリゾートも、当時甚大な被害を受けて、一時期は壊滅状態になった。2003年、長男の海友が生後5ヶ月のときに取材でタイを訪れたときにお世話になったリゾートのスタッフも、津波に飲み込まれてしまったと、津波から3ヶ月後の復興ボランティアクルーズに乗船するために、カオラックを訪れたときにediveの平川恭さん(恭ちゃん)に聞かされた。

恭ちゃんに案内されて、破壊されたカオラックの町を撮影してまわった。初めて岩手を訪れたときの惨状を目の当たりにした時と同じように、身体が震え、言葉に詰まった。その感情を押し殺すかのように、必死になってシャッターを切っていた記憶がある。

報道カメラマンを辞めたから、もう悲惨な状態を無理して撮影しなくてもいいのに。そんな事を思いながらも、シャッターを押すこと以外に自分にできることがなかった。

特に家族で滞在したリゾートの惨状は、家族との楽しい思い出の中に出て来た、小さな海友に優しく親切にしてくれたスタッフたちの笑顔が蘇ってきて、胸が苦しくなった。

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あれから、9年。津波後も何度か取材で訪れたカオラックの復興の早さは、目を見張るものがあった。まだまだ更地のままの所もあるのだけど、リゾート開発は急激に進み、多くのリゾートが復興し、レストランやおみやげ屋さんが軒を並べる。今では欧米諸国に人気の一大リゾートとしての地位を確率している。

そんな中、昨日はediveの高見沢昇治さん(昇治くん)に案内してもらって、家族で撮影に訪れたのは、津波で海から2kmも内陸に流されて来た、タイの国境警備船。今現在、津波のメモリアルパークとして、奇麗に整地され、新たなモニュメントの建築が進んでいる。

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船に近づくと、妻は被っていた帽子を脱ぎ、一礼をした。子どもたちの反応は、と様子を伺う。うだるような暑さで、早くリゾートに戻ってプールで泳ぎたい二人。長男の海友は、生後5ヶ月の時にここに来て、リゾートのスタッフにお世話になった事、その人たちが津波の被害で亡くなった事を伝えていた。

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何も聞かなかったし、何を考えているのかわからなかったけど、モニュメントとなった船によじ上り、嬉しそうに記念撮影をする大人を見て、「あれ、登っていいの?ダメだよね」と不満そうに、ぼそっと口にした言葉からは、津波の犠牲になった人への思いを何かしら感じていたのだろうなと思った。

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今もリゾートのあちこちには、津波が発生したときの避難経路を指示する看板が見られる。

東北の復興は、まだまだこれから。今でも仮設住宅住まいの被災者の人も多い。ダイビング業界でも、くまちゃんをはじめ、いまだに、現地でのボランティア活動に尽力している人が沢山いる。なかなか現地に足を運ぶことができてはいなけど、どんな形でもいいから、この復興に携わって行こうという気持ちは、持ち続けていたいと思う。

Thu 28
タイのカオラック、家族で過ごす春休み リゾートルポその1 ムクダラ・ビーチ・ヴィラ&スパ・リゾート
2013.03.28

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今回、ediveのお世話になりながら、カオラックにある4カ所のリゾートを回る予定。日本人に人気のプーケットと違い、カオラックのリゾートはどちらかと言うと、その80%〜90%が、ヨーロッパ、特にドイツ、オーストリアや北欧と呼ばれるスカンジナビア3国、ノルウェー、フィンランド、スェーデン等からの観光客。

日本の旅行会社も、取り扱っているところは少ないという。なので、ダイバーの中には、直接ediveの方に宿泊先のリゾートの手配を頼んで来る場合もあるそうだ。

スミラン諸島やリチェリューロックへのダイビングクルーズの玄関口として、日本人ダイバーには多少馴染みのある"カオラック"というリゾート名も、ノンダイバーの間にはほとんど浸透していない。

実際には、プーケット国際空港から、南へ下って、プーケット島へ行くのと、北上してカオラックに行くのでは、交通事情を考えると、両方とも約1時間と、それほど遠い場所ではない。繁華で、人の多いプーケットを選ぶか、遊ぶ場所は少ないけど、カオラックの、のんびりとしたリゾートライフを楽しみたいか、その選択の違いのような気がする。

もちろん、日本人が少ないから、日本人対応のゲストリレーションが無いリゾートも多いので、やはり旅慣れた人におすすめかもしれない。

まず最初にステイしたのは、ムクダラ・ビーチ・ヴィラ&スパ・リゾート(Mukudara Beach Villa & Spa Resort) 。総面積22エーカー(89030.8413㎡)の敷地には、タイ建築を基調とした、ヴィラが建ち、明るい緑に覆われている。

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そんなヴィラと緑に囲まれた敷地のセンターには、レセプションからも眺める事ができるメインプールがある。プールバーもあって、大人の姿が多くて、一見、静かに遊ばなければいけないのかなと、緊張してしまうけど、水球で遊べるプールもあって、子どもたちがはしゃいでも、度が過ぎなければ大丈夫な感じ。

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ビーチサイドにも、小さめのプールがあり、作りかけの立体パズルのうように、浅い場所やちょっと深い場所、さらに深い場所と色々と別れているので、親や大きな兄弟が一緒にいれば、小さな赤ちゃんでも水遊びが楽しめるようになっている。

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目の前にマッサージする場所や、レストラン、バーがあるので、他の大人の目も多く、小さな子はこっちで遊ばせる方が良さそうだ。ちなみに、マッサージは、午後6時までと終わるのが早く、この場所でしかやってくれない。リゾートにしては350バーツと安い。

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夜、マッサージしたい人は、リゾートの正面入り口を出るとすぐのところに、1時間250バーツでタイマッサージをしてくれるところもある。目の前には、ミニマートとか、美味しいレストランが多くあり、立地的にも悪くない。カオラック唯一の日本食レストラン「ENZO」も徒歩圏内。

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メインプールは、木々に覆われた敷地内の中央にあって、ジャングルに覆われた池で遊んでる印象があるのだけど、長男の海友曰く、「木に囲まれてるから虫が多い。だから、海側のプールがいい」とのこと。虫をまったく気にしない二男、颯友は、「どっちのプールも楽しかったけど、メインプールでボールで遊べるのが良かった」とのこと。

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レストランは海に面したTouch Beach Restaurantだけなので、「毎回海を見ながら食事ができて良かった」と息子たち。

妻の感想は、「リゾートの敷地内が落ち着いた感じで、ちょっと英語の通じないスタッフも多かったけど、皆、親切。所々にある、可愛い石像を見ながら、リゾート内を散策するのもいいかな。でも、木が多いから虫除けは必須」。

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仕事を持ち込んでる自分としては、部屋でもフリーWIFIが使えることって結構ポイント。ムクダラでは、フロントエリアでは、フリーでWIFI使えたけど、部屋では1日150バーツ。

部屋のカテゴリーは、6つあって、その内4つを撮影させてもらった。今回僕らが宿泊したスタンダードルームは74部屋。2部屋を使用して、コネクティングルームを希望していたのだけど、今回はコネクティングルームが満席だったので、ただの隣部屋だった。できればファミリーで2部屋利用の場合はコネクティングルームをリクエストした方が良い。

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ガーデンヴィラが51部屋、

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ジャグジーヴィラが13部屋。この2カテゴリーはサイズや作りはほとんど一緒。

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デラックスファミリーヴィラ2部屋。

ハネムーンプールヴィラ6部屋には、プールがあって、塀で囲まれているので、プライバシーが保たれる。

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ちなみに、ediveの東さんがムクダラで結婚式を挙げて、泊まったのが、このハネムーンプールヴィラ。ここで結婚式を挙げたカップルは、リゾート内に植樹ができて、記念のプレートの書かれた柵で守られている。もちろん、東さんと奥さんのアキコさんの植樹も、ご覧の通り。

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そしてプレジデンシャルスィート2部屋の総部屋数計148部屋。

ディナーのときに、ダンスなどのイベントのある日もあって、1日レストランでの食事を予約したのだけど、始まる前に子どもたちが眠くなって、見れずに部屋に引き上げた。

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ファミリー的には、もう少し早い時間にスタートしてもらえるといいのかなと思ったけど、チェックを済ませて、帰るときに、ランタンを飛ばさせてくれるサービスは、子どもたちも気に入ったようだ。

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ediveの東さん、恭ちゃんの子どもたちが、お母さんたちと一緒に遊びに来たときには、海側のプールで遊んでいた。段差があって浅い場所も多いので、小さい子でも安心。

感心したのは、海友がずっとそんな小さな子どもたちを浮き輪に乗せて、遊ばせてあげていたことだ。東さんのところの雄太君は、それまで水を怖がっていたのに、海友がこうして遊ばせてあげたからか、まったく泣きもしないで、「あっち行って、今度はあっちいって」と海友にリクエストしていた。その様子を見て、パパ、ママも感心していた。少し大きな子が何かしてあげると、小さな子って案外今まで恐くてできなかった事ができちゃったりするんですよね。

そういうの見てると、やっぱり年齢の違う子どもたちで、色々遊ぶのはとても必要な事のように思えます。

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最初は感心の無かったように見えた颯友も、いつの間にか、兄に習って、小さい子どもたちの浮き輪を引っぱってあげていたし。親や大人はそんな様子を側で見守ってればいい。何かトラブルが発生したときだけ、助け舟を出せばいい。そんな環境が沢山あるといいなと思います。

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カオラックのハイシーズン(11月末頃から4月末ころまで)には高い宿泊料金。雨期となるローシーズンには半額になるそうだ。でも、雨期だからと敬遠しがちだけど、「意外と7月から8月は、雨も少なくて、料金も安いからおすすめ」とのこと。この時期に休みが取れる、通の日本人ゲストも宿泊にやってくることもあるとか。

ということで、慣れないリゾート情報を書いてみました。

次に宿泊したのは、ウォータースライダーのある、シービューリゾート。

Thu 28
タイのカオラック、家族で過ごす春休み  スミラン諸島へスノーケルトリップに出かける事にした その2
2013.03.28

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スミラン諸島は、タイでももっともダイバーに人気のあるダイビングエリア。南北に連なる島々の東側には、白い砂地と、ハードコーラルやカラフルなソフロトコーラルの根が点在する癒しのポイント。西側には、岩がちの豪快な地形が連なる。

メインの島となるスミラン島他、9個の島々からなり、それぞれに名前がついているのだけど、ダイバーの間では、その島を南から北へ、No1~No9と呼ぶ。

この日最初に向かったのは、No4。透明度の高い事は、船上から見ても一目瞭然。船がポイントに接近すると、ダイバーたちが、エントリーの準備を始め、それぞれのガイドに付いて、OKのサインとともに、透き通る海に次々とエントリーしていく。

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全てのダイバーのエントリーが終了すると、スノーケルのゲストをディンギーで島のビーチまで送ってくれて、スノーケル開始。

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と行きたいところだけど、3時間海を目の前にしながら、泳ぐことができなかった息子たちは、スノーケルギアを付ける前から、「きゃ〜〜〜!」と歓声を上げて海に飛び込み、暴れ回る。お気に入りのサンゴを自慢気に持ってきて、嬉しそうに差し出すので、撮影してやって、「さあ、スノーケルの準備して〜」と言うのも聞かず、また「きゃ〜!」とか言って、そのまま海に飛び込んで行く。

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「おい!スノーケルシーンの撮影したいんだから、ちゃんと準備しろよ!」
と言ったところで、

「は〜い」と生返事したまま、さらに歓声を上げて浅瀬で取っ組み合いして暴れ回り続ける。

遊べるのは、ダイバーがエキジットしてくるまでの小一時間。「はやくしろ!」と何度か言って、やっと準備始めるのだけど、そこにきて、「あ、マスク船に忘れた〜」だの、「マスクが顔に合わなくて水が入って来る〜」だの、お前らオレの仕事なめてんのか!と怒鳴りたくなるような事ばかり。撮影の仕事が無ければ、本来は「どーとでも好きにしてろっ」て思えるんだけど、「今回は仕事なんだからな」と何度念押ししても、自然の楽しさにはかなわない。まあ、プロの子役じゃないから、当然か。

どうにかこうにか、撮影の準備ができて、本当は3人一緒のところを撮影したいのだけど、今度は、水中で好き勝手に移動を始める。収集がつかない。

ediveの昇治君に二男の颯友を託し、僕は、海友をともなって、少し深い場所で、まずは素潜りの練習シーンやコンデジで魚なんか撮影してるシーンを撮影。

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そこへ昇治君の背中に乗った颯友がやってくると、それを見つけた海友が、「おれも〜」とばかりに、のしかかってく。二人で昇治君の背中の奪い合いを始め、その重みに耐えられなくなった昇治君が僕の目の前で徐々に沈んで行く。

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「溺れるかと思いましたよ」と事後、笑いながら呆れる昇治君。

本当〜にすみません。でも、これが「父親」って奴の現実なんだよ。

とにかく、「仲良く浅瀬でスノーケル」のシーンを撮影できた頃には、ダイバーたちが、母船に戻り始めていて、ディンギーが他のスノーケルのゲストをピックアップして、島に僕らを迎えに来た。

「撮影」で苦労したからかもしれないけど、もう少し時間が欲しいところかな。船に戻ると真水のシャワーを浴びます。使い過ぎに注意。

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No4からNo7に移動。浅瀬に船をモーリングして、そこで、ランチタイム。朝食を抜いたので、ランチは沢山食べました。この頃には、日差しの強さに、二人とも、全身真っ赤。日焼け止めを塗っても、塗っても、この時期のタイの日差しは強烈なので、日焼け対策はしっかり取っておかないといけません。

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ランチを終えると、2本目にダイバーがエントリーする前から海に入る。しかし、流れが強くて、ロープにしがみついているしかない。おかげで透明度は高かったけど。

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他のダイバーたちが、エントリーした後、僕らも、ドリフトしながらスノーケルを楽しんだ。海友は、母親に手伝ってもらって、ここでもスノーケルの練習。今までゴーグル、素足でしかほとんど海で遊んだことがなかったから、スノーケルをつけて潜ると、「海水が入ってくる」とちょっと違和感を感じていたけど、すぐに慣れてました。それにしても、お母さんやお父さんがダイバーだと、スノーケルとかも教えてあげれるから、子どもの楽しみも増えます。

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流れの強いところから、島影に回り込んで、そこでディンギーがピックアップしてくれるのを待って、船に戻ります。

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船に戻るとすぐに、カオラックへ向けて移動を開始。帰るの移動途中でフルーツが出されます。そして、コーラは飲み放題。

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帰りの移動では、疲れて爆睡(自分も爆睡していたので、写真撮るの忘れた)。夕暮れ時(6時くらい)にタプラム湾に戻って、解散。

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帰り際、船を操船してくれたキャプテンにタイ語で「ありがとうごさいました」と握手してご挨拶。「こっぷるんかる」・・・・ちょっと違うけど、まあ気持ちは通じているでしょう。

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行きと同じソンテウに乗ってホテルへ送迎。行きも一緒だった、スイス人カップルと、ダイビングの話で盛り上がる。

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そして、この日は、これで疲れて終わりかな〜と思っていたのに、ホテルに戻るなり「プール行く!」と言って、日が暮れるまでプールで遊び続ける二人。本当に水が大好きです。さすがに疲れて付き合いきれませんでした。

次回は、宿泊したリゾートホテルのお話。

Wed 27
タイのカオラック、家族で過ごす春休み  スミラン諸島へスノーケルトリップに出かける事にした その1
2013.03.27

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二男の颯友が幼稚園を卒園した今年の春休みの期間中、卒園のお祝いも兼ねて、どこか南の暖かい国のビーチリゾートで家族でのんびりしたいと思っていた。

候補地を探している頃に、オーシャナの取材の件で、タイのカオラックにあるediveの平川恭さん(普段は「恭ちゃん」と呼んでいるので、個人的に「さん」付けするのに違和感があるので、以下「恭ちゃん」とさせてもらう)とfacebookでメッセージのやり取りをしていた。

この企画は「どうせ春休み期間の取材なら、家族で来ちゃえば?」という、あまり物事を深く考えずに、その場のフィーリングで発言をしてしまう(ネガティブに書いているようだけど、僕は彼のそういうところが気に入っていて、長年仲良くさせてもらっているので、誤解の無いように)恭ちゃんの一言から始まった。

「え?本当に連れて行っていいの?結構大変だよ、奴ら」

「いいんじゃないっすか〜」

「でも、取材内容はどうするの?」

「そうっすね〜、じゃあ、ファミリー企画ってことで」

「どんな?」

普段は、クルーズ主体の取材を行なっているedive。ここ最近は、タイ国内での取材ではなくて、インドのアンダマン諸島、隣国のミャンマーへのチャータークルーズを取材した。それ以外にも、インドネシアのコモド諸島やラジャアンパット、デラワン・サンガラキクルーズなどを積極的に企画している。

まだダイビングのCカードも持っていない子どもたちを一緒に乗船させて、どんな取材をすればいいのか。

「じゃあさ、クルーズで海友(小学生の長男)にCカード取らせちゃいましょうよ。まあ、本人のやる気次第だけど」

「え〜、どうかな、本人に聞いてみるよ」と言って、海友に「ダイビングのライセンス取りたい?」と訪ねたところ、即答で「取りたい!」と返事が返ってきた。

「取りたいって」

「じゃあ、決まりっすね。後は〜、そうだな〜デイトリップでスノーケル、リゾートステイ、カオソックで川下りやエレファントライドとかかな〜。まあ、適当でいいっすよ」

・・・ダイビングの「ダ」の字も出てこないんだけど、まあ、とにかくそんな感じでファミリー企画がスタート。

で、最初に取材したのは、デイトリップで行く、スミラン諸島でのスノーケル。
カオラックから出ているスミラン諸島へのデイトリップには、大きく分けて、2通りの方法がある。

一つは、スピードボートに乗って行くパターン。そしてもう一つが、デイトリップ用の大型のダイビングボートに便乗して行くパターン。どちらもいつくかのダイビングショップが乗り合いになる。

大きな違いは、スピードボートの場合、シミラン諸島まで約1時間弱で着くのに対して、大型のダイビングボートの場合は、2時間30分から3時間かかるということ。

ただし、スピードボートは早くに現地に着くけど、居住スペースが狭く、海が荒れると、結構跳ねて大変。大型ダイビングボートの場合は、のんびりゆったりで、天気が良ければ船首のスペースなどで居眠りしながら移動ができる。

個人的には、海風を感じながら、のんびりゆったりが好みだけど、果たして子どもたちが長時間の移動をどう感じるのか、多少気になりながらも、大型船でのスミランスノーケルツアーを選択。

まずは、ホテルのフロントに迎えに来てくれた、ソンテウ(ピックアップトラックの荷台を改良して、座席が設置してある、タイでは定番の)送迎車に乗って船の出るタプラム港へ。ソンテウの中で、一緒に乗船するゲストとの間で会話が生まれる。今回一緒だったのは、ドイツからのカップルと、スイスからのカップル。皆ビギナーダイバーなのだけど、「海の中は最高だよ!昨日はカメを見たよ!」とダイビングで経験した感動を嬉しそうに話してくれた。

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スイス人の男性は、最近空手を始めて、日本の文化に興味があるので、いつか行ってみたいと話していた。色帯を持つ息子たち、特に二男の颯友は、白帯の男性に対して、ちょっと自慢気な表情を見せる。片や、兄、海友はちょっと恥ずかしそう。

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港に停泊中のデイトリップの乗り合い船に乗船。ボート名はディスティニー号。今年できたばかりの新造船。ediveの高見沢昇治さん(以下、昇治君)がガイドとして乗船してくれた。今回は、一緒に乗船してくれたけど、繁忙期などで、ダイビングのゲストが多いときには、ediveのスタッフではなくて、船のスノーケルスタッフ(タイ人)が対応する場合もある。

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後方のトップデッキは、すでに、ゲストで満杯なので、船首側に移動。移動時間3時間近くと聞いて、朝早かったので、早速眠る体勢に入る息子たち。

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その頃、後方では早速朝食の用意が。今回はリゾートで食べてきたので、スキップ。

さすがに、途中で起き出して、船首で海を眺める。移動途中島も見えないので、もっぱらの感心事は、たまに飛び跳ねるトビウオ。

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「あ!トビウオ!」と指をさし、「ねえ、トビウオって何メートル飛べるか知ってる?」と質問してくる颯友。「さあ?どれくらい飛べるんだろう?」と答えると、「100mだよ!100mも飛べるんだよ!だからさ、101mは絶対飛べると思うんだよね〜、どう思うパ〜パ〜?」と言うので、「そうだね。きっと飛べるね」と返事を返した。

後で、ウィキペディアで調べたら、確かに「滑空時は100mくらいは当たり前に飛ぶことができ、水面滑走時の速度は35km/h、空中滑空時の速度は50~70km/h、高さ3~5mに達する(大型のものであれば600m程度滑空するものがある)」と記載されていた。ちゃんと調べてるのね。

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移動途中でダイビングのゲストにブリーフィング。魚の写真の沢山載っているブリーフィング用のファイルに興味を示し、やたらとガイドに質問をする颯友。「これ知ってる!これはリーフィーシードラゴンだよね〜?」。「それはニシキフウライウオ。リーフィーはオーストラリアにしかいなんだよ」と優しく答えてくれる、ガイドのランちゃん。ブリーフィングが進まず、申し訳ありませんでした。

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太陽の下で、さんざん質問しまくった挙げ句、あまりに質問し過ぎて、喉が乾き、日陰でコーラを飲んでいた兄海友に「オレにもコーラ〜!」と懇願する颯友。「ただなんだから、自分で取って来いよ」と言いながらも、しょうがなく分け与える。船上では、水とコーラは飲み放題。


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そして、いよいよスミラン諸島が見えて来た。と書いたところで、あまりに長いので、スノーケルのお話は次回。(ちなみに、スピードボートの場合、ライフジャケットを必ず装着。この船でも、リクエストすれば、子ども用のライフジャケットを用意してくれる)

Sat 23
颯友、幼稚園卒園の日の出来事
2013.03.23

バハマのタイガーシャーククルーズから帰国した3月16日の翌日、17日の朝、二男の颯友は、幼稚園を卒園した。

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長男の海友のとき以上に、なかなか幼稚園の催しに参加してあげることができなかったから、「卒園式と入学式だけは、なんとしても出る」と、ちょっと前に、颯友と男の約束していた。

前にもこんな事があったから
「うそつきんこ」と言われた日

前日、飛行機もスケジュール通り無事に到着して、時差もあり、ほとんど寝ずにリビングで作業していたら、寝室から妻が起きてきた。

妻「チチ、明日さ〜、海友を病院に連れて行ってくれないかな〜」

自分「え?どうしたの?」

妻「なんかね、怪我してそのままにしていた指がね、結構腫れてきちゃってるんだよね。もうすぐタイに行くし、一度お医者さんに見といてもらった方がいいと思って。忙しいし、時間も無いから、チチがいるときに分担して行っといた方がいいと思って」

自分「え?でもオレ、明日颯友の卒園式の後、すぐ寺山君が来て、オーシャナロケで鳥取だけど」

妻「うん、だからね卒園式行かないで、病院連れて行ってもらえないかな」

正直、一瞬返答に窮した。「男の約束」を二男としたのに・・・・。でも、長男が楽しみにしているタイロケ(旅行)で、もし指が化膿して潜れなくなるのは可哀想だし。

妻はこの卒園式の後、「さよならの集い」みたいなのが、先生と子どもたちと、お母さんたちだけであって、その卒業対策委員会の担当者だったから、この日のために、ほぼ母子家庭状態にも関わらず、徹夜で色々な作業をしてきていて、こと卒園式に対しての思い入れが強い。

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長男を病院に連れて行ったら、自分は間違いなく、二男の卒園式にはまったく出れない。

しばらく葛藤した挙げ句、妻にこう提案してみた。

「オレが卒園式でて、ミナが病院連れていけば。それでも、さよならの集いは間に合うでしょ。もし、病院が長引くようなら、卒園式終わったら、交替するし・・・」

しかし、この発言は、車登園が禁じられていて、今まで雨の日も風の日も、そして雪の日も、大震災のときも、一緒に幼稚園に自転車と徒歩で通い続けた二男の晴れの舞台を、当然見るものと思っていた妻を呆れさせてしまった。

でも、自分には、これが最善の方法だと思った。、「颯友との約束を守ること」、「海友がタイで海に入れなくなっては可哀想だということ」、「卒園式にかける妻の思い」。

自分が帰国したばかりで、フラフラで、卒園式が終わったら、その直後に車で鳥取にロケに行かなければいけないという、ハードな状態であるということは、その葛藤の中には、入れる余地も無かった。

こんな些細な事でも、全ての事を完全に全員が満足行く結論を出すことがなかなかできないな〜と感じた。

大げさかもしれないけど、家族や身近の人とのこういう約束事すら守れない、ちゃんと対処する事を避けて、「面倒くさい」と逃げ出しているようでは、社会に出ても同じ事をしてしまうような気がするんです。

自分「じゃあ、わかった。自分が海友を病院に連れていくよ。卒園式出れないのは残念だけど」

そう答えると、しばらくして、妻が「やっぱ卒園式出ていいよ。さよならの集いが終わるのが、病院が閉まるギリギリ前だから、何とかダッシュで帰ってきて、海友病院に連れて行くよ」と言ってくれた。

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そして、晴れて?僕も卒園式に出ることができ、先に家に戻り、海友が小学校から帰ってきたのを確認して、寺山君が車で僕を迎えに来て、鳥取まで9時間かけてたどり着いた。

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移動中、気になって妻に電話してみた。「海友の病院は間に合った?」

「結局、間に合わなかったよ。でも、いいよ、そんな痛がってないし。明日か明後日、ちょっと学校行くの遅くして病院に連れて行くよ」

単純に合理的に考えれば、「なんだ別の日に行ける余裕があるんじゃん」って事なんだけど、そうじゃない部分が人との関わりには沢山あるのだということも、考えなければいけないって事ですね。

颯友、卒園おめでとう。そして、もうすぐ小学校の入学式。

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Tue 19
我が家の最近のつぶやき小話シリーズ・まとめ(1月2月3月)
2013.03.19

facebookに書いた家族の小話シリーズ。facebookだけに載せてると、見つからなくなってしまうので、昨年11月、12月のつぶやき小話シリーズに続き、こちらにも載せておこうと思います。

パート1
「ドラえもんの寝床」

年末年始実家に戻っていたミナ(妻)から届いた今年最初の息子の写真とメッセージ。「ハヤトが実家の押入れを見て「ドラえもんみたいにココで寝たい!」って言い張って押し入れにお泊まりしたよ」。今年も相変わらずマイペースです。

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パート2
「13時間睡眠」

昨日メキシコから帰国して、眠れず、妻に録画してもらった1ヶ月分のドラマとかアニメ(ワンピース)とか、逃走中とか観てたら、朝に。で、眠くなったのは、朝7時過ぎ。で、目覚めたのは、夜8時・・・。13時間寝てた。

パート3
「母子のちょっとした変態プレイ」

二男、颯友が目の前に靴下を脱ぎ散らかしたので、「おい!これちゃんと冷蔵庫に入れろよ!」と間違えて言っちゃったら、嬉々として戻ってきて、「冷蔵庫に入れちゃうぞ!」と言って、まじで冷蔵庫に入れた。「やめなさい!」と言う妻に取り出した靴下をくっつけて、「ねえ、冷たい?冷たい?」と迫る。「きゃ〜、やめてよ〜!」と言ってるけど、まざらでも無さそうに見える。母子のちょっとした変態プレイだ。そんな父母弟のバカなやり取りの間中も、長男海友は、ずっと本を読み続けてる。

パート4
「クチが悪過ぎる納豆」


セブ滞在中。朝御飯のとき、ハヤトが納豆のパックを見て、ゲラゲラ笑いながら「ママ見てよこれ~!『あけろ』だって~。クチが悪すぎだよね~。」ってすごく嬉しそう。

と妻から写メが届いた。

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パート5
「バブルリング17回連続」

北海道ロケから帰宅。録画してあった、イッテQを家族で観てたら、イモトがベルギーでバブルリング作る映像が出てきた。妻が、「そういえば、海友バブルリングすごいんだよ〜。お風呂だけど沢山つくれるんだよ」と言うので、海友(小3)に「すごいじゃん、どれくらい作れるの?」って訪ねたら、「息しないで、最高17個」だって。い、いつのまに、そんなに・・・。

パート6
「バブルリング17回連続は難しい」

朝風呂で、昨日帰宅したときに、長男の海友がお風呂でだけど、バブルリング最高17回連続(もちろんちゃんとできてないときもあるけど)できたって言われたので、試しに一人で入ってるときに、トライしてみた。・・・・・17回連続って、バブルリング云々より、普通にぼっ、ぼって息は来出すだけでも、大変だということに気がついた。

パート7
「寂しがりやは、パパ」

昨日、夜長男の海友が、9時前に「パパ、一緒に寝よう」と言ってきた。妻と二男の颯友はまだ寝ないので、きっと一人では寂しいんだなと思って「ん、いいよ」と答えてベッドに行こうとしたら、「パパ、結構寂しがりやだもんね。だから一緒に寝てあげるよ」と言われた。・・・・俺か、寂しいのは(笑)。

パート8
「"イケメン"は、悪口?」

人から「イケメンだね」と言われるのは、僕らの世代では、褒め言葉で、自分は言われること無いのだけど、きっと「イケメンですね」って言われたら、悪い気はしなくて、「うれしかね〜ぞ!このやろ〜」とチョッパーみたいな反応をして照れそうなのだけど、息子たちの世代では、「イケメン」は悪口ならしく、もし言われたら、「ふざけんな、このやろ〜!」と巻き舌気味に対抗してしまうくらいムカつく言葉だそうだ。

パート9

友だちの4番目の女の子の写真撮影を頼まれました。生後3ヶ月のクレアちゃん。かわいい〜な〜。最近悪ガキになってきた息子たちを思うと、なんか、こんな可愛い赤ちゃん、また欲しくなるな〜。  

ちなみに、クレアのパパは、颯友の運動会に帰国できなかった、僕の代わりに、騎馬戦に出てくれた。今回はそのお礼。

http://takaji-ochi.com/kids_diary/2012/10/post-22.html

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パート10

友だちの赤ちゃん、クレアちゃんを撮影し終わって、ほっこりしているところに「ただいま〜!」と帰ってきたのが、チビッコギャングの颯友。この前転んだ時にできたスリ傷もかさぶたになって、直りかけ中。久しぶりに、カメラを向けると、「とるんじゃね〜!」と巻き舌ですごむ。

あ〜、こいつでは、もうあんな平穏な癒しは感じられないよな〜。

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パート11 「誰がパパ?」

昨日は妻が友だちと夜遅くまで会うので、「後子どもたちのこと、よろしくね。ちゃんと寝かせてね。大丈夫?」と言われて「大丈夫」と答えておきながら、疲れてリビングのソファーで寝入ってしまっていたら、9時過ぎに長男の海友から「パパ、そんなところで寝ちゃうから、疲れが取れないんだよ。ちゃんとベッドで寝なよ。あ、その前にちゃんと歯磨くんだよ」と起こされて、「ふぁ〜い」と言って歯磨いてベッドに入ったら、「眼鏡も外して、布団もちゃんとかけなよ」と布団をかけられた。当然、ベッドルームの電気をしっかり消したのも、長男だった。

パート12
「おとといまえのことです」

卒園する二男、颯友が幼稚園で描いた、絵本などをもって帰ってき、読んでみてと、差し出して来た。

おとといまえのことです。
じんべいざめもうみのせいぶつです。
いるかもみました。
しかもさ、
くらげもみました。
さかなもみました。
おしまい。

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パート13
「ガリガリ君」

乗車するリムジンバスの時間が決まったので、妻に連絡して、そこまで迎えに来てもらおうと思ったら、運転中だったらしく、二男の颯友が出た。「あ〜、ぱぱ〜」、「あ、はやと〜。ただいま〜」、「今ね、イトーヨカドーにむかってんの〜。何かほしいものある〜?」、「う〜ん、とくには・・・」、「ガリガリ君?」、「え?」「ガリガリ君でしょ、欲しいの〜」、「う、うん、じゃあ、ガリガリ君買っといて〜」、「うん、わかった〜、じゃ〜ね〜」ガチャ。・・・・到着時間を伝えるの忘れた。  ちなみに、明日は颯友の卒園式。

パート14
「泣くな、はらちゃん観る?」

バハマのタイガーシャーククルーズから家に戻ってきた。ロケから帰宅してすぐに、妻に録画してもらっている番組を息子たちと観るのが毎回の楽しみなのだけど、いままでは「パパ、ワンピース観る?」と真っ先に聞いてきていた二人。だけど、ここ最近、颯友は「パパ、泣くな、はらちゃんとってるよ」と言ってくる。あの漫画から飛び出したキャラクターたちの反応が奴にはとても、ハマるらしい。ガリガリ君食べながら、「泣くな、はらちゃん」観ながら、一人で「にゃはははは〜」と楽しんでいる。成長したな〜。

Sun 03
もうすぐ幼稚園を卒園する颯友と話して
2013.03.03

北海道から戻ってきた翌日の土曜日、妻が風邪気味ということもあり、二男颯友を幼稚園に送りに行った。颯友の通う幼稚園では、土曜日登園のときに、たまに「すくすくパパ」というプログラムがあり、園児たちとパパだけが園内で遊べる。ママは入れない。

忙しかった事もあるのだけど、3年間の幼稚園生活で自分がすくすくパパに参加できたのは、過去に一回だけ。

「今回が、颯友が幼稚園にいる間の最後のすくすくパパだよ。行ってくれば、颯友もきっとよろこぶよ」と妻に言われたこともあり、行くことにした。

自転車の後ろに颯友を乗せて幼稚園に行くと、沢山のおとうさんたちが園庭にいた。パパ飲み会で顔なじみになった人も多く、子どもたちとドッジボールしたり、缶蹴りしたり、はじめの一歩したり遊び回った後に、女の子対パパで障害物競走、男の子対パパで障害物競走が園庭全体を使って行なわれた。

男の子のとき、うみぐみとそらぐみ、それにパパチームの3チームで競争したのだけど、うみぐみの一番手が颯友だったので、パパチームの一番手で一緒に走ることにした。

手を抜いたところで、当然一番なので、手加減して走っていた。ゴールに近づいて、颯友の姿が見えないことに気がついた。どうやら、園庭後方にあるの山の裏側で転倒したらしく、ヒザを擦りむき左足を引きづりながら、顔の右目の横を擦りむいているのを隠しながら、姿を見せた。

「大丈夫か!?」と声をかけた途端、顔がくしゃくしゃになり、泣き始めた。皆から「はやとがんばれ〜!」「はやと君がんばって〜!!」と声援が飛ぶ。颯友は、余計に悔しくなって、さらに顔をくしゃくしゃにした。僕は、手をかす事なく、颯友がゴールして、次の子にタッチするまで見守った。

走った後、隣に座って「良く頑張ったな」と言って、頭を撫でた。放心したように前を見つめる颯友の身体は小刻みに震えていた。

何人かの女の子が近よってきて、「はやと君だいじょうぶ?」と言って、スパッツについた泥をはたいてくれたり、頭を撫でてくれたりした。「やさしいね。ありがとうね」とお礼を言ったけど、こういうのって、やられる本人にとっては、余計に悔しかったりするだろうなと颯友を横目で見る。颯友は、何も言わず、放心したように前を見つめたままだった。

「きっとパパに良いとこ見せたくて頑張ったのに失敗しちゃったのが悔しかったんだね」。家に戻ってから妻に言われた。

幼稚園の運動会も参加できたのは、3年間で一回。一緒に遊べることが少なかったからか、ロケから帰ると、執拗に肩車して欲しいとせがんだ事を思い出した。
肩車してやると、決まって長男の海友に、「かいと〜!見て〜!いいだろう〜!!」と自慢していた。

今日の朝、リビングのソファーに座っていたら、起きてきた颯友が僕の側にピッタリとくっついてきた。

「颯友、昨日パパがすくすくパパに参加して嬉しかった?」と訪ねると、ちょっと恥ずかしそうに頷いた。

「もっと沢山来て欲しかったんだよ。だけどさ・・・・」そう言ったまま黙り込んだ。

幼稚園の頃、ストレートに嬉しさを表現していた長男に比べて、二男はおちゃらけて、自分の思いをはぐらかそうとする性格だなと分かっていた。損な性格だな。そんなところは、自分にそっくりだ。

「ごめんな。でも、卒園式と小学校の入学式には絶対出るからね」と言うと、照れた笑いを見せながら「うん」と頷いた。そして、「パパ、一緒にレゴやろう」と珍しく一緒に遊ぼうと自分から言ってきた。

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