INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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メキシコ セールフィッシュスイム

バショウカジキ2日目、50匹以上の群れと,1時間以上泳ぎ続ける

2011.01.09 / Author.

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バショウカジキの補食狙い、2日目、空は快晴。海は超べた凪。こんな日に遭遇できないなんてあり得ないくらいのコンディション。「昨日は、イマイチだった。撮影にベストな時間帯は、11時から、2時の間だ。その間に、絶対に、1時間以上、群れと泳がせてやる!今日は場外ホームランしか狙わないぞ!」。
そう冷静に、意気込むキャプテンに、「お前を信頼しているから、任せるよ」と肩を叩く。しかし、鳥山がまったく見つからない。パートナーのグレッグが、「誰かが、今日水温がかなり下がってるって言っていたから、もしかしてそれでいなくなったのかも」と不安な事を口走った。
しかし、僕はそれに返答はせずに、どこまでもフラットな海を見つめていた。すでに11時近くになっていた。船は50マイル、昨日よりも遠くに来ていた。多少の不安がよぎるが、心の中では、「絶対に、見れるはず」と思い続けながら、いつの間にか、眠っていた。
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船のスピードが弛み、回りを見渡すと、他にも船が。38マイルまで戻ってきたらしい。しかし、鳥はやはり少ない。
キャプテンが「用意しろ!」と海面を見下ろしながら、僕らに伝える。
「いまだ!いけ!」というかけ声とともに、まずは2人がエントリーする。そばらく、追跡させて、他の3人をエントリーさせる。イワシの群れを、バショウカジキたちと一緒に挟み撃ちにする形だ。
僕らは、後発でエントリー。そこには、50匹近くのバショウカジキと、小さなイワシ玉が。僕らは、移動に供えて、すぐに泳げる体制を作っていたが、その心配はなく、イワシ玉は僕らの腹下で、旋回を始めた。そこにバショウカジキたちが突っ込んでくる。一瞬怯むが、「今日はフィッシュアイで狙う」と決めていた僕は、他の人たちがショートズームで撮影する中、イワシ玉の一番近くで撮影を続けた。後で、「バショウが越智さんの顔の横ギリギリに何度も突っ込んで来てましたよ」と言われたが、まったく恐さは感じなくなっていた。
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それどころか、1時間も一度も船に戻らず、バショウカジキたちと泳いでいたからか、何だかとても愛おしくさえ思えてきた。
帰路、夕日を浴びながら、キャプテンと目が合う。彼は嬉しそうに、なんだかちょっとはにかんだように、(な、約束は守っただろ!)といわんばかりに、ガッツポーズをしてみせた。
明日は風が上がる予報。もしかしたら、撮影は困難かもしれないが、皆一様に満足して、引き上げた。今日は祝杯をあげる。

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