INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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南アフリカ サファリトリップ

南アフリカ 4月20日金

2007.04.26 / Author.


南アフリカの雨季は通常、12月~2月頃までがピークだが、今年は少しずれて、3月、4月に激しく雨が降ったという。今もたまに激しい雨が極地的に降っているようだ。そのため、この時期くらいから、乾燥して、草木が枯れてくる頃なのに、木々の葉や草が青々と生い茂り、かわいくて、カラフルな色をつけた小さな花々や木の実が、多く見られる。


綺麗な光景なのだけど、動物たちを撮影するには、この茂みが邪魔になり、目の前にいるのに、はっきり姿を見せてくれない状況が多くなる。ペズールに到着初日、昨年は僕たちが宿泊するツリーハウスの目の前にキリンの群れが姿を見せて、のんびり観察することができたのと、長旅の疲れを癒すために、どこにも行かなかった。しかし、今回は、到着日早々から、ナイトゲームドライブを行うことに。

4時過ぎに車に乗って、ペズールの近くのジラフキャンプに向かう。今年のガイドは、アンドリューという男性で、ペズールでガイドとして働きだしたのは、10ヶ月ほどだが、ガイド歴はもう17年になるというベテラン。ガイドとしての知識も豊富で、様々な面白い話をしてくれるので、撮影に集中しようか、彼の話を聞こうか迷ってしまう。人間、なかなか二つのことを同時にできないもので、撮影に集中していると、どうしても彼の説明を聞き逃してしまっているのが、もったいなかった。
初日、ラッキーなことに、ゲームドライブをスタートして間もなく、昨年はあまり近くで撮影できなかった、ビッグ5の中のバッファローが目の前の茂みに姿を見せて、しばらく撮影することができた。
年老いて、群れから離れた2頭のオスだと説明された。こういう年老いたバッファローのことを、ダガーボーイと言うらしい。ちょうどトレイルを挟んで2頭が右と左に分かれて、その間に車が入ってしまったせいか、どちらも相手と合流したくて、立ち往生してしまったために、その場をほとんど動かなかったようだ。
バッファローを見た直後、アンドリューがサイの真新しい糞を見つけた。まだしたばかりだというので、さらに進むと、今度はまたラッキーなことに、白サイの群れに遭遇。1頭のブルと呼ばれるオスが、メス3頭と子供1頭(あるいは、メス2頭に子供2頭)を従えて、茂みの中に留まっていた。
多少距離があったので、アンドリューがライフルを持って車から降りると、僕たちに「あの小さなサボテンのところまでサイに近づいていいよ」と言うことになり、静かに接近を試みた。サイたちはこちらに気づき、警戒しているが、逃げ出すことはなかった。ブルはかなり巨大で、こちらにお尻をむけながらも、一番近くにいて、群れを守っているように動かない。僕らがあまりに接近しすぎたら、こちらに向かってくるような気がして、緊張していた。
しばらく観察を続け、また車に戻り、キリンやインパラ、シマウマ、僕が一番気に入っている鳥、セクレタリーバードなどに遭遇。日も完全に暮れてからは、ジャッカルやラクダの小さな群れに遭遇した。このラクダの群れ、オスが数羽のメスを従えていたのだが、真っ先にその場から姿を消した。

皆が残ったメスにライトを当てて、観察していたが、なんだか車の後方に妙な気配を感じた僕は「ちょっと後ろライトで照らしてみて」と頼み、車の後方を照らすと、なんと真っ先に姿を消したはずのダチョウのオスが、後方から車に接近しようとしていた。一体何をしようと思っていたのか?しかし、ライトを照らすと「見つかっちゃったか~」という感じでゆっくりと遠ざかっていった。
油断もスキもありゃしない。

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