INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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Photographers Diary

西表島での「オガン」ロケ終了。ガイドの力

2012.05.20 / Author.

今日、うなりざき西表での取材を終えて、西表島を離れる。7日間の取材日程で、5日間オガンに潜った。時に、激流れで、ロープに捕まって必死に潜行。ゲストが鯉のぼり状態で降りて行くシーンを撮影しようとカメラを構えると、ストロボのアームが折れてポートに被さってきた。
ターゲットのカスミアジの群れを探すのに、潮下から潮上へ泳ぎ、また戻ってきて、時間をかけてまた捜索に行くなど、ハードに泳ぎまくった。
緊張と疲れのせい(どちらかと言うと緊張?)なのか、潜り終わると、船上で横になって眠るガイドの森脇君を良く目にした。
天候が急変して、海が荒れてオガンから西表島まで帰り着いた時、船長を任された24歳の慎也君が、ずっと中腰体勢で立ち続けての操船を終えて、軽く自分の腰を叩いたのを見たときに、「良く頑張ったな」と思ったり。
時には、海中の状況が悪く、これでこのポイントに入っていいのかどうかをガイドの森脇君と石井君で討論している姿を見ているのが楽しかったりもした。
ペリリューやオガンなどのハードな海では特に思うことだけど、ガイドを信頼し、船長を信頼し、はじめて攻める撮影ができる。それは、「信頼に足る経験を持っている」というだけではなくて、どれだけ真摯に取り組んでくれているかが、僕にはとても重要になってくる。
うなりざき西表の若いガイドたちには、海に対する、そして自分の任された仕事に対する、そういう真摯さを感じることができた。
そういうガイドたちと一緒に潜って仕事をすることが、今、自分にとっては一番楽しい。
今までは船上でずっと緊張した顔をしていた森脇君が、全ての取材を終えた後、サングラス越しに、ほっとした穏やかな表情を見せていた事が忘れられない。
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