INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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Photographers Diary

何故、海に潜る生きたかを選択したのか

2014.08.04 / Author.

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最近、ちょっと前に出版して頂いた「海からの手紙ーMassage from the Sea」という写真集を、プレゼントに送りたいとか、購入したいというお問い合わせをいくつか頂いた。ロケが忙しくて、しばらく目を通していなかったのだけど、久しぶりに本を開いて、リードを読んでみた。そこには、僕が、海にいる生き方を選択した理由が書かれている。こういう事って、あまり人前で言うの恥ずかしい方なので、読み返すと、やっぱり、ちょっと恥ずかしいのだけど、でも、こうして言葉と形に残しておく事は、たまにはやっておいた方がいいよな〜と、思った次第です。
海にいて、見たこと、感じた事・・・
それは、すべての生命は支え合いながら生きているということ。
海に潜って生物を撮影するようになってから、陸上にいるときよりも、何倍も何十倍も、地球上に生息する多くの種類の生き物たちの間近にいる事が増えた。
それぞれの生命は助け合いながら生きていた。時には、寄り添い合い、時には、捕食者と被捕食者という立場になりながら"生きる"とは何かを、実体験を通して、自分に教えてくれていたように思う。
様々な共生、さまざまな群れ、様々な生命の誕生、そして無数に存在する様々な生命の形。
人間が創り出した文明社会は往々にしてそのような生物の多様性を自分たちの社会から切り離すことで"進化"してきた。
人間の物質的な豊かさの獲得は、地球上に存在する他の同胞たちを存在しないものとして扱うことで得られてきたのではないかと感じる。
これから成長する子供たちに、地球は"人間だけが特別"という、そういう星ではないことを少しでも実感してもらえる体験を沢山してもらいたいと思う。
自分はそれを感じるために、"海"に潜ることを選択して、そして今も潜り続けていてる。そこに存在する多くの生命の形を撮り続け、一人でも多くの人々に、少しでもそのことを感じてもらえればと願っている。
望むのは、生命が"笑顔"で生きて行ける、人間を含めた全ての生命が笑顔で生きて行ける、
そんな地球の姿だ。

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