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セブ島に来る度に真剣勝負してしまう、フラッシャー系のベラたち

2014.11.21 / Author.

セブ島に来る度に真剣勝負してしまう、フラッシャー系のベラたち
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<フラッシングする、ラインスポットフラッシャーのオス>
セブのマクタンエリアのダキッドダキッドというポイントの水深15m付近には、フラッシャー(クジャクベラ)系のベラが生息している。
ここも毎回リクエストして時間かけて撮影させてもらう。
自分にとって、マクロ系の魚でも一番撮りがいがあるのが、このフラッシャー系の撮影。
メスへの求愛行動として、体色を婚姻色に変えて、全身のヒレを全開にしたその様子を「フラッシング」と呼ぶことから、フラッシャーと言われるこのベラたち。
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<メスに向かってフラッシングするラインスポットフラッシャーのオス(右)>
この求愛行動中の写真撮影は、激しく動き回ることもあり、なかなか奇麗に撮影するのは難しい。
個体のサイズも小さいので、オートフォーカスモードだと、フォーカスが激しく前後して、まともに撮影できない。
そう、つまりこのフラッシャー系の撮影は、完全にマニュアルフォーカスモードでの撮影となる。
撮影環境や被写体によって、マニュアルフォーカスモードか、オートフォーカスモードを選択して撮影しているのだけど、「フィラッシャー狙い」のときは、間違いなくマニュアルフォーカスオンリーだ。
激しく動き回り、フラッシングするこのフラッシャーをマニュアルフォーカスで追いつめて、ロックオンして奇麗に激写できたときの快感は、何度撮影しても飽きることが無い。
スキルもそれなりに必要なこの撮影。
もちろんフラッシングしている時に撮影しやすい個体を探すことも重要な要素になるけど、そんなに選んでいられるほど個体数が多く無いときには、本当に真剣勝負。
今回は、いつもこの辺で見かけるラインスポットフラッシャーの他に、ピンクフラシャーも同じ場所でフラッシングしていた。
いつもはターゲットが1つだけど、今回は2つ。もちろん難易度も倍。
水深15mでダイビング3本目だから、そんなに時間をかけてもいられない。
cebu-ochi-20141119-2-500x333.jpg
<フラッシングする、ピンクフラッシャーのオス>
取材だから、本当は他の生物も撮影しなければいけないのだけど、Blue Coralのオーナーガイドのヒロさんも、自分がいつもここで「フラッシャーと勝負」している事を知っているから、毎度の事なのに、好きに時間をかけさせてくれている。
そして、奇麗に撮影ができると、ボートに戻ってきて自分が嬉しそうにヒロさんに写真を見せるのを、「オ〜、すごいやないですか〜!」と嬉しそうに見てくれるので、毎回、ついつい甘えてしまっている。
最近では、やはり歳には勝てないのか若干老眼気味で、マクロ撮影に不安を感じ始めたこともあり、このフラッシャー系のマニュアルフォーカスモードでの撮影は、「自分は、まだまだ大丈夫」と自己確認するための、一つの指標にもなっていたりして。
ということで、ピンの合っている写真を見て、嬉しいと同時に、ほっと胸をなで下ろしているのでした。
cebu-ochi-20141119-1-500x333.jpg
<フラッシャー系のベラと同じ場所にいるラボックスラス。フラッシャー系じゃないけど、好きなベラで、これも良く撮影する。フラッシャーより撮影は簡単>

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