空と海、そして島々の夢のような美しさに息を飲む
「ここは、まるで天国のような場所・・・。」マーシャルの青い空と海、白い雲と美しい白砂、そして、小さな島を覆うように茂るヤシの木々。天国なんて、訪れたこともないのに、僕は心の中でそうつぶやいていました。
マーシャル諸島共和国は、ミクロネシアの最東端にある。29の環礁と5つの独立した島から成る島国。ここには、純真無垢の自然が残され、現実に僕の目の前にあるのに、なぜか遠くにあるような気がしました。耳に入ってくる波の音も遠ざかり、耳鳴りのように頭の中でこだましているような錯覚・・・。そう、まるで夢のような不思議な感覚に包まれながら、僕はこの美しい場所にいられる事を、心から感謝していたのです。
それは、この場所に辿り着くまでに、乗っていた船が故障して、大海原を半日ほどプチ漂流してしまったからかもしれません。そのことが無ければ、僕はここにはいなかったかもしれないのですから・・・。
特集「白」のワンダーランドより