INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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Photographers Diary

ポンペイ、ナンマドール遺跡空撮

2010.01.18 / Author.

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今回、ポンペイを訪れた理由の一つが、世界的にも珍しい、海上遺跡、ナンマドールの空撮。実は大分前から、同遺跡の空撮は無いかと、ヨーロッパの雑誌社、アメリカのライターや研究者から、問い合わせを受けていた。下から撮影したものはあったのだけど、上空からというのは持っていなかった。

中には、「空撮じゃないくてもいいから、ヤシの木に登って、俯瞰で撮影した写真でもいい」とか言ってくる人もいたのだけど、過去に訪れた限りでは、まともに、登って撮影できるヤシの木なんて見当たらなかった。
あったら、絶対すでに登ってると思う。今回もまず地上から、再度ナンマドール遺跡を訪れたのだけど、上から俯瞰できる場所を見つけることはできなかったし、大きな木があってもカメラを持って登れそうな感じではなかった。
本当は到着翌日にコンディションが良ければセスナで飛んでしまおうと思っていたのだけど、この時期、天候が不安定で、雲も多い。パイロットからは6月がベストだ!と言われたけど、そんなに待ってられないんだよね。
結局最終日まで、空撮のチャンスがなかった。天候もあるけど、唯一のパイロットが、翌日からチャーターフライとでチュークに行ってしまったから。
もう最終日に掛けるしかなかった。午前中は晴れてて、これなら行けるかもと思ったのだけど、彼が戻ってくるのが、午後1時頃だという。なので、午前中は教会に行って撮影して、午後、彼が戻ってくるのを待っていると、突然天候が急転して、土砂降りに。。。。
あ〜、もうだめかなと諦めたのだけど、とりあえず飛行場まで行ってみることにした。雲は広がっているものの、雨は止み、風が強いせいか、かなりのペースで晴れ間がのぞき始めた。
しかし、それでもまだ飛んで島の反対側にあるナンマドール遺跡も晴れているかどうかは保証ができない状態。「2時まで、様子見よう、3時まで様子みよう」と粘りに粘り、このタイミングしか無いと、判断して、パイロットに「今、行こう!」と伝える。
彼も、僕が粘っていることを知っていたからか、通常なら、「行く」と伝えてから準備に1時間くらいかかると言われていたのに、「よし、すぐ行こう!これ以上待ってるとまた雲が出てくるかもしれない」と言って、10分もしないで、準備を済ませて離陸した。
結果は、遺跡上空は晴れていて、十分に撮影ができた。ついでに、ソケースロックや、マンタロード、ポンペイ空港、パルキルチャネル、パキン環礁なども撮影。久しぶりの空撮を十分に堪能した。
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ちなみに、どのようにして撮影していたかと言うと、セスナの荷台のドアを開け放して、荷台に乗り込み、ハーネスをつけて、機内のフックにロープで固定して撮影。「ハーネスしてるから、ドアから、出てパフォーマンスもできるぞ」とパイロットに言われたけど、「ハハ。。」と笑って受け流した。
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撮影後はまた雲が広がり、本当に絶妙のタイミングだったなと、我ながらに感心した。すぐに飛び立ってくれた、パイロットにも、「ありがとう、おかげで撮影できたよ」と言うと、「お前の判断が良かったんだよ」と言われ、握手して飛行場を後にした。

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