INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

Photographer Takaji Ochi Official Site INTOTHEBLUE水中写真家 越智隆治

Official SNS
Facebook
Twitter
Instagrum

Blog

SpecialTrip Blog
バハマ ドルフィンクルーズ

2009年バハマドルフィンクルーズ5週目終了。25日間連続イルカと遭遇

2009.07.13 / Author.

_MG_4685.JPG
2009年、5回のドルフィンチャータークルーズを終了して、日本に帰国した。5週目も全日程イルカと泳ぐことができたので、今年は、5週(1クルーズで、5日間イルカと泳ぐことができる日程)のクルーズで、全日(25日間)イルカと泳ぐことができた。

5週目、天気は前半の3週のように毎日ベストコンディションとまではいかなかったけど、透明度も高く、連日のようにイルカたちと泳ぐことができた。
_MG_4747.JPG
ただ、今週は夜になると決まって天候が崩れたので、ナイトドルフィンは1日も行わなかった。
僕個人的には、この5週間の間に撮影したイルカの画像の処理に追われた。昨年も少しだけ行ったのだけど、キャプテンスコットと一緒に新しいイルカの個体識別を行っている。
ここ数年、スコットは船の操船に忙しくて、撮影のために海に入ることはしなくなった。他のクルーも頻繁に撮影を行っているわけでも無いし、個体識別するには、過去の莫大な撮影データと照合して、すでにIDネームをつけている他のイルカとの照合なども行わなければいけない。
_MG_4721.JPG
皆がイルカと泳いでいる間も、僕はスコットから渡された過去の写真データの照合を行ったり、渡されたネームリストから、適当な名前を、まだ名前のついていなさそうな若目のイルカにつけたりしていたから、最終週にも関わらず、あまりイルカと一緒に泳ぐことができなかったのは残念だったけど。
面倒臭い個体識別をしていて、感動したことが一つだけある。9年ほど前に、僕らの間では伝説的なくらいおさわりイルカだった、ダービーというイルカがいる。今年はおさわりイルカが多かったけど、過去にも何頭か、そんなイルカたちが存在していた。
多くの場合、「お年頃?」の若いメスのイルカが多かったのだけど、1991年生まれのダービーも、当時は9歳。タイセイヨウマダライルカは、12歳くらいから出産できるようになると言われているから、ダービーもそんなイルカの1頭だったのだけど、年とともに、行動パターンも普通のイルカと変わらなくなり、身体に特に目立った特徴の無いダービーを探すのはいつしか困難になっていった。
スコットも、巨大なハリケーンがこの海に多く直撃した2004年、2005年以前の2003年にダービーを撮影した画像が2カットあるだけで、それ以降はダービーの画像が存在していなかった。
僕も最初はある親子の写真の母親に、「CAVE」と仮の名前をつけてスコットに渡した。しばらくして、バウでイルカを探す僕のところに、スコットが嬉しそうにやってきて「CAVE ってつけたイルカ、あれ DARBYだよ!」と伝えにきた。僕とスコットは、ダービーが生きていたこと、子供を連れていたことに二人して感動した。
_MG_4055.jpg
このことを誰かに早く伝えたい。そう思って皆に「ダービーがいたんだよ!」って伝えてみたのだけど、やっぱりダービーに会っていないから、当然のことながらあまりピンとこなかったようで、感動を共有できなかったことがちょっと寂しかったのだけど。それだけ長くクルーズを行ってきてるんだな〜と感慨もひとしおだった。
ここに、何頭か、個体識別を行ったイルカたちの画像を掲載する。
_1040571.jpg
Ceder;数年前お触りイルカだった。昨年名前をつけたメスのイルカで、今年は子供を連れてよく姿を見せた。子供は今年多くみかけた子イルカの中でも、ずば抜けてダイバーに接近してきてくれたので、将来が楽しみだ。子イルカはまだちゃんと成長して生き残れるかわからないので、名前をつけていない。
_MG_4112.jpg
Wax & Eva ;今年のお触りイルカで、今回名前をつけた。Waxがオス、Evaがメス。今年、2頭が一緒に泳いでいるとことがよく確認された。
Bluff097.jpg
Bluff ; 昨年名前をつけたメスのイルカ。写真上。背びれに特徴がある。今年は上記の2頭とともに、お触りイルカとして、日中も、ナイトでも、一番多く目についたイルカ。写真下はEva。
_MG_3301.jpg
Sharkbait ; 1989年生まれ。Darbyのお姉さん。今年、4番目の赤ちゃんを連れて泳いでいるところを目撃した。背びれがスパンと切れていて、左側面にサメに噛まれた後があるので、識別しやすい。
_MG_2300.jpg
Bitter ; 今年IDネームをつけたイルカ。右胸ビレがギザギザに切れていて、識別しやすい。
などなど。
5週目の皆さん、クルーズ報告が遅くなりましたが、お疲れ様でした。成田空港では、僕らの帰国まで全員が待っていてくれてびっくりしました。でも嬉しかったです。体調は大丈夫ですか?僕の方は帰国するなり、昏睡状態なくらいしばらく眠り続けました。今もまだ、時差ぼけです。
_MG_0177.JPG
長かったようで、あっという間に過ぎた1ヶ月半。多くの方に参加していただき、本当にありがとうございました。また、来年、バハマの海でお会いできることを楽しみにしています。家にも遊びに来てくださいね。僕はいないかもしれないけど。

RecentEntry

  • カテゴリーなし