INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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Photographers Diary

1枚の写真を振り返る:渡辺謙の目力

2006.12.11 / Author.


昨日、ラストサムライを見た。それに12月8日は太平洋戦争開戦記念日で、翌日から公開されている「硫黄島からの手紙」が話題になってるということで、昔撮影した渡辺謙さんの写真

正直、いつの頃の何の取材でインタビューをしたのか記憶にない。毎日のように撮影の仕事をしていたし、1日に何人もの人のインタビュー撮影をしたり、自分が撮影とインタビュー、両方をこなすこともあって、新聞社在籍当時の取材全てを覚えているなんて、到底無理な話だ。
覚えているインタビューの場合は、当然自分が好きな人、インタビューの話の内容が面白かった場合、などは記憶に残っている。逆に記憶に残っていない場合は、①あまりその人に興味を持てなかった。②取材する記者の質問がつまらなくて、インタビューの内容自体覚えていない。③撮影に集中しすぎて、インタビューを聞いていない。のどれかだ。
渡辺謙さんの場合、多分③だったのだろう。お会いしたときから、とにかく目に強烈なインパクトのある人だった。彼の目力は今でも映画やドラマの中で、役を演じる上で重要な役割を果たしている。会った瞬間に、この人の目力を表現したいと思ったのだろう。
普通、インタビューでは笑顔の写真だったり、表情の穏やかな写真だったりを選ぶのが新聞写真では多かったのだけど、手元に残してある彼の写真はこれ1枚きりだった。新聞紙面でもこの写真が使われたかどうかも覚えていないけど、自分が気に入った写真はこれだけだったということだろう。
それにしても、インタビュアーもほんの一瞬とはいえ、こんな目で睨みきかされたら、怯むだろうな。もしかしたら、②だったのかも。それで、「つまらない質問するんじゃないよ」と睨まれてる瞬間だったのかな?今となっては、まったく記憶に無いけど。
今や、新たな和製ハリウッドスターとして、真田広之、役所広司らとともに今後も世界的な活躍を期待したい日本を代表する俳優の一人になった。
ちなみに、新聞社在籍中、僕は当時の首相、宮沢喜一氏一向の硫黄島視察に同行して、自衛隊の輸送機で硫黄島まで飛んで取材したことがある。飛行機のトイレの便器が、皆の座っている目の前でむき出しで格納されていていて(こんなとこで絶対用を足せない。それにあの高さだと宮沢首相は背が届かない位置じゃなの。座ると宙ぶらりんだな(死語))と思いながら、トイレの位置と宮沢首相を見比べていたのを強烈に覚えている。

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