皆さま、こんにちは。
福岡は糸島にある「SUNS DIVE」のガイドかな子です。
日本で唯一のダイビングクルーズ船「Wonder Sea Explorer」(愛称ワンエク)を所有し、Into the Blueとのコラボツアーも多数開催しております。
ホエールスイムは昨年研修として同行し、今年は共催という形でツアーを開催しました。
お会いしたことがある方も初めましての方も、ぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです(^_^)
・・・
今回の徳之島、実はかなり苦戦した6日間となりました。
というのも、滞在中はずっと透視度に悩まされ撮影はおろか観察するにも条件が揃わないと難しい状況。
例年だともう少し後の時期に来る「春濁り」が今年は早く来たようで、徳之島周りのどの海域も緑がかった色で浮遊物もたくさん。
クジラが近寄らせてくれるかどうか、エントリーのタイミング、太陽の向き、アプローチの慎重さなど、よりシビアに判断していかなくてはいけませんでした。
しかし、その中でこれからの人生の記憶に残るような特別な出会いがありました。
それは今年のInto the Blueホエールスイムツアーのテーマである「クジラと共に南下し、クジラと共に北上する」ことを叶えるもの。
そしてその出会いには「水中写真家越智隆治」の経験とご参加いただいたゲストの皆さまの協力が必要不可欠だったのです。
・・・
ツアー初日。
最初の出会いの日です。
事前情報通り、出港した直後から水色は良くなく厳しい戦いを覚悟しました。
しかし、幸いそれほど時間をかけずに親子クジラに遭遇。そう、彼らとの出会いがこれから特別なものになるのです。
この時はそんなこと思ってもいませんでしたが(笑)
水深10mほどでのんびり止まるお母さん。やけに浅いと思いましたが子供の様子を見るとその理由がわかりました。
とってもやんちゃな男の子。船も人もなんにでも興味津々で近寄ってくるのです。
どうやらお母さんは心配なようで、子供の動きが良く見えるように浅い水深にいたようです。
この日はこの親子と5時間ほどスイムしましたが、人が近寄るとお母さんが動き始めるため完全に止めることはできず。
ただ、この透視度の中のんびり泳ぐ親子に出会えたことはラッキーでした。
次にこの親子と泳げたのは3日目。
初日と同じ親子だとわかった時点で越智さんはアプローチの方法を判断しゲストに伝えます。
同じ個体でもアプローチの仕方によって水中での見え方は雲泥の差。クジラに負担をかけないよう、できるだけ早くベストなアプローチ方法を判断する必要があるのですが、この時の判断は誰よりもクジラと泳いでいる越智さんでなくてはできないものだったと思います。
そしてそのアプローチにはゲストの協力がなによりも大事。
ひとりでも我先にと水面にいる子供に向かって行ってしまう人がいるとお母さんがすぐ子供を連れて去ってしまいます。
クジラに負担をかけずに、でも全員がしっかり見ることができて撮影もできること。
そのための方法を念入りにブリーフィングします。
すると、お母さんは初日よりは警戒心を解いてくれたようで止まっている時間が長くなりました。
子供のやんちゃぶりは変わらず(笑)
お母さんと反対方向を向いて人に向かってきます。
ただ、子供との距離が近くなりすぎるとお母さんが下から浮上して連れて行ってしまいます。
しかしこの日を経て、この親子への最適なアプローチ方法を確実に全員が認識することができました。
そして、徳之島での最後の出会いは最終日。
初日よりは回復した透視度でしたが、それでも近寄れるクジラがいないと厳しい状況。
最終日はいい出会いで締めたい、そんな思いでブローを探します。
そして!
同じ親子との三度目の出会いがありました。
ここまでの2日間でアプローチ方法が判断できていたため、スムーズにアプローチ。
かなり浅い水域で止まっていました。
子供が遊びまわるのもお母さんはあんまり気にしなくなった様子。
ゲストも近寄りすぎないように、追いかけないように意識してくれたため、限られた時間の中でも密度の濃い時間をこの親子と過ごすことができました。
ゲストの前を通る子供。
こちらをじーっと見る子供。
目と目が合う瞬間は心が震えます。
少し慣れてくれたお母さん。
ありがとう。
後ろ姿を見送り、この親子とはお別れとなりました。
・・・
しかし、なんとこの後徳之島より北上し奄美大島にて開催したInto the Blueホエールスイムでこの親子との再会が待っていようとは!
まさに越智さんと同じタイミングで北上したのでしょう。
「クジラと共に南下し、クジラと共に北上する」を体感した出来事でした。
奄美大島ではお母さんは「あくびちゃん」、子供は「晴れ男(はれお)」と名付けられ数日間一緒に泳げたようです。
残念ながら私は奄美大島には行かなかったため再会できませんでしたが、そのエピソードを聞いてとても興奮したのを覚えています。
こんな出会いがあるなんて!
そして奄美大島ではまるで別の親子かのようにフレンドリーになっていたそうで、それは徳之島で出会ったときにストレスを与えないように慎重に慎重にアプローチしたからだと思います。
ご参加いただいたゲストの皆さまのおかげです(^_^)
ありがとうございました!!
・・・
徳之島では島で唯一のショップ「マリンサービス海夢居」にお世話になっています。
オーナー鈴木さんとスタッフの皆さんの協力があったからこそ、今回も素敵な出会いがありました。
また、徳之島でショップは一つしかない、というのも今回の親子クジラへアプローチする際にはメリットとなったのだと思います。
他の船が来る可能性がないので、じっくり時間をかけてクジラのペースでアプローチできたことが良かったのでしょう。
ありがとうございました!
・・・
最後までご覧いただきありがとうございました(^_^)
来年もInto the Blue徳之島ホエールスイムツアー開催します!
2024年2月27日(火)~3月3日(日)AM Into the Blue & ワンエク共催
2024年3月4日(月)~3月6日(水) Into the Blue単独開催
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
・・・
「ニッポンのダイビングクルーズ」
Wonder Sea Explorer Dive Cruise
https://wonder-sea.com
日々のワンエク→https://www.instagram.
ワンエク航海記→https://wonder-sea.com
Youtube始めました!→https://www.yout