INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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Photographers Diary

2007パナマシティーワイルドドルフィンセラピー

2007.06.27 / Author.

パナマシティーに到着したのは、午後6時過ぎ。9年前に初めて訪れてから、この町に来たのは今回で4回目になる。
目的は、この町の海岸沿いに生息するイルカたちの撮影と、ここで自閉症児を対照に、ワイルドドルフィンセラピーのプログラムを行っている、HDI(ヒューマン・ドルフィン・インスティテュート)を主催する友人のデニーに会って、その様子を撮影させてもらうこと。以前にも、妻のミナと訪れて、彼らのプログラムを取材したり、ボランティアで手伝ったりしたことがある。
以前は、日本人の賛同者の小笠原さんという人が、HDI JAPANを組織して、日本人の子供たちを対象に、プログラムなどを行っていたのだけど、今は開催していない。
翌日、ニューヨークから来た、自閉症児のデイビッドを家族やボランティアの学生たちとプールで遊ばせるデニーに会った。彼とは、3年ぶりの再会だ。取材したい旨を伝えて、この日はグレッグと奥さんのカレンと一緒に、彼らのボートでイルカの撮影のために、海に出る。


このボート、グレッグが誰かから、800ドルで買い取って、修理した代物。買い取った直後のボロボロの様子を知っているだけに、彼が綺麗に直してしまって、まるで新品同様にしたのを見たときには、驚いた。彼は、何でも自分で直して、まるで新品同様にして使っている。
彼の生き方は、地球の環境を守るという意味では、見習うべき点が沢山ある。悪戯好きで、見習えない行動も沢山するけど(笑)。まあ、それはご愛嬌だ。
この日は日曜日。多くの観光客が、様々なボートに乗って、イルカたちを一目見ようと、湾の外に集まってきていた。フィッシングボート、ポンツーンボート、ジェットスキーに海賊船?
その船と船の間を何頭かのバンドウイルカたちが行き来していた。そして、新しいボートが来ると、イルカたちが目の前で、海中から顔を出してボート上の人々を伺う仕草をする。もう僕には見慣れた光景だけど、普通野生では考えられない行動だ。

これは、古くから、この地の漁師たちが、売り物にならない魚を、イルカたちにあげていたことから始まった行動だと聞いている。今はイルカたちに魚をあげる行為自体禁止されているのだけど、多くの観光客が、イルカ見たさに餌をあげている様子をよく見かける。

イルカたちも、餌をくれると知ると、皆そのボートに群がって、顔を海中から出して、餌をねだる。結局、こういう行為を続けているから、イルカたちがボートに寄って来るのであって、きっと完全に餌をあげなくなったら、イルカたちはボートに寄って来なくなるんだろう思う。とても矛盾しているけど、事実だからしょうがない。


この日、餌をねだる人とボート慣れしたイルカ数頭、それに15頭くらいの群れで移動を続けるイルカたちを撮影。いつも気になるのだけど、まるでウィッグヘアーでもつけてるようにな寄生虫が、イルカの背びれ、胸びれ、尾びれに沢山ついている。バハマのイルカにも同じような寄生虫が付いてることがあるけど、ここのイルカみたいにもじゃもじゃとついてるのは見たことが無い。ちょっと異様な感じがする。


この海底に点在する黒い丸いものは、全て生きているサンドダラー。足の踏み場も無いくらいに生息している。バハマで見るサンドダラーとはちょっと形が違って、穴は5つしか開いていない。バハマでは、トップに空いている穴が、メキシコ湾の奴には無い。

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