INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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バハマ ドルフィンクルーズ

2003バハマドルフィンクルーズ・2NDクルーズ:サメ好きジョニーの巻5

2003.06.11 / Author.

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2003/6/11 (水)朝目が覚めて外に出ると、周囲には5隻の船が停泊していた。今日も早めにイルカを探しはじめる。で、8時過ぎにはイルカを見つけてしまった。ほとんどのゲストにとっては、まさに見つけてしまったって感じ。昨日の疲労も取れないまま、イルカと泳ぐのは結構辛かったりする。それに昨日ようなベタ凪ではなく、今日は多少波がある。

それでも、センさん、ジョン、マリちゃん、マキマキ、それに僕の5人がエントリーした。クルーが誰も入らないし、全員が撮影をするので、僕はしばらくカメラを持たずにイルカの誘導役をすることにした(ちゃんとできていたかはわからないけど)。しかし、エントリーとエキジットをしばらく繰り返していたら、かなりの頭数の群れがイルカ玉になっているのに遭遇したので「これはカメラ持たずに入るわけにはいかない」とRSを持ってエントリーした。イルカの数は40頭近くはいただろうか。あまりダイバーに興味を持ってはいないけど、海底で玉になったかと思うと、また集団で水面に浮上してきたり、時にはダイバーを誘うかのように海面を見上げて停止して、「アー、アー」という音を発したり、その玉の周囲では若いイルカや子イルカたちが縦横無尽に泳ぎ回ってダイバーの気を引いたり、水中は大騒ぎで、泳いでいてもイルカがどこから飛び出してくるのか分からないような状況がしばらく続いた。水中のこの騒ぎに、疲れて休んでいた他のゲストもどんどん海に飛び込んでイルカたちと遊び始めた。
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結局今日も11時までイルカと泳ぎ続けて、皆が疲れたので休憩することにして、無線でハンキーパンキー号にイルカがいることを知らせて、別の場所に移動し、遅い朝食を取った。ハンキーパンキー号とは、イルカを見つけたりすると、お互い無線で連絡して教えあったりしている。しばらくしてからまたイルカを探しはじめたが、午前中のような勢いは無く、ほとんどのゲストも疲れきっていたのか、水中に入ったのはまた僕とジョンとセンさん、マキマキだけだった。それにイルカも波乗り夢中だったので、泳ぐのをやめて、しばらくして船を停泊させて4時過ぎくらいまで休憩することにした。ほとんどのゲストがハードに泳ぎ過ぎて爆睡。結局この日はそのままフィッシングをしながら南の停泊先に戻ることにした。途中でバラクーダを釣り上げたジョニーが、上機嫌で「今夜はサメをみせてやる」と張り切っていた。
夜、停泊先で、彼はスターン(船尾)で釣り上げたバラクーダやツナの切り身をロープで結び付けて海に流し、サメ待ちをしていた。その間にセーラやアンディーが、ベイビーシャワーといって僕らの赤ちゃんのお祝をしてくれた。クルーとゲストの寄せ書きと、可愛いプレゼントをもらったが、もらったよだれ掛けとかおくるみとかベビー用のウォッシングセットが小さすぎて、僕にはまだ実感がわかない。皆には、「赤ちゃんをお風呂に入れるのは普通パパの役目だよ」と言われたが、海にでも放り込んでおけば良いのかなと思ったりもした。ひどい父親だろうか。
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その間にジョニーの餌の方には、2匹のナースシャークがやってきていて、餌を食べようとしていた。ジョニーはそのサメの尻尾を手づかみで捕まえて、ロープをくくりつけようとしていた。側でデジカメデ撮影していた僕にまで「近くに来たら、尻尾を捕まえろ」とやたらとワイルドな事を言う「そんな事できるわけないだろ」と心の中で思いながらも「わかった」と言って、デッキにしゃがみ込んで、つかむ体勢を整えている自分がとても素直だなと思った。しばらく2匹のナースシャークがいたのだが、姿が見えなくなってしまったので、皆は寝ようとしてベッドに入った。そのとたん、セーラが「タカ!ハンマーヘッド!」と大声で叫んだ。慌ててメガネをかけてベッドから飛び起きて、スターンに行くと、3mはある2匹のハンマーヘッドがやってきていた。もうジョニーは大喜びで何度も「I love this !」と何度も叫びながら、僕にハイファイブを求めてくるから、僕は眠くて眠くて、別にそれほど嬉しくはないんだけど、彼につき合って何度もハイファイブをしていた。そんな自分がやっぱり素直だな~と思ったりしていた。で、彼はそのハンマーまで尻尾をわしづかみにしようとしていて、また僕にも「いいか、そっちに行ったら尻尾を捕まえろよ」と言われたけど、さすがにその指示に素直に従う気にはなれなかった。
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しばらくハンマーが姿を見せなくなっていたので、出るまでベッドに戻らずソファーで横になっていることにしたが、気が着いたら朝4時過ぎになっていて、まわりには誰もいなくなっていた。もちろんサメも荒くれジョニーも...。寂しかった。

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