INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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バハマ ドルフィンクルーズ

2003バハマドルフィンクルーズ・3RDクルーズ:ウー家、いつでも全力投球の巻3

2003.06.17 / Author.

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2003/6/17(火)今日は1日中波が高かった。どうやら低気圧が接近しているようだ。しかし、昼過ぎからまたイルカたちと泳ぎ続ける。ホワイトサンドリッジでは、ハンキーパンキー号の姿を見かけた。ミナは波が高いので、この日は海に入らずに、バックデッキでクルーの手伝いなどをして、皆がイルカと泳ぐ様子を眺めたりして過ごしていた。

僕も最初の内は入らずに彼女と一緒にいたのだが、スコット船長が見なれないイルカの親子がいるから、デジカメで撮影してくれと言うので、海に入る事になった。彼が使用していた個体識別用デジタルカメラは、先週水没してしまっていた。通常、個体識別の撮影には、スコットやクルーは水中スクーターなどを使用している。でないとなかなか目標のイルカに追いつけないし、左右上下様々なアングルで同じイルカの撮影をしなければならないため、フィンだけではよっぽど向こうから接近してきてくれないと、上手く撮影する事ができない。先週セーラがシャークバイトとタカを撮影した時も、スクーターを使用していた。
 しかし、今回僕はフィンのみで、スコットがバックデッキ上から「タカ!向こうだ!」と指示する方向に全速力で泳ぎ続け、親子を見つけては撮影をくりかえした。通常、僕は根性無しで、撮影にはあまり全力投球しないし、ダッシュして撮影とかもしないから、足がつりそうになったが、なんとか両サイドから親子を撮影することができた。後で彼のIDデータベースで一緒に調べたところ、1995年に右側面を1カットだけ撮影されていたサルバドールという識別名がつけられているイルカと判明した。その時には雄か雌かもはっきりしていなかったそうだが、今回子供を連れていたので、雌だということも分かった。苦労して撮影した甲斐があった。それにしても、ほとんど傷のないイルカをマダラのつきかただけで同一個体かどうか確認するのはかなり大変だった。根気のいる作業だ。
 ちなみに、彼は約120頭ほどのIDデータを持っている。彼の調査によれば、ドルフィンサイトに生息しているタイセイヨウマダライルカの個体数は約70頭前後、そのうち、ホワイトサンドリッジのある北の海域に定住しているイルカの群れ(ノーザングループ、あるいはノースポッド)は約40~50個体。ウエストエンドから近い南のエリアに生息する群れ(サザングループ、あるいはサウスポッド)は約20~30個体いて、残りの個体は他の近海エリアに住むイルカで、たまにドルフィンサイトに姿を見せる”トラベラー”だという。サルバドールはそのトラベラーの中の1頭ということになるのだろうか。
 こういうトラベラーがドルフィンサイトに姿を見せる事があるということは、当然、この海域に住むイルカたちも、別の場所に”旅行”する可能性もあるということで、まったくイルカが見あたらない日というのは、まああって然るべき状況なのだろう。
 5時頃になると、空には巨大なストームが広がりはじめたので、まだあちこちにイルカたちがいるのだが、ドルフィンスイミングを中断して、南に戻ることにした。戻るのが早かったので、早々に食事を済ませると、早速ユミちゃんのバースデイパーティーをやって、またもや彼女は海に落された。でもなぜか彼女は水着を着ていた。前日の事もあり、すでに心の準備もできていたのだろうか。この日はついでにウー家夫、田宮さん、スコットも一緒に海に落された後、なぜかノリちゃんもシャワーに入った後だというのに、海に放り込まれていた。その放り込まれっぷりは、あまりにも見事だった。
 バースデイパーティーがお開きになった頃、スコットが「誰かが発煙筒を上げて、救助を求めている」というのでその方角に向かう事にした。2年前にも、この海域でアメリカのフィッシングレジャーボートを救助した事がある。そのときにも僕らの他に、ウー家、タゴ、アンナちゃんが乗船していた。今回はバハミアンの漁師のフィッシングボートで、ガソリンを入れていたタンクが漏れていて、島まで帰るガソリンが無くなってしまっていたために、あちこちでストームが発生している真っ暗な海の中で身動きが取れなくなってしまっていたイージーライダーという船名がついた小さなボートで、屋根も無い。ガソリンが欲しいと言われたが、ドリームトゥーはディーゼルなので、船に積んであるディンギーに使用するガソリン4ガロン(1ガロン=3.785リットル)を彼らに渡した。しかし、その量では、ギリギリでウエストエンドまで帰りつけるかどうかの量なので、無線でウエストエンドに連絡を入れておく事にした。
 その後、毎年恒例となっている、炭で顔塗り罰ゲーム付き、カードゲーム(大富豪)大会を開催、新メンバーの顔に炭を塗りたくりたいと企んでいた旧メンバーたちだが、なぜか炭を塗られたのはほとんど旧メンバーばかり。つまらないので、最後には意味もなく皆でお互いの顔に炭を塗りたくり、今回はクルーも炭や口紅を塗られて、結局全員でお決まりの集合写真撮影大会となった。まるで最終日みたいな盛り上がりだったが、まだ3日もある。こんな日が後2日も続くのだろうか・・・。それにしても色々あった一日だった。
『今日のウー家』 
全力投球で日焼け止めを塗るウー家 (photo by Anna)
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全力投球でデジカメのセッティングをするウー家嫁 (photo by Mina)
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全力投球でイルカログをチェックするウー家嫁 (photo by Mina)
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全力投球でイルカと泳ぐウー家嫁 (photo by Matsuko)
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全力投球でイルカを撮影するウー家嫁 (photo by Matsuko)
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子イルカ
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水中スクーターとバンダナを使ってイルカたちの気を引くマキちゃん
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3頭のイルカ(photo by Anna)
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ウー家に脅迫され、無理矢理サル真似させられるミナ。マジで目がおどおどしているのがわかりますか?(photo by Tony)
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バハマの海で無事(にかどうかはわからないけど)誕生日を迎えることができたユミちゃん。おめでとう!(photo by Mina)
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生け贄としてバハマの海に放り込まれたノリちゃん。見事なダイブだ!(photo by Matsuko)
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カードゲームよりも、実は皆顔に炭を塗られたいだけだったのかも..。新キャラも登場、クルーも一緒。この日顔にいたずらされなかったのはスコット船長だけ
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