INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

2010年トンガホエールスイミング16日目、ヒートランと今年9組目の親子、IKUMI6日目

2010.08.29 / Author.

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8月26日(木)、快晴。この日、僕はプナ、トニーがフルーク、エミさんがプロティウスで海に出る。自分は、最初に南のリーフへと向かう。
今日もなかなかブローが見つからない。エウワカファ島の内側で、別のボートがペアに付いていたが、望みは薄そうだった。エウワカファ島の南側のリーフを、サブマリンロック方面へと船を進める。
遥か彼方に、ブローを発見。かなり遠くて、スキッパーのピーターも、他のゲストも確認できていないのだけど、とにかく他の船が先に気づく前にと、スピードを上げさせた。
近づくと、子クジラがテールスラップや、ブリーチングを始めた。これで皆も気がついて、さらにスピードを上げて接近。しかし、すでにそこには別の船がついていた。しょうがない、その船に連絡を取り、順番待ちをさせてもらうことにした。
すでに、この船の後に先ほどペアに付いていた船が、順番待ちをしているとのことなので、僕らは、その船の後にエントリーした。どうやら、親子とエスコートのようだ。
最初の船には小学生くらいの子どもが2人乗っていて、あまり楽しそうにしていなかった。きっと、この船はすぐに終わるだろうと判断。案の定、次の船が来たらすぐに譲って去って行った。しかし、この船がどれだけ粘るかは、判断がつかなかった。
その船と親子から少し離れて追跡していると、突然、2頭のオスが合流。ヒートランになってしまって、クジラは激しく移動を始めた。もしかしたら、泳ぐことはできないかもしれない。しかし、子クジラが頻繁にブリーチングしてくれるし、大人のクジラたちの勢いも凄いので、船上からの撮影だけでも、飽きない感じだった。中には、下の写真のように、背びれが二つに割れているような形をしたエスコートもいた。
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付いていた船がヒートランが弧を描くような瞬間に、何度かエントリー。ラッキーだったのは、その間に、徐々に透明度の高い海域に移動していった事だった。
3度か、4度、前の船がエントリーした後、このヒートランをこちらに譲ってくれた。その時点で、トニーたちのフルークに連絡を取るが、まったく返事がなかった。とにかく、ヒートランで移動しているクジラたちのペースに、上手くタイミングを合わせて船側から海に飛び込む。
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目の前を親子、数頭のオスが激しく移動していく。そこに突っ込むように、泳いで撮影を繰り返した。7回程、入水を繰り返し、時には、オス同士が相手を威嚇しあうように激しく絡み合いながら泳ぐのを目の当たりにしたゲストは、水面で「すげ〜!!」、「こすごいけど、こわい!」と叫び声を上げていた。
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船に戻るたびに、他の2隻に連絡をするのだけど、まったく応答が無かった。結局このヒートランは、さらに南へ南へと移動を続けたので、追いかけるのを諦めて戻ることにした。
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最初のエントリーで、移動しながら子クジラがフィーディングしているのを確認した。しかし、そういう時に限って、フィッシュアイのレンズをつけたカメラを持って入ってしまった。子クジラがフィーディングしてるのって、落ち着いて休んでいる時よりも、こうやって激しく移動している時の方が多く目撃する。まあ、バハマのタイセイヨウマダライルカも泳ぎながら授乳してるから、別に不思議な事ではないのかもしれないけど。
後でIDを確認して、この親子は、今年初めて確認したものだと、わかった。子クジラがオスなら、乗っていたゲストの男性2人の名前を、メスだったら、女性の名前をつけようということになった。調べた結果、オスだったので、YOSHIと名付けることにした。
その後、エウワカファ島の内側で、今日も「IKUMI」と泳ぐ。この日は母親も水中に潜ることなく、のんびりしていた。透明度も悪くて、母親が下に潜ってしまったら、探すのが大変だったけど、この日は水面にいてくれたから、探し易くて助かった。
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IKUMIもリラックスしているようで、頻繁にこちらにお腹を見せていた。この日、気がついたのだけど、おっぱいの線が以前よりはっきり出ていた。
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6日前、20日に撮影した写真では、角度も悪いけど、このおっぱいの2本線がはっきり出ていなかった。
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長く、水中でクジラたちと接していると、今までに気が付かなかった事や、新たな発見(新たじゃないかもしれないけど)があって、面白い。

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