INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

2010年トンガ、ホエールスイミング27日目、過去最高に恐いクジラ

2010.09.12 / Author.

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9月10日、week5のゲスト最終日。風は若干収まったとは言っても、まだまだ20ノット以上吹いていた。フルークのガイドはエミさんが担当したが、この日はトニーと僕だけでプナを出して、2隻体制で捜索することにした。
昨日の親子がいてくれることを願って、最後に別れたチャネルに向かったが、親子の姿は無かった。
その後もあちこち捜索するが、結局シングルのブローを一回見ただけだった。フルークの方も泳げてはいなかった。
最後には、まだ荒れている南のリーフへ向かった。そこで、親子を発見。しかし、一度入水したものの、あっと言う間に泳ぎ去り、その後姿を消してしまった。まるで忍者のようだったので、「NINJA」と命名。とりあえず、トニーが水中で親子の撮影をかろうじてしていた。
親子発見の連絡で、フルークもこちらに来たのだけど,結局泳げなかった。しかし、その近くで、ペアと泳いでいる船と、親子と2頭のエスコートと泳いでいる船がいたので、そちらに連絡を取る。
親子とエスコートと泳いでいた船から、順番を譲ってもらったのだけど、その筑後くらいに、親子と2頭のエスコートに、別の船が泳いでいた、2頭が加わり、激しいヒートランになってしまった。合計、6頭のクジラが激しく移動を始めた。
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僕らは、タイミングを見計らって海に飛び込んで、親子やエスコートの撮影をしていた。バブルカーテンを出しながら、エスコートは移動していく。それを見送った直後、後方から新たに加わった2頭が向かってきたのだが、水面に浮いていた僕らにおかまい無しに突っ込んで来た。
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まるで、3Dの恐竜映画でも見ているかのように、まったく避ける気配も無く突っ込んで来たので、僕らは一瞬身構えた。そのまま通過していくものと思ったのに、2頭は、旋回して、僕らの方に向かってきた。
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トニーや僕は交代で、潜ってクジラに向かって行った。通常ならそうするとクジラの方が避けて行くのだけど、こいつらは、さらにこちらに向かって来た。二人とも逃げながらの撮影。
とにかく、執拗に僕らを追いかけまわした。エミさんたちのグループも入ってきたのだけど、危ないから入らない方が良いと伝えて、下がらせた。
その直後に、親子と他のエスコート2頭が泳ぎ去ってしまったことに気がついたように、慌てて泳ぎ去ってしまった。
トニーと二人、水面で、「こえ〜!何あれ!」と叫びながら、顔を見合わせて笑っていた。
その後も2度程トライして、やはり同じように向かって来るので、エミさんチームを入れるのは危険と判断した。今までにも、向かって来るクジラはいたけど、あんなに勢いは無かった。今回の2頭,特に顔つきの悪い方は、完全にチンピラヤクザみたいだった。目の上にも傷があって、なおさらすごみがあった。
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この恐いエスコートに追いかけられていた親子の子クジラは、「KOWAI」と名付けた。
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