このまま、天気は回復するものと思っていたのに、何故か東からの風が強くなる。今まで海に出た中でも一番の強風。昨年までの僕らだけだったら、間違いなく、こんな強風の日には海には出ていなかったに違いない。しかし、出せるものなら出したい。朝、電話連絡したときのジョンの返事は、「出るか出ないかは、そちらの判断に任せる」とのことだったので、当然のことながら全員の総意で出港。

まだ晴れているだけましだけど、ボートが行ける範囲も限られていた。この日はトニーがプナ、スパイホップがエミさん、ホエールソングに僕がガイドで乗船。特に、ホエールソングは安定した海で、クジラを探すのに適したボートなので、なかなか苦戦していた。
かなり荒れたエリア（東のリーフ）で、スパイホップが親子を発見して、泳げているとの連絡が入る。ホエールソングはシンガーの潜った辺りでハイドロフォンを沈めて泣き声を聞いていたのだけど、その無線連絡でそちらに向かうことにした。
しかし、強風で親子を見失ったと連絡が入る。結局この日は、4人乗りが親子に遭遇、2人乗りがシンガーを水中で目撃、8人乗りは何も見れずに終わった。