INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

4週目、2日目・トクアイランド

2008.08.29 / Author.

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2日目は、大型の4人乗りに乗船。昨日よりさらにコンディションがよいので、26マイル北北東にある無人島のトクアイランドまで足を伸ばす。ここまでクジラを探しに来たのは初めてのことだ。おそらく、この船以外では、ここまでクジラを探しに来ることはない。移動時間は約1時間30分。

穏やかになったと言っても、まだうねりもあり、高速で移動する船に1時間30分も乗船していて、何も無かったらはっきり言って、洒落にならない。
トクアイランドは、珊瑚が隆起してできた、フラットで小さな島。スキッパーのロリーによると、島が小さいからその周囲のリーフににクジラたちが沢山集まっていて、簡単にクジラが探せるということだった。
到着してしばらくは、まったくブローも何も見当たらず、「本当にクジラいるのかな」と不安になったが、しばらくすると、あちこちでブローが上がったり、ブリーチングやテールスラップするクジラが見つかり、かなりの個体数がこの島の周囲に生息しているのが確認できた。透明度も高いし、他にクジラウォッチング船もまったく無く、周囲を気にせずにクジラを探せる。
クジラを探しているときに、ハンマーヘッドも目撃した。水中に入るとあっという間に逃げていってしまった。
ロリーに、「水中で親子を見たがってる」と伝えしばらく何頭かのクジラに接近しているうちに、親子とエスコートを発見。移動を続けるため、しばらく時間をかけて徐々に慣らしながら、あまり逃げなくなったタイミングでエントリーして、何度もこの親子とエスコートを撮影する。最初は間に入ってきていたエスコートも、徐々に気にならなくなってきたのか、あまり邪魔をしなくなってきたため、何度か親子に接近して撮影することができた。
母親の頭の上に子クジラが乗ってる姿はよく見かけるが、この親子は、子供が母親の背中に乗っかるように泳ぐ。その様子が、おんぶしてるみたいでかわいかった。
透明度はババウ周辺より全然よいのだけど、プランクトンのような浮遊物が沢山浮いていて、撮影が意外と困難だった。移動途中親子が突然大きく口を開けて、しばらく口を膨らませたまま、泳ぎ続けていた。
その親子とエスコートと泳いでいる間に、別の親子とエスコートを発見したので、そちらの親子にもエントリーを試みる。気になったのは、親子ではなくて、エスコートの方。体色が他のザトウクジラに比べて、グレーっぽくて、しかも、背びれの位置がかなり後ろにあり、体も妙に平べったい。口の部分も短く、どうも感じが違う。
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しかし、ムナビレの長さなど明らかにザトウクジラのものだが、逆に長すぎるようにも感じる。なんだか別のクジラとのハイブリッドか、あるいは多少奇形なのではないかと思えるような不思議な形をしていた。
トク島では、2組の親子とエスコートを泳ぎ、しばらく釣りをして帰路に着く。ババウの島がかなり近くなったところで、ムナビレの真っ白なシングルのクジラに遭遇。水中に留まっているので、エントリーさせてもらい、浮上のタイミングで何度か撮影。
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目的地への移動距離は長かったけど、クジラたちとの充実した水中遭遇を堪能することができた。

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