また風が強くなってきた。この日は、6人乗りのプロティウスにトニー、3人乗りのプナにエミさん、フルークに僕が乗船して海に出る。
先に出たプロティウスは、シンガーを見つけて6人全員が入水して、歌を聞く事ができていた。しかし、それ以外はなかなかクジラが見つからない。
午後になって、外洋で親子+エスコートを発見。プトティウスも近くにいたので、交互に入水したが、海中で休んでいる姿は見えるものの、浮上時は離れていってしまうので、なかなか近寄らせてくれない。
この母親とエスコートはかなり仲が良さそうで、休んでいるときも、顔をつきあわせて休んでいた。それに、子クジラはかなり大きく成長していて、息継ぎの時間も長いので、なかなか見つけられない。それに、子供が息継ぎしに浮上してきてるのに、母親とエスコートはそのまま海中を泳ぎ去ってしまって、息継ぎした子クジラが慌てて追いかけていくような感じ。なんだか、いつも置いてけぼりになってるみたいだった。
初めての個体だったので、名前をつけた。ゲストの一人が、「なんだか、母親とエスコートがラブラブ過ぎて、いつかはぐれちゃいそうだから、みなしごハッチのハッチ」ということで、Hatchと名付けた。
子供がいるのに、あれだけ母親とエスコートが仲良さそうだと、2週目に遭遇したLiloのように、1年でまた子供を持つメスクジラがいてもおかしくなさそうなと感じた。
その後、また別の親子+エスコートに遭遇。こちらは3週目の初日に、他の船が遭遇していた、Blackbelly(母親のお腹が黒いから)と名付けた子クジラ親子だった。そのときには、エスコートはついていなかったそうだ。
この親子+エスコートは、浅く穏やかな場所で少しゆっくりしていて、しばらく水中で眺めていることができた。
水面でも、ブラックベリーが何度もブリーチングしたり、エスコートがペクトラルスラップを繰り返すのを船上から撮影し続けた。