INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

2009トンガホエールスイム、4週目最終日 息の長いペアに超接近スイム

2009.09.07 / Author.

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風は収まる。しかし、雨。土砂降りではないものの、空一面を雨雲が覆っている。6人乗りのプロティウスにトニー、スパイホップにエミさん、フルークに僕が乗船して海に出る。

先に出港していたトニーに無線で状況を確認すると、フンガ島の北西端で、親子を発見したが、水中で見れるものの、なかなか留まってはくれないとのことだった。
もし、落ち着いたら連絡をくれるように頼み、僕らはフンガ島の内側から南へ下る。サブマリンロックの辺りまで来ると、東のリーフ側、かなり離れたモウヌ島の手前でブローを発見したので、そちらへ向かう。しかし、ブローが上がったと思われる地点に到達したが、その後一度もブローが発見できなかった。
ただ、浅いリーフを越えた向こう側に、ボートが2隻とまっていて、ブローが見えた。もしかしたら、あれがそうかもしれないとスキッパーのノフォが言っていたが、もう船が付いているのであればしょうがないので、他を探すことにした。
しかし、その後はまったくクジラのブローが見つからない。その間も雨は降り続け、雨よけのほとんど無いフルークでは、皆がびしょ濡れになりながらクジラを探し続けていた。
先ほどの船(フィニックス)がまだ、ほぼ動かずに同じリーフの側にいた。船の目の前でクジラがペクトラルスラップを繰り返したり、スパイホップしたりしていた。ノフォがしばらく様子を見てから、その船に連絡、泳ぎ終わったら譲ってもらうことになった。
しかし、もう一隻、その船と同じ会社の船が来て、泳ぎ終わってからということになり、僕らはその場でしばらく待機することに。その間に少しこのペアの行動が変わって、長く水面にはいなくなり、長い間海中に潜って、浮上して、すぐにまた潜ってしまう行動を繰り返し始めた。潜行と浮上までの間は25分程度。かなり長い。しかし、ほとんど同じ場所で浮上と潜行を繰り返していた。
船(ルルタヒ)のゲストはさらっとクジラが見られればそれで良い人たちらしく、2度ほど海に入って、僕らにクジラを譲ってくれた。
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僕らの番になり、浮上したタイミングで入水して、潜行ポイントまで行き、下で休んでいるかを確認。透明度はそれほど良くなくて、1頭の背びれの部分が白くなっているのと、もう1頭の頭の部分のスポットが白くなっている、ほんの少しの白い部分でどこにいるかを確認できる程度だったので、少しでも目をそらすと、どこにいるのか見失っていまいそうだった。
しかし、浮上してくるときも、その場所から、ゆっくりほぼ真上に浮上してくるので、そのタイミングで5回ほど浮上してきたペアを撮影することができた。
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5回の浮上の間、約2時間30分。僕らは一度顔を上げてしまって、見失い、一度ボートに戻った以外は、ずっと水面で漂流していたかのように、クジラの浮上してくるのを待ち続けた。指先はしわしわになり、体温が奪われたが、最終日で皆が少しでも長く見たいということで、タイムリミットまでその状態を続けた。
浮上してきてからも、徐々にゲストもクジラへの接近パターンに慣れてきたのか、最後の2回の浮上では、かなり超接近して、クジラを見ることができた。最終日にかなり接近して泳げて、ゲストも興奮していたようだった。
この日、トニーが発見した子クジラには、Mom’s boyと名付けられた。
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時間になったので、終了して帰路につく。途中で親子を発見したが、時間をオーバーしていたので、船上から子クジラの背中を撮影しただけに留まった。

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