INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

2009トンガホエールスイム、5週目2日目 パンダみたいなクジラ

2009.09.10 / Author.

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今年のトンガでのホエールスイミングも残すところ、あと3日となった。5週目、2日目、天気予報では風は強まるけど、晴れるはずなのに、風は強いのは当たってるけど、晴れて無い。というか雨も降っている。この日は、僕がフルーク、トニーとエミさんがスパイホップに乗船して海に出る。

最初はフンガ島の外洋側で、セールボートの近くにいるクジラを発見してそこまで向かうものの、かなり沖で、しかも風が強いために、途中で捜索を断念。風からのシェルターになるノースベイへ向かう。
何隻かの船がすでにいて、先週まで僕らが利用していたプロティウスも親子についていた。無線で、スキッパーのブランドンに、もし泳ぎ終わったら譲ってくれるように無線で連絡をいれておいて、他のクジラを探す。
無線連絡している間に、スキッパーのノアが、さらに北側でブローを発見したので、そちらに向かう。昨日発見した子クジラには、彼の兄の名前、イッカと名付けていたので、「今日クジラ自分見つけたら、ノアってつけるから、頑張って探してよ」と彼に伝えていた。
近くに接近すると、親子とエスコートだった。「これで上手く水中撮影できれば、この子の名前はノアだよ。でも、男の子かな?」と言うと、嬉しそうにはにかんでいた。
しかし、エスコートが付いているせいもあるのか、なかなか止まってくれない。かなりの時間をかけてゆっくり、ゆっくりとクジラを慣していった。移動を続けるものの、ノースベイの穏やかなエリアからは離れたくないらしく、限られた範囲を行ったり来たりしていた。
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何度目かで、ようやく母親が落ち着いて休んでくれた。僕らは静かに接近。子クジラが接近してきても動かずにじっとしていた。しかし、まだかなり小さな子クジラは好奇心旺盛で、僕らに急接近してきた。
あまりに接近してくるので、母親が慌てて浮上してきて、子クジラを連れて泳ぎ去った。といっても、やはり限られてエリアからは動こうとはしない。それにしても、気になったのは、親子よりも、エスコートの方。南半球のザトウクジラは、白い部分が多いのだけど、この個体は特に白い部分が際立って、多い。以前にも何度かこれくらいのは見たことはあるけど、落ち着いて上から見たのは多分初めてだった。
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なんだか、パンダみたい。しかも、このエスコート、海底で留まっている間、身体を海底にこすりつけて、もぞもぞしてる姿なんかは、マナティーみたいで愛嬌があってかわいかった。
それと、子クジラの白さも気になった。あまりに、このエスコートの白さにそっくりなくらい白い。通常、エスコートは母クジラとの交尾を狙うオスであって、子クジラとは父子の関係では無いということになってるけど、この母子とエスコートを見ていると、もしかしたら、本当の父親なんじゃないかとさえ思えてくる。
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まあ、定かなことはDNA鑑定でもしないとわからないことだろうけど。
なかなか水中では頻繁には見れなかったものの、結局、この日はこの親子と、穏やかな海域で一緒に居続けた。
性別もオス。名前はオンゴの二男の名前、フルークのスキッパーのNOAの名前をつけた。

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