INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

2019年トンガホエールスイムweek3 グランドスラムに子豚事件にカツオドリと大忙しの1週間

2019.08.25 / Author.

スタッフの稲生薫子です。
この1週間はなんだか毎日話題が豊富でした。

後述しますが、海で子豚を拾ったり、カツオドリを拾ったり、クジラはと言えばグランドスラムの達成者や、ほかのゲストもあと1種類でグランドスラム達成とリーチだったりと、なんだかんだ話題豊富で大忙しの1週間でした。

月曜日から順番に振り返ってみます!

8/19(月)、南の海域で1隻がとても良い親子と泳いでいるというので急行。
近くで順番待ちをしながら他のクジラを探していると、いくつかブローは見えるのですが、どうにも海が荒れていてたどり着くことができなさそう。
情報では珍しく「かなりかなり良い」とのことだったで、他のところに行っていて順番を失うよりは待つ方が懸命ということで、その場でただひたすら待つ選択。
正直「待つ」という選択も、「他を探す」という選択もかなり判断が難しいのですが、この時は待って正解!

中に入ると子供はかなり好奇心旺盛で、すぐに母親から離れてどっかに遊びにいってしまう感じの男の子。
人に例えるならば、スーパーで母親がお肉を選んでいる最中にお菓子エリアに行ってしまう5歳児といったところでしょうか。
「どこ行ったの?待ちなさい!」とでも言うように、どこかへフラフラ行ってしまう子供を追いかけるのが大変そうでした。
無事に南氷洋まで迷子にならずに帰ってくれるといいんですが(笑)

好奇心旺盛な子供のおかげで、シェアしていた相手船の順番の時には「母親だけ」なんて回もあったくらい。通常の親子では考えにくい距離を離れて遊ぶ元気な子供でした。

好奇心旺盛な親子の動画はこちらからごらんください!

8/20(火)、この日からWeek3のメンバー全員揃ってのホエールスイム。
稲生・越智チームに別れて海へ出て、稲生チームはこの日、ペアと親子と泳ぎました。

初めのクジラは順番待ちをしていたのですが、スキッパー(キャプテン)は最初「親子」と聞いていたそう。
それなのに私には「ペア」と説明。
私は「ペアの順番待ちをしている」と越智船に連絡。
すると「親子じゃないの?ペアなの?」と越智船より回答。
「ん???」と思って、スキッパーに確認すると、
「なんだよ〜TAKA! RUKOへのサプライズだったのに! 海に入って子供がいたらびっくりするだろう?だから嘘ついたんだ」とスキッパー(笑)

お茶目だから許すけど、紛らわしいからやめて(笑)

でも、本当のサプライズはここからで、海に入ったら子供の姿はなく見えるのは1頭のみ。
「あれ?昨日の今日だし、またしても子供はどこかに遊びに行っているのかな?」と思っていたら、突然2頭の大人が浮上!

え!?!? 親子じゃないの?ペアなの?
嘘が本当になっちゃった感じ?(笑)

わけがわからず、船に戻り「子供はいないし、ペアだったけど?(笑)」とスキッパーに報告すると「なんだって!?子供いないの!?」と大爆笑。

無線で「RUKOがNo baby, No babyって連呼してるぞ!なんで前の船、見間違えるんだよ〜!」と無線が騒がしくなっていました。

午後は親子とスイム。
透明度がかなり悪いエリアでしたが、一度リーフの浅いエリアに行った時に全容がはっきりと。
初トンガのゲストは「子供がどうやって親の下にいるのかが見られてよかったですと」楽しそうにしていました。

越智チームはこの日は2組の親子とスイム

最初の親子は、ほとんど同じ場所を動かないで、泳ぎやすかった。移動しても、せいぜい25m~50mくらい。最初はテールを上げているけど、5分くらいしたら、急に体勢を変えて顔を上げて、その場でゆっくり浮上してくる。子クジラは最初は、人から離れて浮上していたが、こちらが動かないで見ていたら、徐々に接近して泳ぐようになってくれた。

ほとんど動かないので、撮影はしやすかったが、動きがあまりないということと、近くにもう1組み親子がいるとのことで、そちらとも泳ぐことにした。それが、先ほどまで稲生チームが入っていた親子で、こちらの方が止まってる水深も透明度も悪かったので、ゲストからは前の親子の方が良かったとは言われたものの、1日に親子2組み見れたのだから、贅沢は言えない。

この日の子クジラは両方とも男の子。

8/21(水)
稲生チームはババウの中でも最南端まで向かい、ヒートランを発見。
ゲストは初めてのヒートランだったので、「すごく近くで見れました!」と興奮ぎみ。
ばらけていたので、合計にすれば10頭くらいになったかもしれませんが、最大一度に見た数は5頭。
ゆっくりみる感じではなくて、かなりヒートアップ、その名の通り「ヒートラン」でした。

2時間くらい入り、気がづけば6隻ほどになっていました。
かなり泳いだので、近くの浅瀬に移動してランチ。
泳いだあとの疲れも、この景色を見れば一瞬で忘れてしまいます。

午後は親子とエスコートとスイム。
昨年も似たようなエスコートに遭遇したのですが、エスコートが親子と人の間に入ってきて、「これ以上近づくんじゃなねぇぇぇ」とでも言っているかのよう。
今回のエスコートなんかは、始めは親子の向こう側を泳いでいたのに、こちらが親子に近づいたら、Uターンして戻ってきて割り込んできました。
ここまで守られる親子は幸せですね!

越智チームは、最初にシンガー。その後、移動する3頭にトライして、その後外洋で止まっているペアと泳ぐ。

8/22(木)

この日、スタッフの吉尾が帰国しました。来週からは別のスタッフが現地に入ってきます。

この日は港を出てすぐ、外洋でペアが暴れているとの情報が舞い込み、稲生チームが急行。
到着し、すぐに入水。
1頭が水面をくるくると回っていたので、あまり泳ぎが得意でないゲストも近くで迫力のあるシーンに遭遇することができました。
その後は20分近く水底にとどまるようになってしまったので、リリース。
しかし少しすると、先ほどまで泳いでいた2頭がさらに3頭引き連れて5頭になったとのことだったので、同じ海域に戻ってスイム。
バブルカーテンが見事でした。

ランチは越智・稲生2隻船を並べて食べました。

午後には、シワハイルカと2頭の泳いでいるシーンに入水。
クジラがイルカを追い回すというとても面白いシーンが繰り広げられていました。
イルカが旋回すれば合わせて旋回、イルカが潜れば急激に潜り、急浮上すれば急浮上。
完全におもちゃにされているシワハイルカなのでした(笑)

越智チームはこの日、シンガーとペアともう一度透明度の高い海でヒートランを見たいというゲストの希望に答えて、まずシンガー、そして、ヒートラン、最後にペアとゲストの望み通りのクジラたちを見せて、しかもこのチームは3日目にして、親子、親子とエスコート、シンガー、ヒートラン、ペアを見るというグランドスラムを達成。
3日間で達成できたのは史上初めてかもしれない。

8/23(金)、稲生チームは朝一で生まれたばかりの親子に遭遇。
子供がまだ真っ白で生後3週間程度と推測されます。
生まれたばかりにも関わらず、子供は好奇心旺盛で、人の方に近寄ってこようとするのですが、それを母親が阻止。

一度勢い余って人間の方に子供がつっこんでくるようなシーンがあったのですが(上手く泳げなかった?笑)、それ以降は母親が子供を人から遠ざけるように泳ぎだしてしまいました。

クジラも人間も我が子を守りたいという気持ちは同じですもんね。
その後も長い時間、島の近くの穏やかな海域にとどまっていました。

午後はペアと泳いで、そのあとマリナーズケーブによってから帰ろうとなりました。
ケーブにゲストを送り出していると、右目の隅になにかが落ちてくるのが・・・。

海を見ると、なんと子豚が必死に泳いでいます。

なんで崖から豚!?(笑)

憶測にはなりますが、母親が崖の近くで餌を食べていて、それについてきた子供のうちの1匹が落ちたか、あるいは、子供同士で遊んでいて、勢い余って落ちちゃったか・・・理由は定かではありませんが、とにかく、崖の薮の中から生後3週間くらいの子豚がぽちゃんって落ちてきたんです。

船に残っていたクルーで急いで救出!
野性の豚なので人にも慣れていないし、ぷるぷる震えていたので、ボートコートに包んで港まで帰りました。

しかし実はこの子豚事件のちょっと前、カツオドリが、疲れたのか、ボートに上がってきたんです(笑)
鳥が疲れるってなんだよって感じですが、その後もトンガ人ガイドの腕の中から離れようとしないので、豚と合わせて2匹とも港まで連れて帰ることにしました。

この日の夜、知り合いのスキッパーの家で、豚の丸焼きをすることになっていたので、なんとも複雑な気持ちでしたが(笑)、豚を拾い上げたスキッパー曰く、この子は食べるには小さすぎるとのことで、ひとまずペットにするようですが、私が「食べちゃうんじゃないの?」と聞くと、ガイドの女性が、「食べごろは3ヶ月だからまだ食べないよ」と笑っていました。

越智チームは、この日は、朝から透明度の悪い海域だけど、親子と泳ぎ、その後、ヒートラン、ペアと泳ぎました。

8/24(土)、早朝にほとんどのゲストが帰国し、残っているゲストと海に出ました。
そして、この日も子豚と若いカツオドリが、クルー(?)として乗船!
カツオドリは、無人島についたときに、リリースすると言っていましたが、ホエールスイムのときは、一緒にいることに。

この日は南の海域で親子を発見。
子供は男の子で、かなり大きいにも関わらず、母親がかなりナーバスで、慣らすのに時間がかかりました。
はじめのうちは、少しでも近づくとすぐに動いてしまう感じでしたが、何度か慣らしていくうちに子供が2回くらい上がってきても母親は下で止まっていられるようになりました。

その頃には、子豚もカツオドリもお昼寝タイム

海に入る人数も少なく、無理にクジラにアプローチしないスタイルのおかげで、時間をかけてクジラへのストレスも少なく慣らすことができたと思います。
毎回このくらいの時間があれば、どの船もクジラファーストでいられるのになと考えさせられる週末でした。

今日の日曜日は珍しく悪天候。
目の前の湾内も風が強く、さざなみがたっています。
明日からWeek4、少し天気が悪い予報ですが、良いクジラと遭遇できることを願うばかりです。

来週も子豚クルーは乗ってるのかな?(笑)ちなみに、名前はマリナーズケーブ、男の子です。

写真と文:稲生薫子、越智隆治

◆2019年のトンガホエールスイムに関して◆

今年は9月のweek6とweek8にまだ若干の空席があります!
もし、今からでも参加してみたい!と思う方は、下記contactより、ご連絡ください。

<詳細・お問い合わせはこちら>
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◆2020年のトンガホエールスイムに関して◆

また、2020年のスケジュールも確定していて、すでに仮予約のご連絡もいただいています。
スケジュールは以下になります。
こちらもご興味のある方は下記contctからご連絡ください!
来年は是非トンガで一緒にクジラと泳ぎましょう!

◆2020年のトンガホエールスイムスケジュール日程◆

week1 8月9日(日)〜8月16日(日)
week2 8月16日(日)〜8月23日(日)
week3 8月23日(日)〜8月30日(日)
week4 8月30日(日)〜9月6日(日)
week5 9月6日(日)〜9月13日(日)
week6 9月13日(日)〜9月20日(日)
week7 9月20日(日)〜9月28日(日)

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