INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

Photographer Takaji Ochi Official Site INTOTHEBLUE水中写真家 越智隆治

Official SNS
Facebook
Twitter
Instagrum

Blog

SpecialTrip Blog
トンガ ホエールスイム

2019年トンガホエールスイムweek5 総勢22人の大所帯でのスイム!

2019.09.08 / Author.

スタッフの稲生薫子です。
Week5は2019年開催の中でも一番人気の週で、スタッフも合わせると22人の大所帯!

日本のカレンダー的に今年はこの週が一番お休みが取りやすかったのでしょうか、お断りした方もいたくらいかなりの数のお問い合わせがあり、スタッフも毎週変わるゲストの名前を覚えるのに必死です(笑)


(今年からかなりルールが厳しくなったこともあり、ババウに入ってもらってから、ブリーフィングを行なっています)

9月2日(月)

スタッフだけで海に出たこの日、結果的には、親子とエスコート2組と泳ぐことができました。
しかし、今週は全般的に風が強い予報。
この日も荒れ狂う海を南に進み、なんとか親子を発見。

上記には親子とエスコートと書きましたが、実は1組目の親子は、はじめはエスコートはついていませんでした。
荒れる海の中、入水するも、まったく寄れず……、とてもシャイなお母さんでした。
しかし、途中からエスコートが乱入!
エスコートから逃げる母親は、エスコートと人間に挟まれると、人間のほうに逃げてきます。
そりゃそうですよね、人間なんてクジラからしたらハエみたいな大きさなわけで(笑)
私たちからしてみれば、「エスコートナイス!」と言わんばかりに、シャッターを切ったのでした。

2組目の親子は、ランチをしながら順番待ちをして別の船から譲ってもらいました。
エスコートは、はじめからそばについていましたが、このエスコートは先ほどとは違い、かなり受け入れられていて、母クジラもおっとりとしています。

親子とエスコート3頭で、水深20m付近に止まっていて、人が近付くとゆったりと動く感じ。
子供はシャイなんだかおてんばなんだかで、止まっているときは、お母さんのお腹の下から、ちょこんと顔を出し、動き出すと、一番最初に人に向かって泳いできます。
子供らしい仕草がめちゃくちゃ可愛い子だったのですが、ホエールスイムの時間切れで1度の入水のみ。あと数回入りたかったな。

この日、陸上では実は大変なことになっていて、スタッフの岡田を含めた19人の国内線がトンガタプから飛ばないという事態に。
海から戻ってくるなり対応に追われ……結果的に夜中の2時にフライトがコンファームされ、朝の4:30に飛ぶということに!
この日はスタッフも対応に追われ、朝まで寝ることができませんでした。

しかし!
9/2は越智の誕生日ということもあり、夕食の時にケーキを持ってきてもらったのですが……、トンガタプでスタックされているスタッフの岡田からの電話をちょうど受けている時に持ってこられ(笑)、こんな感じとなりました。

9月3日(火)

大トラブルの中到着したゲストは朝7時ごろホテルにチェックインしたので、少し仮眠をとって、10時に出港。

苦労してババウまで到着したゲストにクジラをなんとか見せたい!との思いでしたが、不運なことにババウが強風に包まれています。
それでもなんとかチャーターしている3隻のゲスト全員が、同じ親子と泳ぐことができました。


(ちなみに、8月27日に遭遇した親子を同じ親子でした)

9月4日(水)

この日は強風のため、島中で全然良いクジラの目撃情報がありません。
3隻のうち、1隻はなんとか水中に入ったものの、クジラの背びれを少し確認できた程度で、残りの2隻は水中でのクジラの遭遇はかないませんでした。
その代わり?
先週救出した子豚のマリナーズケーブちゃんを連れて、ビーチの綺麗な島に行き、撮影大会。
豚が泳ぐ姿を撮影したのでした。

9月5日(木)

稲生チームと越智のチームは同じ行程で1日過ごしました。
まず出逢ったのは、2019年で一番大きい15頭級のヒートラン!
昨日はクジラがほとんどいなかったのに、いつ戻ってきたのか、海の中がクジラで溢れていました。

トンガに何度もリピートしてくれているゲストも、今回のヒートランは楽しかったと満足した様子。こちらとしても、ホッとします(笑)

その後は、朝から順番待ちをしていた、親子とエスコートへ。
朝は全然止まらなかったみたいですが、途中でエスコートが振られて、親子だけになったからか、水中ではかなり穏やか。
母親がとてもゆっくり移動するので、親子で一緒に移動するところを間近で撮影することができました。

その他、 別の親子クジラにも遭遇しました。


撮影:岡田裕介

9月6日(金)

Week5最終日は、稲生と越智の船は同じ行動をしていました。
はじめ、岡田、篠宮グループの乗った船が南の海域で親子を発見したというので、他の2隻も急行!
2隻が到着すると、岡田の船は数回のエントリーののち譲ってくれ、その後は稲生と越智の船の2隻で終日親子を貸切状態。
かなり荒れた、南の海域まで親子が移動してしまっていたので、他の船は来ることができなかった模様。
親子は止まっておらず、移動しているので、タイミングを合わせて入水。

子供が何度も何度もブリーチングをして、暴れまわるおてんばな女の子でした。

無理に追いかけないように、極力ストレスを与えないように入水していると、私たちが3回目の入ったときに、親子が目の前でピタっとストップ。
よっしゃ!!と思いながらも、無理のない距離を保っていると、その後、越智の船が泳ぐ時もストップ。

2隻ともが、しっかりとストレスのない距離で泳いでいたので、かなり長い時間、親子と泳ぐことができました。
もしこれで1人でも子供を追いかけたり、母親を皆んなで執拗に追いかけたり、ルールを破って潜ったりしてしまうと、親子が完全に止まらなくなり、逃げてしまいます。

早くに親子を譲ってくれた岡田の船は、その後ペアと泳いだそうです。

金曜日の夜は、毎週金曜日恒例になった、トンガ人の友人宅でも豚の丸焼きとトンガ伝統料理をいただき、ダンス好きのゲストもいて、皆で盛り上がりました。

9月7日(土)

最終日は、week5の残留ゲスト2名とweek6の先入りゲスト3名と越智、岡田で海に出ました。天気は良いのですが、相変わらず波は高く、どこに向かうか悩みましたが、北にはいない情報だったので、南へ。しかも、荒波を乗り越えて、かなり南へと移動しました。
それでも、なかなかブローが見つからず、しばらくは途方に暮れていたけど、親子とエスコートと泳いでる船とシェアすることになり、浅いリーフにいる間に、どうにか親子とエスコートを間近で見ることができました。

その後も親子とエスコートを追跡し、親子がゆっくりになってきたので、前にまわり込もうとすると、エスコートがブリーチングなどして、親子の方向を変えて、僕らのエントリーを阻むので、海に入るのは諦めて、エスコートのブリーチングを撮影していました。

その親子は、8月23日と9月2日にも、水中で確認したのと同じ親子でした。

week5終了現在、into the blueで船を出して、29回、親子に遭遇、内2組の親子とは2度遭遇、1組の親子とは3度遭遇しているので、25組の親子と水中遭遇しています。この数は、例年より少し少なめな印象。あと3週間で、どれだけの親子に遭遇できるのかがきになるところです。

親子とエスコートの後はシンガーに遭遇。透明度がいまいちで、水深も25mから30m付近にいたため、浮上するタイミングで撮影をしました。

帰り際には、スワローズケーブに差し込む光を撮影して帰路につきました。


撮影:岡田裕介

トンガを訪れるようになってから7年目。
はじめは、クジラとの距離感がとても難しいと思っていたし、いつになったらわかるのかなと思ってはいましたが、今年はクジラとの距離感がわからないということはそういえばなくなってきたな、と今記事を書いていて感じています。

今年、トンガ政府公認のローカルガイドの資格を越智と2人、取得しました。
しかし、そのガイドコースでは、クジラとの距離感や泳ぎ方、ガイドの方法などについては教えてくれません。
こればかりは完全に蓄積して来た経験だというのを改めて感じました。

トンガに来はじめたときは、トンガ語もわからないし、クジラとの距離感もわからないし、毎日船に乗るのが怖いと思っていた時期もありましたが、気がつけばそんな感情はなくなっている自分がいて、正直驚いています。

「あ、このお母さん、これ以上近づいたらダメだな」
「この親子は、子供は好奇心旺盛なのに母親がシャイだな」
「この子、お母さんから絶対にはなれない子だな」

今ではクジラとの会話がとても楽しいです。

そしてクジラと遭遇をして、「楽しかったです」と言って帰国するゲストを見送るのが最高のやりがいなだなと感じます。

Week5もご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!
写真もぜひ、in to the blueのFacebookコミュニティにてシェアしてくださいね!
※コミュニティ知らない方はご連絡くださいね。

◆2020年のトンガホエールスイムに関して◆

2020年のスケジュールは、すでに確定していて、すでに仮予約のご連絡もいただいています。
スケジュールは以下になります。
こちらもご興味のある方は下記contctからご連絡ください!
来年は是非トンガで一緒にクジラと泳ぎましょう!

◆2020年のトンガホエールスイムスケジュール日程◆

week1 8月9日(日)〜8月16日(日)
week2 8月16日(日)〜8月23日(日)
week3 8月23日(日)〜8月30日(日)
week4 8月30日(日)〜9月6日(日)
week5 9月6日(日)〜9月13日(日)
week6 9月13日(日)〜9月20日(日)
week7 9月20日(日)〜9月28日(日)

<詳細・お問い合わせはこちら>
contact

文:稲生薫子
追加文:越智隆治

写真:稲生薫子、越智隆治、岡田裕介

RecentEntry

  • カテゴリーなし