INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

2015トンガ・ホエールスイム week5終了。親子にヒートラン。2009年に遭遇した母クジラに遭遇

2015.09.12 / Author.Takaji Ochi

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WEEK5も無事、参加者全員が海中でクジラを見ることができた。2隻の船を出し、岡田くんと自分が交代でゲストをケアした。
月曜日、4人でローの船で海に出る。南に向かうと、ナティが別のゲストを連れて海に出ていて、泳げる親子とエスコートを譲ってくれた。エントリーすると、母親の左のテールが切れていた。この母クジラ、何年か前に見覚えがある。そう思い、テールを中心に撮影を行った。
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ホテルに戻り、過去の親子個体識別表を確認すると、2009年の8月21日に遭遇し、CURIOUS GEORGEと子クジラに名前をつけた親子の母クジラと同じ個体だった。
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親子の個体識別はしているが、なかなかこうした目だった特徴がある母クジラは少ないので、ちゃんと確認していないこともあり、6年ぶりの再会に感動した。また、そのときの親子の特徴を、子クジラは好奇心旺盛で近寄って来ようとするが、母クジラが嫌がって、泳ぎ去ってしまうと書いてあった。
今回の子クジラも好奇心旺盛で、こちらに寄って来ようとするのだけど、母クジラが同じように、嫌がって僕らを避けるように浮上する。母親の性格が同じなのは、わかるのだけど、子クジラの性格も同じだというのが面白かった。
火曜日は、6人乗りの、トンガビギナーのゲストが乗るナティの船で出港。最初にゲストがどれくらい船に慣れているか、スキルがあるかをチェックするため、荒れている南のエリアへ。もし、何も問題なければ、その後の捜索もしやすい。そこで、3つのヒートランのグループを発見。一つにアプローチしてみることにした。しょっぱなからヒートランは厳しいかなとは、思ったが、これをクリアすれば、攻める見せ方ができる。
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しかし、2回ほどエントリーした後に、船酔いする人が数名出たので、ヒートランの追跡を諦めて、穏やかな海域へと移動。ヒートランは10頭くらいいたので、個人的には残念だったが、HUNGA島の外洋の風裏で、穏やかな親子と泳げているというので、そこで順番待ちをすることにした。
その間に、シュノーケルの練習をしたり、ランチを食べたりできたので、ちょうど良いかと思ったが、前の船がフォトツアーをやっている船だったのが、計算ミスだった。かなり撮影しやすい親子だったらしく、他の船よりも長く親子をキープしていた。どうやら、ゲストがこの日、最終日ならしい。(最後の最後に、寄りすぎて親子を驚かして動かさないでくれればいいのだけど)そう思いながら待っていた。「次でラストにする」とスキッパーから連絡が入った。もう、あまり時間がない。
(どうか動かさないで)という願いは通じず、やはりその船が去った後、親子は移動を始め、子クジラは何度もブリーチングを繰り返した。初めてトンガに来たゲストたちは、それでも子クジラが何回も目の前でブリーチングするのを喜んで見てくれていたのだけど、自分の中では、(ちくしょう!やりやがった)という気持ちで、複雑な心境だった。(もうしばらく止まらないかも)
同じようにナティも思ったのだろう、「前に回り込んで落とす、もうこの親子は止まらない」と告げてきた。自分たちの後にも何隻も順番待ちしているし、ナティの船は通常ならば、2時には帰らないといけない。すでに時間は3時を回っていた。
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マレスキングというボートと交代しながら、何度か前に落としてもらい、どうにか見ることができた。ナティが「時間がオーバーしているから、帰る」と言いだしたのだが、自分には、親子が方向を変えたので、もうすぐ止まりそうに見えた。「頼むから、もう少し、もう少しだけ待ってくれ」とナティに頼んだ。この状況で諦めるわけにはいかない。今年は、順調に見れていたし、自分の方から、もう少し待ってと頼んだのは、今回が初めてだった。ナティも自分が悔しがっているのがわかったのだろう。「わかった」と一言行って、もう少し待ってくれることになった。
ナティは、本当はその日、ホエールスイミングの後に、モウヌ島に寄って、人を町まで送り届けなければいけなかったが、それを断って、時間を延長してくれていた。(これで止まらなかったらシャレにならない。ゲストにも、ナティにも)そう思ったそのとき、激しく動き回っていた親子が完全に止まった。
1回しか入れないけど、とにかく船を寄せて、親子にアプローチ。母クジラは、かなり浅い水深で、テールを上にして頭を下にして眠っていた。子クジラも、好奇心旺盛な感じで、人が近づいても避ける感じでもなかった。
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ヒートランや移動しているときとは違い、ゆっくりと親子を観れたゲストがどう感じていたかを気にするよりは、どうにか見せれてホッとしたというのが正直な心境だった。結局、通常より2時間オーバーで4時過ぎに港に戻ってきた。
後で、参加していた男性が、「感動して泣いてしまいました」と言っていたのを聞いて、とにかく、諦めずに見せれて良かったと思えた1日だった。
翌日の水曜日は、ローと、リピーターと一緒に海に出る。エンジンの調子が悪くなっていて、もしかしたら、午前中で帰らなければいけない状態になった。それでも、ローが、穏やかな海域で順番待ちしている親子の船に交渉して、本当なら6番目の順番なのに、「エンジンの調子が悪くて、もう帰らなければいけないかもしれないのだけど、順番を先に回してもらえないか」と順番待ちしている全ての船に連絡して交渉してくれた。
他の船から「次に泳いで良い」とオッケーをもらい、アプローチすることに。
これも、普段、皆に良いクジラを譲ってあげたりしているから、オッケーをもらえたのだと思う。しかし、ここでも、前の船の最後のひと泳ぎで、クジラが移動を始めてしまった。昨日と同じ親子だという。(今週はついてないな)と思いながら、しばらく追跡したが、どんどんと荒れた海域に出て行って、止まる気配が無いので、どうしようかと思っているところへ、ヒートランが外洋からHUNGA島の風裏のエリアに泳いできたのを発見。
親子を諦めて、そちらにスイッチした。ヒートランは、HUNGA島の浅いリーフエリアを南から北に向かって移動していたため、何度も入水して、撮影を行った。ちょうど帰る方向でもあったので、島の北のはじまで追跡して終了。そのままその日は終了して、帰路に着いた。
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木曜日は、ナティと海へ。こちらの船は昨日泳ぐことができなかったと聞いていた。海が荒れていて、船酔いする人が乗っているため、なかなか攻めれないのが、辛い。
早めに、穏やかな海域で泳げている親子についている船に連絡を取り、早めに順番待ちを決めておいて、その間に他のクジラを近くで探した。ペアを見つけたが、どんどんと荒れた海域へと移動していくので、諦めて、親子の方へ向かう。
今回は、あまり問題も無く譲ってもらって、泳ぐことができた。次の船とシェアしようと思ったら、僕らの前の船が、別の船に許可を出していて、3隻でシェアしなければいけない状態になってしまった。
なんか今週はなんとなく、個人的には、連絡やタイミングが悪い日が多くて、ゲストに申し訳無い気持ちでいっぱいだった。
それでも、かなり浅いリーフで止まっている親子をじっくりと観ることができて、喜んでくれていた。
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この日は、ディナーでハネムーンカップルのお祝いもした。ナティやボートクルーのビルが、彼女やフィアンセを連れて一緒に食事に参加し、楽しく過ごすことができた。
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最終日の金曜日は、ローの船でかなり南の外洋へ。無線を聞いている限りでは、ババウ諸島周辺は、外洋でもかなり透明度が悪いというので、海はまだ波が高かったが、遠出してクジラを探すことに。ブリーチングやブローを発見してアプローチ。
親子とエスコートだった。前にドロップしてエントリーしようとしたら、もう一組の親子を発見。こちらは、エスコートがついていないので、止まる可能性が高いので、そちらにスイッチしてエントリー。かなり離れているにもかかわらず、透明度はイマイチ。それでも、親子が止まってくれていて、母クジラは水深30mくらいにとどまっていて、見えづらい。子クジラも浮上してきても、こちらに寄ってこない感じだった。しかし、ローが、「今日はこれがベストだ。他の船は全然見れてないよ」との話。
遠くて他の船も来れないから、順番待ちの船が後に来る事もないので、この親子に1日つきあうことにした。しかし、何回目かの休息で、急に母クジラが海中で移動を始めた。何かと思ったら、エスコートがついてしまった。
もう止まらないかと思ったが、逆にエスコートがついたことで、母親が水深5mも無い浅い深度で、追いつけるスピードでゆっくり移動するようになった。エスコートも僕らの撮影をサポートするかのように、親子クジラを誘導しているような泳ぎをしてくれた。
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止まることはあまりなかったが、動いている方が、絵になるし、たまに止まると、本当に浅いところで、真正面から撮影などもできた。
親子とエスコートの撮影としては、今シーズン一番のクジラたちだった。
この週も全員が水中でクジラと遭遇できた。
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Week5に参加してくれた皆さん、ありがとうございました。

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