INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

トンガ・ホエールスイム2016 week3  水深12mの浅瀬にとどまる母娘クジラ

2016.08.28 / Author.

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week3は、火曜日から土曜日の5日間海にでた。
初日、越智がガイド、シースケープで海に出る。天気は1、2週目に続いて相変わらず曇天。南にあるファトマンガ島付近で、何頭かの若いクジラの集団に遭遇し、何回かエントリーするが、今日は、この海域でも透明度が悪く、なかなか、綺麗に撮影できる感じではなかった。
無線で確認すると、透明度の悪いエリアで泳げている親子が2組。フンガ島の外洋で泳げている大人のクジラ3頭がいて、1頭がボートの下にとどまり、2頭がその周りで、激しく泳ぎ回ってるとの情報。外洋で透明度が良いとのことなので、そちらに向かうことにする。
到着したころには、数隻のボートが泳いでいたが、もう止まっているという感じではなく、移動をしていた。前に落としてもらってエントリーを繰り返す。1頭のメスを巡って、2頭のオスが争っていたて、メスは、その争いを優雅に見守ってる感じ。
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<争う2頭のオス>
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<争う2頭の側で、優雅に泳ぐメス>
最終的に、優先権のあるオスと、メスがペアになって落ち着いて、海中、水深のかなり深い場所で動か無くなり、ゆっくり浮上してくる感じ。パフォーマンスはしなくなったけど、海面にとどまっていて、浮上してくるペアを見れるようになった。
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2日目は、岡田君がガイドで海へ。船はストライカ。この日から、天候が良くなり、青空が広がった。しかし、なかなか泳げるクジラには遭遇できず、「今日は泳げずに終わるかな」と半ば諦めていたが、ランチ後、ノースベイの沖の方で3頭のヒートランに何度かエントリーし、最後にはその中の一頭が糞をして泳ぎ去った。
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<液体状の糞を出しながら泳ぐクジラ>
ザトウクジラはこの時期、餌をまったく食べないから、学者の説では、この海域では糞をすることは無いと言われているが、過去に、3回ほど液体状の糞をしたのを見たことがある。今回の糞も液体状の黄色っぽい下痢状の糞だったようだ。もしかして、お腹でも壊しているのかな?
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3日目、越智がガイド。船はシースケープ。この週は、まだ親子を見ていないので、多少透明度が悪いエリアでも、親子が多い南のリーフエリアを捜索することにした。最初に親子とエスコートに遭遇。しかし、止まってくれず、追跡も難しそうだったので、他のボートに譲り、別のクジラを探す。その後、他の親子2組に遭遇したが、やはり、なかなか泳がせてもらえない。それに、海も荒れている場所だったので、無線で泳げてるクジラがいると連絡があった方に向かう。
その途中で、また親子を発見。今年は、泳げる、泳げないは別にして、クジラは例年に比べて本当に多い気がする。
連絡があったエリアに向かう途中でも、また別の親子に遭遇。止まっているので、エントリーすると、母親はテールを真上にして休んでいた。かなり浅い水深にいたが、接近したら移動を始めてしまった。しかし、時間をかければ慣れそうではあったので、何度かトライしようと思ったが、「すぐ近くで泳げる親子がいて、譲ってくれるけど、どうする?」とスキッパーに聞かれて、それがすぐ目の前だったので、そちらに移動。
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子クジラは、身体の色が暗め。あまり近くには寄って来ないが、母クジラはあまり気にしない感じ。浮上のときも避けずにこちらに向かって浮上してくれた。移動しても、すぐに潜行して海中にとどまるのだけど、透明度が悪く見つけるのが困難だったので、自分はずっとクジラについて泳ぎ、止まった場所でサインを出して皆を誘導した。
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この日は、泳げている親子がこれしかいなかったらしく、自分たちのボートの他に、あと4隻が順番待ちしてるということだったので、1時間ちょっと泳いだ後、次の船に譲った。
4日目は、2隻の船を出し、岡田君がWWVのボートに、自分がこの日到着のゲストと一緒に、少し遅れて、シースケープに乗って、海へ。もう、雨のことを心配するような天気では無くなってきた。
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<世界で一番行きたいビーチリゾートに選ばれたこともある、モウヌ島。2年前のテレビロケでも滞在した>
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<滞在先のパラダイスホテルからの眺め>
岡田君の方は、午後遅くになって親子とエスコートを譲ってもらいエントリー。最初は移動していたのを前に落としてもらっていたが、途中で2〜3回ほど止まってくれて、子クジラがかなり近くまで寄ってくれるほど、好奇心旺盛だったようだ。その後また移動を始めたが、子クジラがボートの近くまで寄ってきて、様々なパフォーマンスをしてくれた。
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<親子(奥)とエスコート>
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<親子(上)とエスコート(下)>
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<かなり接近してきた子クジラ>
こちらの方は、最初は3頭の大人のクジラのヒートランにトライする。透明度の高い外洋なので、入れば見えるのだけど、あまり接近できなかったが、最後のワントライでかなり海中でのパフォーマスを見ることができた。
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その後、誰もいないノースベイで捜索。ブローは幾つか上がってるのだけど、シングルでトライしても逃げてしまう。もう一隻来て、ペアを見つけて、泳げるということで、そちらにエントリー。どうやら、1頭は妊娠しているようなお腹をしていた。誰かに、妊娠してるメスには、オスではなくて、メスが寄り添っていると聞いた記憶がある。もしかしたら、このペアはそんなメス2頭だったのかもしれないが、お腹が確認できなかったので、実際はどうなのかわからない。浅い海底で止まっていて、呼吸も短い。あと数日したら子供が生まれている可能性もあるのかもしれない。
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この日は、岡田君の誕生日を、バウンティバーでシャンパンで乾杯して、踊ってお祝いした。
5日目、越智がガイドでシースケープで海へ。自分がババウに来て、今年1番の快晴。
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しかし風は相変わらず強い。ノースベイのペアが気になったが、南に行こうという話になり、荒れている南に向かう。ブローはいくつか発見したが、海が荒れていて、なかなかアプローチし辛い。ペアを追っている間に、ノースベイに向かった同じ会社の船から、昨日のペアも泳げる親子もいると連絡が入ったので、そちらに向かうことにした。
しかし、親子は穏やかな海域からすでに荒れている海域へと移動していて、しかも止まらなくなっていた。他の船がアプローチしようとしていたが、なかなか止まらず、最初は移動している親子の前に落としてもらう感じになった。
が、自分たちがエントリーしてすぐに止まったので、自分がチェックして一人で入って近づくと、最初は母クジラがまた移動しそうな動きをしたが、こちらがまったく動かずに浮いて、少し離れて待っていたら、動くのをやめて、その場に止まった。どうやらお母さんは、真正面に回り込まれるのが嫌みたいだ。つねに、自分が、テール、あるいは横にいる位置をキープしようとゆっくり身体を動かしていた。
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全員が海に入ってきたが、最初はあまり接近しないようにしてもらい様子を見ていた。子クジラの2回目の呼吸で毎回母クジラは浮上して移動したが、こちらがあまり追いかけずにいると、少し離れたところで止まる感じになった。
これで慣らしていけば大丈夫と思ったところで、他の船が来てシェアすることになってしまった。しかし、シェアした途端にまた親子が移動し始めた。見ていた感じでは、ゲストが子クジラに近寄り過ぎたみたいで、急に泳ぎ始めた感じだった。
慣らしている段階でのシェアは、こういうことがあるから、できれば、落ち着くまではシェアはしない方が良いといつも思う。
結局、またしばらく移動していた親子は、時に、止まったり、移動したりを繰り返した。スキッパーが、「ノースベイに、泳げる親子がもう一組いるみたいだ。でもすでに4隻のボートが順番待ちしてるけど、どうする?」と訪ねてきた。「向こうでランチ食べながら順番待ちする?」というのだけど、もう一回、この子たちにトライさせて、と頼む。
さらに追跡すると、ノースベイのさらに2つほど北の小さな湾の水深12mくらいの浅瀬で動きを止めた。浅いエリアで止まっている母子は見たことは何度もあるけど、ここまで浅い場所でとどまる親子は自分も12年間で初めて見たかもしれない。
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<水深12mの浅瀬にとどまる母娘クジラ>
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しかも、今回はかなり接近しても、母クジラは気にしてる様子もなかった。しばらくは、クジラの母娘(ここで子クジラがメスと判明)と穏やかな浅瀬でゆったりと過ごしことができた。
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母娘が移動したタイミングでランチを食べる。湾の外側で母クジラが4回ほどブリーチングを繰り返したのを、僕らは船上でランチを食べながら見守った。その後、また母娘が浅瀬に戻ってきたので、エントリーしてみたが、移動して、次の湾に続く岩礁を超えて行ったので、それ以上追跡せずに引き上げた。
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week3に参加してくださった皆様、お疲れ様でした。
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2017年も同じく、お盆の週からシルバーウィークまでの7週間での開催を予定しています。
2017年8月6日(日)出発〜8月13日(日)帰国
2017年8月13日(日)出発〜8月20日(日)帰国
2017年8月20日(日)出発〜8月27日(日)帰国
2017年8月27日(日)出発〜9月3日(日)帰国
2017年9月3日(日)出発〜9月10日(日)帰国
2017年9月10日(日)出発〜9月17日(日)帰国
2017年9月17日(日)出発〜9月24日(日)帰国
(国際線の乗り継ぎ状況によっては、土曜日出発になる可能性もあります)
詳しくは、お問い合わせください。

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