INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

Photographer Takaji Ochi Official Site INTOTHEBLUE水中写真家 越智隆治

Official SNS
Facebook
Twitter
Instagrum

Blog

SpecialTrip Blog
トンガ ホエールスイム

3日目 ヒートラン

2007.07.27 / Author.


天気は良くも無く、悪くも無くといった感じ。所により雨雲があり、僕らはその雨雲を避けてクジラを探す。クジラも雨が嫌いならしく、晴れているエリアに移動していく。前々から知ってはいたが、海にいる生物なのに、雨を嫌うというのが不思議だ。


東風とうねりは昨日よりあるが、南東側の外洋にクジラのブローが沢山あるので、そこでクジラを探す。遠くで10回以上2頭でブリーチングをしているクジラを発見。そちらに向かうが、案の定、近づくとブリーチングをやめてしまった。それでも4頭くらいで、ヒートラン(1頭のメスを数頭のオスが追いかける、激しい行動)をしていたので、しばらくはボート上から撮影していたが、オンゴが「入れ」というので、何度かチャンレンジ。水中で見ることはできたが、まともな撮影はできなかった。

4年前、初めてここに来たとき、9頭くらいのヒートランに遭遇した。そのとき、僕は一人でボートをチャーターして、オンゴキャプテンと一緒に海に出ていた。その当時は、ヒートランにエントリーするなんてまったく考えていなかったのに、オンゴは、「メスが行き過ぎたら、オスの群れの正面にボートを入れる、オスの群れが向かってくるからそれを狙って撮影しろ」と耳を疑うような事を言ってきたので、「ふざけるなよ~」と思ったのだけど、オンゴに「今だ、行け!」と言われると、逆らうことはできなかった。

向かってくる8頭のオスの群れに「もう、どうにでもなれ!」と開き直って突っ込んでいったのを覚えている。しかし、今はもう慣れてしまった。よっぽどの事が無い限り、ぶつかることは無い。だから、今ではオンゴの言葉を信頼して、激しい動きをしているクジラに対しても、ためらいもほとんど無くアプローチしていける。
この日も、ブリーチングや、ペクトラルスラッピングを繰り返す群れに何度かアプローチした。しかし、ボート上から見る激しいパフォーマンスとは裏腹に、やはり水中ではまともに撮影することができなかった。それでも、豊田さんは、ヒートランに入れるなんてことはめったに無いし、水面でのパフォーマンスもかなり見れたので、「これはこれで面白かったよ」と満足していた。
昨日の妊娠クジラは、ちょっと行動に変化があって、僕らを寄せ付けてくれなかった。そろそろ臨戦体勢なのだろうか。

RecentEntry

  • カテゴリーなし