INTOTHEBLUE 水中写真家  越智隆治

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トンガ ホエールスイム

8日目、ヒートランに突っ込む

2007.07.31 / Author.


まだ親子に遭遇していない。それは他のボートも一緒だった。ここ3日間、水中でクジラを撮影していない。しかも昨日は、トラブルがあったとは言うものの、ボート上からも何も撮影していない。


親子クジラに会えるようにと、ランチを卵サンドとチキンサンドの親子サンドにしてから、水中に入れてなかったので、今日は皆ツナサンドにしてもらっていた。

この日は、オンゴがキャプテンで、また昨日同様、3人で海に出る。風は昨日より強く北から吹いていた。なんだか、今年は例年より全然暑い。これは島の人たちも同じように感じているようだ。親子クジラが見当たらないのと何か関係があるのだろうか?
しかし、午前中から、サブマリンロック近くの外洋で、5頭のヒートランを発見。海面で場ブルルルル~とか、バフォバフォとか音を立てながら、激しくクジラたちが絡みあっていた。
オンゴが、「接近したらすぐ入るぞ!」と言ってきたので、3人ともすぐにエントリーの準備をして、合図とともに、海へ滑り込んだ。この日はとにかく風が強く、外洋のこのエリアは、かなり波も高く、クジラたちがどちらに移動してくのかの判断が難しかった。僕はクジラの位置を確認するだけでなく、ボート上のオンゴを見て、彼がどちらにクジラがいるかを指差してくれるのを確認しながら、荒波の中を泳ぎ続けた。
かなり泳いだが、クジラたちは、僕らと微妙な距離を保ちながら、移動している。3人とも疲れてきて、ボートに戻ろうかと思ってはいるのだけど、オンゴが指を指し続けるので、上がるわけに行かない。彼が、こういう風に指差しし続けている間は、僕やトニーは絶対にその方向に向かって泳ぎ続ける。
どんなに厳しくても、泳ぎ続ければ、認めてくれるのだが、もし途中で諦めると、オンゴからクジラスイムガイド失格の烙印を押されるからだ。どれだけ根性があるか試してるのではないかと思う。
とにかく、底の見えない外洋を僕ら3人は泳ぎ続けた。僕は先頭だったので、しばらく泳いでいるうちに、とうとう、ヒートランを行ってうた、クジラたちのすぐ近くまで接近することができた。個体数は5、水面から見える激しさと違い、海中ではまるでスローモーションのようにクジラたちが泳いでいた。実際には追いつけないくらい早いんだけど。
とにかく、5頭がどこから出てくるかわからない。真下にもいるし、目の前や右、左に転回するクジラもいる。どこから飛び出してくるかわからない状況で、僕は何度か撮影にほぼ十分な距離まで接近して撮影することができた。それにしても疲れた。しかし、3日ぶりに海中で撮影ができた。「やっぱサンドイッチをツナに代えたのがよかったね」と皆で笑った。
しばらくして、群れがわかれ、外洋へと消えていったので、波の穏やかな場所でランチを食べることにした。すると、ツナを頼んでいたはずなのに、ランチボックスに入っていたのは、チキンとエッグだった・・・。
それを食べて以降、良いクジラに遭遇することなく、風も益々強くなってきたので、引き返すことに。明日はさらに風が強まるとの話・・・。とにかく、サンドイッチはツナを頼んでおいたのだけど、ちゃんと作ってくれるかな?その前に海に出れないかもしれない。

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